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コミュニティの”外”に出ることで得られるモノとは

僕はこれまで
「わ組」や、学生時代の「KataroYou」
というサークルで、大学生が大学の外に出る活動をしてきました。

自分の原体験から必要感を感じているものの、
「どうして大学の外のコミュニティーが大事なの?」
と聞かれると上手く説明できていない自分がいました。
そこで今回は学生が大学のコミュニティの外に出ることの価値を「仮説」として考えてみたいと思います。

仮説

多様な人に出会うことで、脳内でイノベーションが起こり、新しい自分に出会えるため

これが僕の仮設です。
この仮説を言語化するにあたって、僕のなんとなく考えていたことを言い表している理論や記事を探しました。
エビデンスになる参考資料を共有しながら述べていきたいと思います。
記事自体が面白いので、僕の記事を読んだ後に目を通してみてください!

イノベーション

この仮説で最も重要なキーワードは”イノベーション”です。

そもそも、イノベーションとは何なのか。
ネスレ日本株式会社代表取締役社長CEO高岡浩三氏は、アカデミックな領域でも明確な定義づけがなされていないとしたうえで、以下のように定義しています。

誰にでも理解できる考え方で整理していこうと取り組み、見つけ出したのが「イノベーション」と「リノベーション」とを分けて捉えていくという発想でした。そして、両者の違いを私たちはこのように決めました。「お客様が認識している問題を解決するのはリノベーション、お客様が気づいていない問題、あるいは『解決できっこない』と諦めているような問題に答えを出すのがイノベーション」と。

ふむふむ、「お客様が気づいていない、あきらめている課題」を解決するのがイノベーションか…!

お客様という主語を大学生に置き換えてイノベーションを定義すると

大学生が気づいていない問題、あるいは『解決できっこない』と諦めているような問題に答えを出すのがイノベーションである。

となります。
では、大学生にとっての「気づいていない問題」「諦めている問題」とは何なのでしょう。

それは、”キャリアプラン”や”これからどう生きていくのか”と言った人生設計に関わる問題です。

これは、僕の経験からの仮説です。
僕は教員養成系の大学で4年間を過ごしました。
その中で、「何でこの人は先生を目指しているんだろう」「この人がやりたいことを実現する方法って他にもあるよね」と感じる学生がいました。

消去法で先生になる人、親に言われて先生になるしかないと受け入れる人、教員以外の選択肢を知らず地方公務員になる人。

これらの進路選択を批判しているわけではありません。
ここで言いたいのは、
ほかの選択肢があることに気づけない、自己実現を諦めている学生がいるという実態です。

なぜ大学の”外”なのか

それでは、イノベーションはどうしたら起きるのでしょうか。

これについては、早稲田大学大学院・ビジネススクール教授入山章栄氏の記事を参考に考えていきます。


イノベーションは、「既存のモノと既存のモノの掛け合わせで生まれる」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
入山氏も同じことを述べたうえで、具体的な例とともに以下のように話しています。

「例えば同じ会社や同じ部署に長くいると、組み合わせが出尽くしてしまう。そこから脱却するには、なるべく自分から離れた遠くの知を幅広く探索して、今持っている知と新しく組み合わせることが重要です。これを専門用語でexploration、私は『知の探索』と訳しています」

たしかにたしかに。
同じ組織の中、つまり同じコミュニティの中での関係性では、いつか組み合わせが頭打ちになる時が来ます。
だから、なるべく自分から離れた『知の探索』が必要になるのです。

大学のコミュニティから出た方がいい理由はここにあります。
もちろん大学で学ぶことは超大切です。
ですが、大学で学んだことをより発展させるには、外の知からの刺激が必要です。
そんな時に、新しい価値を提供する組織として「わ組」が存在しているのです。

「さまざまなバックグラウンドを持った人が集まれば、結果的に知と知の新しい組み合わせが起きる。ただ、ダイバーシティにはもう1種類あって、みなさんが知の探索をしていろんな経験をすれば、自分自身の中でいろんな知見を組み合わせることができます。これが二つ目のキーワードでもある『イントラパーソナル・ダイバーシティ』。今経営学でもっとも注目を集める研究分野の一つです」。イントラパーソナル・ダイバーシティとは、個人が一つの専門分野に特化するのではなくダイバーシティを兼ね備えることを指します。

H型人材というのは、自分の強い専門性のほかにも得意分野を持つ人材のことを指します。
入山さんは強調します。「異なる人脈のネットワークの間のことを『ストラクチャル・ホール』といいます。H型人材というのは、このストラクチャル・ホールにいる人のこと。そこには一番情報が集まり、結果的に得をするんです」

イントラパーソナル・ダイバーシティ、ストラクチャル・ホール、H型人材

これらの理論も今回の仮説に関わってくる重要な考え方です。
入山氏の820ページにも及ぶイカツイ本を購入したので、読んだら随時更新していきます。


藤巻的イノベーション

面白いですよね~(DaiGo風)
大学生にイノベーションを起こすことの意義がなんとなく伝わってきましたでしょうか?
先ほど述べた高岡氏や入山氏の記事から、藤巻なりに言語化した仮説の因数分解を最後にしたいと思います。

【仮説】
多様な人に出会うことで、脳内でイノベーションが起こり、新しい自分に出会えるため


多様な人:専門が違う人、バックボーンが異なる人、住む地域が遠い人など

脳内:思考回路、価値観

イノベーション:
①潜在的な課題感の顕在化→過去の原体験
②漠然とした不安の言語化→現状への不満
③絶望から希望へ    →将来への無力感

こんな感じです。
特にイノベーションの3要素が重要かと思います。
「気づいていない問題」とは、「過去の原体験」「現状の不満」にあり、
「諦めている問題」とは、「現状の不満」「将来への無力感」にあると考えます。

過去や現在の課題感が言語化された時、将来への希望を持つきっかけを見つけた時にイノベーションへの入り口に立てるのです。
そこから、解決するまでは個人の努力ですが、大多数の学生が入り口にすら立てていない現状において、きっかけを提供することに価値があるのではないでしょうか。

さいごに

いろいろと考察を述べてきましたが、これはあくまで仮説です。
入山さんの本もしっかり読みたいですし、実践のなかで見えてきたこともまとめていきたいです。
ですので、今後このnoteは更新していきたいと考えています。
ぜひ、読んでくださった方は感想やフィードバックを頂けると幸いです!



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