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開けまして、週末

玄関の扉を開けてペットのヤモリに「ただいまぁ」と声をかけてから5時間が経とうとしている。今、すごくビールを飲もうか悩んでる。

金曜日のせいか今日はバイト先ではニンニクの入った料理の注文が多かったし、一足早く週末を迎えたらしい現場仕事の兄ちゃんたちが生中を注文してきたんだよな。

ビール工場で注ぎ方を教えてもらってから、サーバーでビールを注ぐのが楽しくなってしまって、忙しい最中でも「ハッ!」と気合の声を出したくなるくらい集中してビールを注いでいる。

斜めに傾けたグラスに黄金色のビールを注ぐと、気泡がくるくると渦を描いて竜のように昇り、やがて消えるのが美しくて、あぁもう1回やらせてくれ、と変態みたいに見つめる店員が私である。

泡の入れ方がどうも納得いっておらず伸び代もあるし、もっとみんな昼から生中を注文してくれないだろうか。

結婚してから夫が帰るまで飲酒しないのがなんとなくマイルールで、キッチンで飲むのをこよなく愛していた私のお供はコーヒーに。少し物足りなさを感じる日々。

そこでノンアルコールビールを試してみたところ、これがびっくり、かなり満たされて一気にお気に入りになった。

ノンアルコールビールの必要シーンって、アルコール好きに言わせると正直ないと思ってた。若い頃はとくに体のことも気にしていなかったし、ノンアル飲むくらいならもうビールじゃなくていいよ!と。

それは主に味の部分で気になっていたのが理由なんだけど、実際に飲んでみるとまったく同じではもちろんないけど、思っていたよりは遜色ない。

運転の可能性があるとき、たまに設けたい休肝日、アルコールの摂取量を減らしたいとき、もうちょっと飲みたいけど寝る前だしなぁってとき。脱水症状にならないのもありがたいし、あれ?けっこう飲みたいシーンあるじゃん。

もちろんそういうときは水とかソフトドリンクでもいいんだけど、やらなきゃいけないときがあるように、どうしてもビールがいいときがあるんです。

ホップのふわんとした香り、口に広がる麦のうまみ、口の中で爽やかに弾ける炭酸。今なんです。

仕事を終えて、暑い中帰ってきて、シャワーを浴びて、扇風機をつけた、座った、それはもうビールだろうが!!!!

今日まさにその瞬間を迎えて、さらに金曜日という付加価値までつけられて耐えきれず1回冷蔵庫から缶を出した。ノンアルコールとアルコールの2本を両手に握り締め、ごくりと喉を鳴らし、静かに戻して水を飲んだよ私は、ええ。我慢したんだ。マジメか?

1回ちょっと冷静になり、家での作業に入り、頭を回転させたら心地よい疲労感に襲われビール熱が再燃。

「夏のせいにして 僕らどこへ行こう〜」RADWIMPSの野田洋次郎さんの歌声が聞こえた気がした。

もう飲むからな。押すなよ、押すなよ。

プシュッ

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