猫との暮らし
猫を飼いたいという人が増えていると聞く。想像と実際が違うのは世の常。我が家での猫との暮らしを垣間見る。
私の家には猫がいる。
私が学生の頃から数えれば猫と暮らすのは3人目だ(猫好きでない人にとってはアホかと思うかもしれないが、私は猫をひとりふたりと数える)。
猫とひとくちに言っても、性格は様々。
いま一緒に住んでいる方(サムネ写真)は、実に猫らしいというか、孤独主義が徹底している。
抱っこが嫌い、触られるのが嫌い、ブラシが嫌い、爪切りが嫌い、近づかれるのが嫌い、あまりしゃべらない、目を合わせない、話しかけても無視、怒ると怖い、時々家の中で所在不明になる。病院が嫌い、注射が大嫌い、獣医も怖がる。突然家じゅうを唸り声をあげて走り回る。
でも、自分がご飯を食べたい時は自ら目を合わせてくる、グルーミングを手伝って欲しいときはニャーと言う、無視していると手(前脚)で人の足を叩いてくる。そういう時だけ喉を鳴らしている。
それでいて機嫌がいいと思ってこちらが調子に乗ると突然切れる。噛みついて引っ掻く。
新聞を読めば邪魔するように上に乗る。コードを噛む(特に白くて細いコード)。故意にモノを落とす。
カラスと会話したり、ゴキブリと格闘したりもする。
でも、炬燵には入らない。猫じゃらしもすぐ飽きる。
自分で食事の用意はしない。トイレ掃除はしない。
こちらの話かけは一方的になり、なんの返事もしない。
ただ、寝てる。
ときどき耳だけこちらの声に向けてくれるが。
猫と暮らすのは、こんなにもつまらなく、きっと期待していたようなようなものにはならない。
悪いことは言わないから、ペットショップで大金を払って住人として迎え入れようと思わない方がいい。同じ家に住む面倒な他人にしかならないから。カワイイと思わせるセルフィッシュな詐欺師でしかないから。
でも、家に帰ると玄関まで迎えに来てくれたりすることもある。
おなかが空いていれば・・・。
そんな同居人がいなくなることは、私には考えられないのだが。
とても、ひとにはお勧め出来ない。
おわり
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