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トンピーのTCG遍歴(中編)

ごきげんよう。トンピーです。

引き続き、私のTCG遍歴を振り返ります。前編を未読の方はぜひご覧ください!

なお、当初このTCG遍歴は「前編・後編」で書き終えるつもりでしたが、今回の話があまりにも膨らみすぎたため「前編・中編・後編」の3部構成としました。さらに「中編」で扱うのは、厳密にはTCG(トレーディング・カード・ゲーム)ではなく、DCG(デジタル・カード・ゲーム)の話になります。DCGは文字通りTCGをデジタル化したゲームジャンルで、代表的な国産タイトルはCygames社の「Shadowverse」になるのかな?私は未プレイです(ビジュアルが好きになれなくてね…)。

さて、前編ではトンピー少年のゆがんだ(笑)こだわりと、TCGにおけるひとつの成功体験について書きました。中編は、少年期に形成されたカードゲーマーとしての骨格に、どのような肉付けがされていったのかというお話です。果たしてトンピーは真っ当な人間になれるのでしょうか!?

■空白の15年

H君との激戦は中3の夏…その後に控えていたのは高校受験です。友人たちは必然的に勉学に励むことを強いられ、「ガンダムウォー」による交流はたちまち失われてしまいました。私はというと、家族の勧めから寮制学校の受験を決意し、なんやかんやで無事志望校に合格することができました。ところが、この「寮」というものがクセモノで、ここから数年はTCGはおろか、ゲーム・テレビといったメディアから隔絶された環境で、ゴリゴリの縦社会を叩き込まれながら、毎日枕を濡らして過ごすこととなります…

こんな風に書くと「さぞかしつらい生活だったのだろう…」と思われるかもしれません。はい、ぶっちゃけ地獄でしたw ですが、そんな過酷な生活があったからこそ同級生との結束が生まれ、今でも連絡を取り合う唯一無二の友人が出来ました。また、元来からのひねくれた性格(笑)はある程度矯正されて、他者とのコミュニケーションの重要性に気付くことも出来ました。人間ってひとりでは生きていけないんですよ…かくして7年間の監獄寮生活を経て大きく成長したトンピー青年は、次のステップへと足を踏み出すのでした。

紆余曲折を経て、今では普通の寮になったと聞いています

その後は県外の大学院に編入し、ひとり暮らしを始めました。大学院では監獄寮で培った生活スキルとコミュニケーション能力をいかんなく発揮して学部生と打ち解け、新しい交友関係を築くことが出来ました。このとき初めて、あの地獄のような寮生活という経験に感謝したと思います。大学院での生活は、酒、麻雀、オンラインゲーム、ときどき研究という、まあアレな感じですw これを語り出すときりがないので省きますが、これもまた非常に濃密な2年間でした!

そして、いよいよ就職…東京に本社を置く企業に就職し、仕事に忙殺される日々が始まりました。インドア派の私は相変わらずゲームが趣味でしたが、環境の大きな変化によって趣向を変えざるを得なくなりました。

ゲームをする時間がない…!!

正確には、大学院時代から続けていたオンラインゲーム(主にMMORPG)をやる時間が作れなくなったのです。MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)は、インターネットを介して数百人~数千人規模のプレイヤーが同時に参加できるオンラインゲームのことで、複数人のプレイヤー同士で協力、時には妨害し合い、コミュニケーションを取りながらプレイできるのが特徴です。そして上位コンテンツになればなるほどプレイヤー同士の協力が前提の難易度となり、プレイに割かれる時間も長くなります。あるとき「生活を犠牲にしてまで続けるものでもないしな…」と考えるようになり、長年続けたMMORPGをそっと引退しました。ですが、やはりゲーム自体を絶つのはかなりのストレスで、短時間でコンパクトにできる対人ゲームはないかと、またネットの海を泳ぎだしました。そこで出会ったのがDCGというゲームジャンルです。

■ハースストーン(Hearthstone)

昨今何かと話題のBlizzard Entertainment社が手掛ける「ハースストーン(以下、HS)」は、2014年に正式リリースされたDCGの先駆け的存在です。同社の代表作「ウォークラフト(Warcraft)」シリーズの世界観を背景としたDCGで、少し古い情報ですが、2018年11月には全世界でプレイヤー数が1億人を突破したと報じられていました。ゲームの特徴は多くの方々が様々な観点から記事を書いていらっしゃるので、ここでは省きます。

社会人トンピーが本タイトルに惹かれた理由はいくつかあります。

  • 「カードのレアリティ≠カードの強さ」というゲームデザイン

  • 無課金でも十分に遊べる敷居の低さ

  • 日本語ローカライズのクオリティの高さ

  • シンプルでわかりやすいUI(ユーザーインタフェース)

  • 1プレイあたりの時間の短さ・テンポの良さ

改めて整理してみると、私の趣向と当時のニーズをしっかり満たしていますね。私が本タイトルを始めたのは2016年5月で、気づけば隙間時間にちょこちょこプレイするのが日課になっていました。DCGへのモチベーションは人それぞれで、カードのコレクション、対人対戦(ランク戦)で上位を目指す、オリジナルデッキの開発、などなど。私はというと、少年期に呪いのように刻まれた信念から、

マイナーカードを使ったオリジナルデッキでランク戦を勝ち抜く

というイバラの道を歩み始めましたw その結果、ランク戦の最上位である「レジェンドランク」に上り詰めるまで3年かかりました。このときは、当時使う人がほとんどいなかったデッキを環境に合わせてカスタイマイズして使っていたため、上記の「信念」からはちょっと外れてしまっていますね(苦笑)。それでもレジェンド到達時の達成感は、H君を負かしたあの時の感動・高揚を彷彿とさせるものでした。

◆炉端の集い(オフ会)

主に「ゲーム性」に着目したHSの魅力は先ほど書いた通りです。ここでは、他のオンラインゲームとは一線を画す、HS独自の魅力について紹介したいと思います。それが「炉端の集い(オフ会)」です。この独特な名称は公式のもので、オフ会参加者を酒場に集う「冒険者」、主催者を「酒場の主人」に見立てて、HSをプレイしながら(場合によってはプレイせずにw)プレイヤー間の交流を図ってもらうというもの。一般的なオフ会は個人が企画・主催するものがほとんどだと思いますが、HSの「炉端の集い」は運営の強力なバックアップがありました。

  • 「炉端の集い」に参加したプレイヤーだけがもらえるゲーム内アイテム(スキン)

  • 「炉端の集い」専用のゲームモード(レイド戦、変則マッチなど)

  • Blizzard Entertainment社が手掛ける各種ゲームのグッズの配布

私が炉端の集いに参加しようと思ったきっかけは、ぶっちゃけゲーム内アイテムの獲得。正直、日本にはほとんどプレイヤーなんていないだろうなと思っていました。たまにTwiterで「電車内でHSをやっている人を見かけた」なんてツイートを目にしましたが、都市伝説だと思っていました。ましてやオフ会に足を運ぶ人なんて…初めての炉端の集いはアイテムだけもらったらさっさとずらかろうという何とも浅ましい気持ちで参加したことをここで懺悔します。実際はというと、

 いや、めっちゃ人おるやん…
 え、めっちゃ気さくに話しかけてくるやん…
 何?みんな年齢層近いやん…
 あ~めっちゃ楽しい!!

一瞬でハマりましたw 共通の趣味について語り合えるのがこんなに楽しいなんて!ゲームでのつながりとは思えないほどプライベートな話をしてくれる人も多く、それぞれの立場や業種は多種多様。ゲームを介した異業種交流会みたいな感じでした。そんな炉端の集いにどっぷり惹かれた私は、その後なんと主催者側にw 

おしゃれなカフェを予約して料理とゲームを楽しむオフ会です

そして、何度かの主催を経てもらえる限定ジャケットを入手するまでに至りました。

私が主催する炉端の集いでいただいた忘れられない言葉があります。

「トンピーさんと話したいから来てるんだよ」

HSがゲームという枠を超えて、最高のコミュニケーションツールとなった瞬間でした。

その後、新型コロナウィルスの流行と私自身の生活環境の変化から、残念なことにHSそのものと炉端の集いからは疎遠となってしまいました。ですが、このゲームを通じて得たものは、私のカードゲーマーとしての血肉となっており、今でも大事にしているものとなっています。

■次回予告

中編がまさかの3,500字超w
次回、再び「ポケカ」の話題に突入します!

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