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(2018/5/3)

娘二人と映画館にて鑑賞。
響け!ユーフォニアムシリーズの番外編的位置付けの作品。原作も読んでいるからこそ判るが、よくあそこからここまで上手に掬い取って細やかに作ったなと思う。主なテーマは、なんと言えばいいだろう…。共依存からの卒業か。或いは依存被依存関係の逆転か。難しいテーマを繊細に描いていると思う。正直、高校生女子の心理は私には判らないし、主人公の一人のぞみはちょっと特異な子だとは思う。感情移入はしづらかったが、それでも彼女らの悩みと成長は感じながら観ることが出来た。
だからこそいくつかもったいないと思う点がある。
まず、映画の最初に「disjoint」と表記され、最後に「dis」が消され「joint」のみ残される事。折角映画という表現手段を採って丁寧に、割り切れないものは割り切れないままに描いてきたのに、言葉で結論づけちゃうって…。そんなに単純な、一言で言える内容だったの?なら映画じゃなくていいじゃない…と。しかもなぜ英語…。
エンドタイトル時に流れた歌もなぜか英語…。監督の作詞で、日本人歌手が歌ってる。作曲も日本人で、英語のイントネーションとメロディーラインが合ってなくて気持ち悪いし。。うーむ…。

これらの事で鼻白んでしまったのは残念だったが、水槽のフグ、ハッピーアイスクリーム、大好きのハグ、など小道具や伏線を上手に使っていたり、劇中のオーボエ二重奏が素敵だったりと見応えはあった。劇中劇を上手に料理していたし。絵も本編のものよりもより現実に近い画風で、この内容にはとても合っていたと思う。
折角いいものに仕上がる可能性があったのに詰めが甘い感じだったのが残念。

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