【映画感想】トップガン マーヴェリック
「トム・クルーズを観に行くぞ」
お盆休みのさなか、思い思いに過ごす私と親戚の中学生男子に、旦那が突然興奮気味に言い放った。
私も親戚くんもトップガンを観たことがなく、またなんか言ってらぁぐらいに思っていたが、「もう4DXのチケット取ったから。前作を今から観るぞ」と、どうやら本気の構え。
そんなわけで、ゴーイングマイウェイな彼に言われるまま、付け焼き刃の知識を携えて映画館へ向かったのだった。
前作が36年前ということもあり、私はこの作品を知らなかった。
だが、旦那いわく「トム・クルーズを一躍有名にした作品」「当時みんなこぞって彼のまねをした」とのこと。
予習のために前作の「トップガン」を観てみると、なるほど、王道の「かっこいい男映画」だ。アメリカンな車やバイクに戦闘機。ロマンをこれでもかとかきたてるエッセンスだらけ。これは当時熱狂するのも無理はない。
ストーリーの構成としても起承転結がはっきりしていてわかりやすく、よけいな深読みや複雑な思考を使わず、ただただ感情を上下させてかっこいいトム・クルーズを堪能できる。
若かりしトム、これがまた今とは違ったフレッシュなイケメン。今を知るからこその「このイケメンがああなるのか」と噛み締める楽しさもある。
冒頭で旦那が言った「トム・クルーズを観に行くぞ」。つまり「あれはトム・クルーズを観る映画なんだ」という意味だそう。
「キムタクのドラマってほぼキムタクを見てしまうやろ。あれと一緒」なるほど、わかりやすいかもしれない。
さて、そして待望というよりまさかの新作「トップガン マーヴェリック」。名作の新作ということで、のるかそるかと思われたが、のるほうだった。
トム・クルーズがかっこいいのは言わずもがな。たっぷりと堪能できる迫力満点の飛行シーンや、30年以上経ったからこその戦闘機の時代の移り変わりなどもおもしろい。
前作の登場人物を時を超えて見られたのも、満足度が高まるポイントだった。
しかしその一方で、この流れであればきっと出演するだろうと期待した前作の女性2人は姿が見えず、おや、と思った。ヒロインは当時名前だけ呼ばれていた初めて見る女性なのだ。
少しばかり残念に思う気持ちはあるものの、前作に敬意を表しながらあえて変わった部分を描く。そんなところから、「前作のその後」に囚われすぎず「この作品はこの作品だ」という主張が含まれているのではないかと想像した。
前作から今作につながる部分で必要な説明は作品内に含まれているので、前作を観ていない人でも問題なく観られる。今作を観て、エピソードゼロとして前作を観るという流れでも楽しめるのではないだろうか。
やはりストーリーの構成は分かりやすく、中学生の親戚くんもおもしろかったと満足した様子だった。
最後に、ジェニファー・コネリー演じる今作のヒロイン、ペニーについて。彼女の魅力ときたら、女も妬むのをやめてしまう。
私の永遠の憧れは、ジブリ映画「紅の豚」のジーナという女性なのだが、ペニーも似たようなところがあり、まさに男ならいちどは恋する女。
自立していてたくましく、ミステリアスに翻弄されたかと思えば、たまにポツリと弱さを見せる。こんな女好きにならずにいられようか。
何を食べたらこんな女になれるのか。ぜひとも教えてもらいたいものだ。
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