ねじねじ録#5「T字の正体」を読んで

性別を変えてほしいと何度強く願ったか数え切れません。この文章を綴っているこの瞬間も不快な症状に悩まされ闘っています。

私も高校生の頃を思い出してみると未成年が産婦人科を受診するのは普通じゃないと言っている大人がいてさおりさんの言葉通りピルは「どうしても避妊せず性行為をしたい人が使うもの」という誤解や偏見が強かったように思います。不快症状や生理痛を緩和する目的もあると授業では教わらなかったので服用している生徒がいても隠していただろうし今のようにSNSを通して明かすひともいなかったため知識がなく鎮痛剤にしか頼れない状況でした。
痛みと吐き気が酷く立てないときは仕方なく学校を休み布団の中で泣きながら痛みに耐えた日もありました。もっと早く知らされていたら何年も不調に苦しむことはなかったのにって悲しむ女性たちを減らすためにこの「IUS」という選択肢があることをさおりさんから発信して頂けたのはとても大きな意味があると思いました。

生理痛が酷いときに時々今でも思い出す事があります。体育の授業前に生徒が見学したいと体育教師に伝えたら「生理は病気じゃないんだから見学なんてあり得ない」「サボりたいだけでしょ?」と突き放すように言われたと話を聞いたときは奈落の底に突き落とされた気持ちになりました。痛みや辛さは本人のものだから周りが疑ったり大丈夫をいくら押し付けたって楽にはならないし相手のことを何ひとつ考えていないこの状況がとても恐ろしいと感じました。顔を真っ青にしながら走る姿を見て生徒たちで抗議をしても限界までは参加しましょうと頑なに意見を変えない大人を見てなにかが崩れた瞬間でもあると同時にもしかしたらこの人も同じことをされてきたのかもしれないなって思ったらやるせない気持ちになりました。
近くにいる女性の体も自分の体も自然に思いやりひとりひとりが自分を大切にできる社会になってほしいと強く思います。

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