みずほ銀行は設立当初から問題銀行だった。これからも問題行であり続ける

みずほ銀行についての思い出を一つ。

2002年4月1日。
第一勧業銀行、日本興業銀行、富士銀行が合併してみずほ銀行が誕生し、すぐ大規模システム障害が発生しました。
私はその時、店頭にどんなお詫び文が掲載されているのかと、勤め先の近くのみずほ銀行(旧富士銀行系)の店舗に立ち寄りました。
何も書かれていませんでした。
毎日訪れました。

数日間たってから、同行ホームページにお詫びがようやく掲載されました。
店頭にもお詫び文が掲載されていると思って、訪問してみました。
ところが、その店頭のお詫び文はエントランスの自動ドアに貼り付けられていたのです。
すなわちお客様が来店したら自動ドアが開いてしまって、読むことができないのです。
帰るときも同様です。
お客様に読ませる気持ちがなかったのでしょう。
旧富士銀行系の支店でした。
「このトラブルは第一勧銀が起こしたのだ。自分たちは関係ない。」そんな気持ちでも現れていたのではないでしょうか。

このシステムトラブルについては、無理な合併作業で、行内の担当者が悲鳴を上げていたのに経営者が突っ走ったのです。トラブルが起こりうることは十分予想されていたのです。

私は当時の住友信託銀行(現在の三井住友信託銀行)で、西暦2000年コンピューター誤動作問題(Y2K)に関与していました。

コンプライアンス担当者として、2000年1月1日その日の万一に備え、ホームページの文章を総務担当者と打合せ、弁護士のアドバイスも受けながら3通り用意しておきました。
 ①無事対応が完了しました。ご安心ください。
 ②不具合が発生していますが、早急に解消される予定です。
 ③誠に申しわけありませんが、大規模な不具合が生じています。
  状況については、逐一ご連絡申し上げます。

危機管理計画(コンティンジェンシープラン)の一環です。
最悪の事態に備えて、あらかじめお客様への告知の仕方を準備しておくのです。
万が一問題が生じたときには、ともかくお客様に連絡しなければならない。
それにより、お客様が状況を把握し、ご自身の被害を最小化すべく行動できるようにしなければならない。
危機管理に携わる者ならば基本のキです。

そのような私からすれば、2002年のみずほ銀行の対応は、悪い冗談としか思えませんでした。

その悪い冗談が、今回も繰り返されたのです。
前の日の夜にトラブルが発生していたなら、早朝までに回復できないことも想定して準備を進めておかなければなりません。
今回の場合、8月20日です。取引が集中するときです。
8時半にようやくホームページに掲載しただけで、お客様への案内を済ませた気持ちになっている。

経営者の見識を疑います。

深夜でも記者会見を開くべきでした。多数の一般顧客に直接影響する問題です。
「トラブルが生じている。修復すべく対応しているが、万一修復できなかった時には速やかにホームページでも告知するので、必ずチェックしていただきたい。」

お客様を守るために何をすべきか。
そんなことも全くわかっていないのでしょう。

みずほ銀行は設立当初から問題銀行でした。これからも問題行であり続けるでしょう。

私のマンションの管理組合は、サービス上の問題などから、管理費の決済口座をみずほ銀行から他行に切り替えることを決定しました。
システムトラブルの問題が直接の原因ではありません。

しかし、みずほ銀行と取引をしている皆さんは、本気で取引解消を考えるべきです。


(参考)危機管理の虎猫銅鑼猫ブログバックナンバー

(参考)虎猫銅鑼猫不祥事ゴラムのバックナンバー


銅鑼猫

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