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語学はものまね

皆様こんばんは。前の記事からだいぶ時間が経ってしまい、且つしょっぱな二つが少しマニアックな内容だったので、一旦ネイティブ中国語に関してはお休みし、今回は、自分が語学を習得するコツや、語学習得について考えていることを少し書いてみようと思います。ちなみに、この期間に台湾から日本に帰国し、中国語を使う機会が全く無くなって、なんとかして中国語力を維持できるように取り組めることを考えている日々で御座います...。

私が考える語学習得のコツは、”とにかく細かいことは考えずに、現地の人をものまねしよう!” です。


なんか細かい勉強法とかの話じゃなくて、すいません(笑)。もちろん、一から勉強するには、文法や単語など、基本的なことも勉強することになりますが、本当の意味で語学が使えるようになる、つまり難なく現地の人とコミュニケーションが取れるレベルになる上では、現地の人のものまねをすることが一番の近道だと思っています。そう思う理由を紹介していきます。

私の中国語の上達段階は、大きく2ステップにわかれていて、1ステップ目は上海での約5ヶ月の語学留学の時、2ステップ目は4年半弱続いた台湾駐在の時です。

そもそも会社に入る前の私にとっての中国語は、高校と大学の第二外国語で履修していたレベルでした。そこから、会社に入って数年で、運良く会社の制度で上海に語学留学に行かせてもらえることとなり、本格的に勉強し始めます。そこでの勉強については機会があればまた別の記事で紹介しますが、たしかにこの期間は猛烈に勉強しました。結果、HSK6級、HSKK(スピーキング)高級も取れました。でも、今の私の中国語レベルに達するまで、つまり現地の人達との会話が問題無く出来るレベルまでになったのは、もちろんこの勉強期間のベースがあったにせよ、台湾での生活の方が大きな影響を与えたと思っています。

台湾での駐在が始まった時、私は当然ですが、上海で勉強した中国語をそのまま台湾でも活用し、現地の社内メンバーやお客様とコミュニケーションを取っていました。同じマンダリンなので、意味はもちろん通じます。ただ、訛りが違うので、そのことを言われることが多かったことから、いっそのこと、台湾訛りを覚えてしまおう!と考えました。加えて、中国本土と台湾では、訛りや発音だけでなく、同じ意味でも、言い回しや、日常生活でよく使われる単語も違ったりするので、このあたりも覚えたいなと思っていました。

ただ、この時は留学時代と違って、業務をするための駐在の身分でしたので、学校に通う時間もなく、語学の先生に台湾の発音を習う、ということも出来ません。そこで実践したのが、現地の人をものまねすることで覚えてしまう、ということでした。

まず訛りや発音ですが、とにかく現地の人達の会話を聴いて、そのまま音で覚えて、そのまま真似て声に出すイメージです。歌と同じです。好きな歌を聴いてカラオケで歌えるようになるまで、楽譜だけを見て歌えるようになる人はなかなかいなくて、ほとんどの人は耳で聴いてそれを真似するような形でカラオケで歌っているかと思います。まさにこれです。上達するには、聴いたら何度も声に出して発して、実際に現地の人と同じように言えるようになるまで使いまくるしかありません。ちなみに、中国本土と台湾の発音で違う例としては、“是” があります。日本語で、”彼は日本人です” という時の”は” にあたるのがこの ”是” で、全文を中国語にすると ”他是日本人“ (ta1shi4ri4ben3ren2) となりますが、この ”是(shi4)” が、中国本土では、舌を巻いた状態で”シー”、と発音するのに対し、台湾では”スー”の音に近くなります。これは最初台湾に来た時に最初に感じた違いでした。

次に言い回しやよく使われる単語についてですが、これは聴いたら意識的に使うようにすることが重要です。これも中国本土と台湾で違うことがいくつかありますが、例えば、あなたに電話をかけます、という文章でも、中国本土では ”我給你打電話“ (wo3gei3ni3da3dian4hua4) と言うのが一般的なのに対し、台湾では ”我打電話給你“ (wo3da3dian4hua4gei3ni3) と言うことがほとんです。語順が違いますね。これも現地の人を真似ることを意識していたことで、気付きました。こんなのも、気付いたら場合によってはメモしておいて、いざ会話で使う時に、無理矢理にでも使い続けて慣れてしまうようにすると良いでしょう。

これらに加えて、よりスムーズに会話出来るようになるには、言葉の繋ぎ方や感嘆詞を真似る、ことがとても効果的です。言葉と言葉を繋ぐのによく使われる言葉については、以前の記事(ネイティブに聞こえる中国語①)でも一つ紹介しているので是非ご覧になって頂ければと思いますが、日本語でいうと、えーとー、とか、あのー、といったニュアンス等、会話でしか出てこないようなフレーズです。感嘆詞は、日本語にもあるように、言葉のニュアンスや伝え方をより柔らかくしたい時などに使われるもので、例えば、”〜啊” (a) 等があります。何かの質問に対して、はい、と回答する時に、はい、という意味の ”對” (dui4)とだけ答えてももちろん伝わりますが、”そうなんだよ!” というニュアンスで答えたい時には、”對啊!” と答えると、そのニュアンスで伝わります。


私の場合は、同じマンダリンでも訛りや発音を中国本土から台湾寄りにするために、現地の人を真似るということを実践してきましたが、一から語学を勉強される方々にもこの意識を持って頂くのは、上達に対して大変効果的なのではないかと思いますし、中国語以外の語学の上達にももちろん役に立つのではないかと考えています。特に発音に関しては、口や舌の形、中国語であれば声調でも細かく指示され、それに従って発音するように練習するのが一般的ですが、正直その勉強法では限界があると思っていて、とにかく現地の人の会話をたくさん聴いて、その音と同じ音を発せられるようになるまで繰り返し練習することの方が近道ですし、よりネイティブに近づけるのではないかと考えています。

是非、皆様の語学学習の参考になれば幸いです!

語学はものまね!ではまた次回。










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