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中国語の断り方 “不要” と “不用” の違い

またまた、御無沙汰となってしまいました。更新の頻度が低すぎて酷い有様ですが、書きたい時に書くということで、あまり自分にプレッシャーをかけずに細々と、なんとなく続けていけたらと思っています。

さて、今日は、中国語の”断り方”について、紹介していきたいと思います。

皆さんの中には、中国語と言えば、はっきりストレートに、断りたい時も、嫌なものは嫌!いらないものはいらない!と伝えるイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、実は中国語にも、断る時の強弱をつける言い方があります。それが、“不要“ (bu2yao4)と ”不用” (bu2yong4)です。

中国語を最初に学習する際は、恐らく大抵の場合、〜する必要が無い、〜したくない、と言う時は、“不要” をメインで習うと思います。例えば、「リンゴを食べますか?」 “你要吃蘋果嗎?” (ni3yao4chi1ping2guo3ma?) と聞かれた際に、食べないと答えたい場合は、 “我不要吃蘋果“ (wo3bu2yao4chi1ping2guo3) とか、いらない、と簡単に返す場合は “不要” とだけ返すパターンも習うかもしれません。

ところが、現地において、例えば日常生活やビジネスの会話の際に、“不要” と断ることは稀であるように思います。それは、語気が強すぎるから です。つまりは、愛想がなくてそっけない印象になります。日本語で「リンゴ食べる?」と優しさで聞いたのに、「いらん」と一言返される感じ、とでも言いましょうか。

ですので、現地の人達は、特に台湾ではこの印象が強いですが、“不要” ではなく、“不用” と断ることがほとんとです。例えばよく使うのは、台湾のコンビニは私が知る限り昔から袋が有料ですが、「袋いりますか?」“你要袋子嗎?” (ni3yao4dai4zima?) と店員さんに聞かれて、必要ない時に、“不用” と答えるパターンです。この時に “不要” と答えて何か問題が発生することはありませんが、なんとなく、”なんか必要以上に断られたな...”、という印象を店員さんに与えてしまうこともあるでしょう。

ちなみに、この「袋いりますか?」「いりません」のやり取りは、駐在員が一番最初に覚える中国語と言っても過言ではないかもしれません。なぜなら、買い物に行ったら必ず聞かれるからです(笑)。実際に、このやり取りが一番最初に覚えた中国語だと言っていた同僚もいたくらいです。余談まで。

“不要“ が強すぎる断りになってしまう場面は、多々あります。他の例で言うと、例えば、台湾では、15時くらいになると、アフタヌーンティーの感覚で、“下午茶” (xia4wu3cha2  直訳で午後茶) と呼ばれる習慣があり、仕事中でも、日によってはオフィスの社員皆で好きなドリンクをオーダーしてお店に配達してもらい、皆で仲良く飲みながら仕事をする、という光景が見られます。その時に、オーダー役の同僚から、「今日みんなで飲み物頼みますけど、いりますか?」なんて聞かれて、お腹いっぱいで今日はいらないかなと思っても、“不要“ なんて断った日には、裏で女性陣に「なにあいつ、感じ悪っ」と言われても仕方なくなります。そんな時は、“我不用,謝謝” (wo3bu2yong3, xie4xie4) といった感じで断るのが無難でしょう。

尚、更に日常会話的に、柔らかく断りたい場合、“不用” の後に、“好了” (hao3le) をつけて、“不用好了” というフレーズを使うと、ネイティブっぽくなりますし、感じの良い断り方になります。ドリンクオーダーの場面で言うならば、「私は飲まなくても大丈夫です」といった感じのニュアンスになり、角が立たずに断れます。この表現、かなり使えますので、是非試してみて下さい!

ちなみに、逆に強く断りたい時、やめてほしい時等は、“不要“ を使うこともあります。例えば、他の人に洩らして欲しくない秘密な話を共有した友達に、xxの話しないでね、と言いたい時に、“你不要說xx..." なんていう使い方をする時もあります。上手く使い分けていきたいですね!


今回は、中国語にも色々な断り方があるんですよ、という話を少し紹介させて頂きました。相変わらずニュアンスを伝える感じの曖昧な内容になってしまいましたが、私個人的には、ニュアンスを伝える部分こそが、ネイティブに近付くためのキーポイントだと思いますし、そこに拘って、現地の人達をモノマネしながら学習してきたからこそ、現地に溶け込めるくらいまでに中国語が上達出来たと思っておりますので、皆さんにも、少しでもニュアンスの重要性が伝わればな、と思います!


語学はものまね、ではまた次回!







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