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風船は心の鏡!

最近はメンタル不調という言葉もよく耳にする時代になりましたね。
一昔前よりは精神科受診への敷居も低くなっています。受診される方が全て、精神疾患というわけではなく、精神的な症状が長く続いたり、病的に悪化してしまった場合で、社会生活に支障をきたしていると発症と考えます。

近年は薬も良くなり、症状をコントロールすることができるのですが、再発する場合があるのも事実です。

この記事では、精神疾患と再発について、なるべくわかりやすく書いていきたいと思います。当事者やご家族様、一般の方への啓発になれば幸いです!


風船と心

さて、皆さんは風船を膨らませたことがありますか?
初めて開封する風船って、膨らませるのに相当の肺活量を使いますよね。
なかなか膨らまず、顔を真っ赤にして頑張った経験はないでしょうか?

この風船が心のキャパシティーだと考えてみると、風船をこころと置き換えることが出来ます。そして、吹き入れる空気がストレスです。

まだまだ研究途上ですが、精神疾患の発症メカニズムとして今、最も有力な説が「ストレス-脆弱性モデル」と言われています。

脆弱性(ぜいじゃくせい)と読みます。
これは、その病気へのなりやすさのことで、体質とは異なりますが、近いものとお考えください。それに、ストレスが関わってきます。

話は戻って風船に。
風船にも強度がありますね。空気を入れることができるキャパシティーです。開封したばかりの風船は、不調や発症前なので症状が出にくい状況です。
ですので、真っ赤な顔して膨らませた風船はストレス満タン状態と言うわけです。

膨らんだ風船を指で押すと風船(心)が歪みますね。さらにストレスがかかっている状態です。破裂すると発症ですが、破裂しなくとも精神症状は出やすくなっている状態ですので、これで社会生活に支障をきたしていれば、同じく発症です。

風船の弾力とストレス耐性

一方で指で押したときに感じる弾力が、ストレス耐性と考えることができます。元に戻ろうとするチカラです。しかし、この弾力は徐々に低下していきます。

一度膨らませた風船から空気を抜き、もう一度、膨らませる時は、顔を真っ赤にするほど吹かなくても、スムーズに空気が入りますよね。
メンタルヘルスも同じです。
一度、不調になったり、発症すると、以前より少ないストレスで不調になったり、再発してしまいます。

この不調や再発は、ある程度、服薬でコントロールすることが出来ます
医師との相談なく、服薬を中断した方の再発率は、そうでない人と比べて約2倍とも言われていることから、風船の強度は服薬で調整できるいうことです。

さらに薬の効果を高くしようと思った場合、ストレスへの対処が有効です。
「ストレス-脆弱性モデル」とお伝えしたように、体質に近い部分である(脆弱性)には薬でコントロールできますが、もう一方である(ストレス)は薬だけではコントロールできません。

風船に吹き入れる空気がストレスと説明してきました。
ということは、吹き入れる空気の量をコントロールしなければならないということです。

空気とストレス

ストレスのコントロールにはたくさんの方法がありますので、この記事では詳細は控えたいと思いますが、ストレスそのもの、いわゆるストレッサー(刺激)にアプローチする方法、自分の物事の受け取り方や考え方のクセへアプローチする方法、ストレスを発散するスポーツや趣味の活動、アンガーコントロールなどがあります。

人間関係や社会生活を送るうえで、ストレスは避けられないモノです。
それでも、やり方によっては避けたり、コントロールすることができることを知っておいて欲しいと思います。

常に風船(心)に余裕がある状態を長くつづけることが、メンタル不調や査発のリスクを減らし、生活を豊かにしていくコツですね。
ある人は、「ストレスは人生のスパイスだ」と言っています。

避けられないストレスですが、うまくストレスと付き合うことを考えてみると良いかもしれません。

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