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家事ドーパミンでモチベーションの維持

 「ていねいな暮らし」に強烈に憧れつつ家事が苦手で嫌いという矛盾を解決するため、家事分析と実験を始めて3週間が経った。家事をこなす日々に疲れて気持ちが折れそうなので、今日はモチベーションの維持について考える。

 モチベーションを維持するために必要なことについていろいろ考えてみたが、結論から言えば「快感を感じるまで家事を続ける」ことが必要だと分かってきた。人間の脳には報酬系と呼ばれる神経系がある。欲求が満たされた時に活性化し、気持ち良さ、幸福感を引き起こす脳内の報酬系システムに働きかけるのがポイントだ。

 子どもの勉強やお手伝いを奨励するためにできたらシール、シールがたまったらご褒美という「ご褒美方式」が取り入れられるが、これは望ましい行動に報酬を与えてその行動を強化する仕組みである。その逆で望ましくない行動に罰を与える「罰則方式」というものもある。意識的かどうかに関わらず、子育て中の家庭は「ご褒美」と「罰則」に満ちている。例)「宿題やらないんだったらテレビ見せないよ!」

 大人の場合にもこれが応用できるだろうか?子どもにはテレビの制限時間を設けつつ自分はスマホ触り放題、頑張っていなくてもふとスターバックスに入って季節限定のフラペチーノだって買えてしまう大人には報酬も罰則も自分次第なのだから、効果がない。外的に報酬や罰則を設けることが難しいならば「家事をやったら○○」「家事をやらなかったら○○してはならない」ではなく「家事をすること自体が快感」というように行為そのものが報酬になる仕組みを作らなければならない。

 どうすれば苦痛で仕方ない家事を快感に結びつけるのか実験による検証を行った。まず普通に皿洗いをしてみる。とりあえずシンクは空になっているが、洗いカゴに皿が積み上がり、麦茶のポットはまだ出ている、タッパーが転がっている、食材が出しっぱなしになっている。これではまだ快感のドーパミンは出てこない。ここからさらに皿を拭き上げ棚にしまい、出ているものを全て片付け、水切りかごの水を捨てて拭き、シンクのごみ受けも消毒して、飛び散った水滴を拭きあげると「すごい・・・えらい・・・」と脳内でドーパミンが放出されるのを感じた。仕上げに柿とカボチャを飾ってみたりして、コーヒーの豆を挽き始めたらさらに最高な気分になってきた。

分かりやすくするために、両者の違いを写真でお示ししよう。

写真1) とりあえず洗った
こんな写真載せたら夫に怒られそう

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写真2) 仕上げまでやった
ジャガイモの袋や消毒液の類が出しっぱなしなのはご愛嬌

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 実験の結果分かったことは、私は今まで「家事を行なった報酬」を受け取る寸前で手を止めてしまっていたということだ。これは山登りで言えば、頂上の絶景に至る直前にお弁当を食べて帰ってしまうようなものだ。

 というわけで、面倒だなと思う時こそ、ドーパミンが出るまで家事を続けるのが良い。ここ数週間、帰宅した夫はスーパーテキパキ動いている私にびっくりしいてるだろうが、私の脳内には「もっとだ!もっとやるんだ!頂上まで上り詰めてその絶景を味わうんだ!」という声がこだましている。そしてだいたいこのnoteを書いている時は、一通りの家事を終えてコーヒーとともにmacbookを開いている状態なので、ドーパミンがドクドク出ているのである。そう、今も…。


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