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今夜も睡眠不足〜仕事と子育て、不倫の両立〜

小学生の子どもたちを寝かせ、長男を塾に送り届けた。そのあと、どうしても今日中にやり終えたい仕事(①〜③)をするために再び職場に戻ると、先生(職場恋愛の相手。50代男性。研究好き、読書好き、物知りなのでこの呼び名。既婚者)が1人で残っていた。
先生に構いたいが、その時間がない。
なぜなら、約1時間後には、長男の塾のお迎えがあるからだ。

仕事①は単純作業だが、必要な物品が職場にしかないので、どうしてもここでしかできない。ワタワタしながらも、作業を始めると先生が手伝ってくれた。
手伝ってもらうといっても、その手伝わせ方自体、私の手際が悪い。しかも、先生の今日一日のタスクを考えれば、かなりお疲れ、しかも夕飯も食べてない、にも関わらず、だ。
恋愛感情をおいておいても、本当に申し訳ない、というのが本音だった。

仕事①を終え、先生としては、これで私の残業も終わっただろう、一緒に帰りましょう、と思ったようだが、私にはまだ仕事②、③が残っている。
この状況では帰れない。
仕事をとるか、恋愛をとるか。
アラフィフになっても不惑ではない。

えっ??まだ残るの?
と、先生としては、どうも思惑が外れたことで、
ちょっとだけ……
と、職場の暗がりに呼び出されたのである。

暗がり、を具体的に説明すると、職場がわかってしまうような場所なので書けないが、
先生の分析によると、
急に誰かが入ってきても察知でき、
それなりに用事があって2人でいても怪しまれず、
柱や壁があって、立ったりもたれたりするには理想的、な場所なのであろう。

これまでに何度もそこで、いわゆる不倫的な行為が展開されているのだが、拒否できたことがない。
もちろんそこに、パワハラ的要素はなく、いつもなら、喜び勇んでついていくのだが、今日は頭の中であと何分ここにいられるか、という数字がちらつく。
長男のお迎えは絶対だから、仕事②と③は、家か……となると、その資料を持って帰るには……と、事務的なことで頭がいっぱいになる。

そして、書くこと自体が恥ずかしいのだが、ハグやらキスやら、立ったままでできることが展開されていくわけである。さすがにこうした行為の中では仕事のことなんて考えられるはずもなく、まさに没頭しているのであるが、それでも時間だけは気になる。

そうこうしている間に、先生から、まさかの言葉が告げられる。
〇〇室に行く?
まるで、自宅でベッドに行く?みたいな言い方をされた訳だが、
え??〇〇室??なぜ?なんのことやら、理解ができない。
理由をきくのも野暮なので、数十歩先のその部屋に入っていく。
あ、そうだそうだ、その部屋の奥には、ちょっとした小部屋があって、そこには大きめのソファのようなものがある。

ずっと前に、こんな不倫行為に及ぶよりも前に、先生から、
ここならできそうですね、
と言われて
何言ってるんですか!?いやらしい!!
とツッコんだことがある。

さすが先生、それを思い出したんですね、と
古い記憶を辿りながら部屋に入ると、その小部屋に行くわけでもなく、さっきの場所と同じようなことが展開されるわけである。
首を傾げたいが、先生の行為を受け止めるには、それすら無理なのである。
どうも、この部屋は「暗がり」よりも小綺麗で、床に私を寝転がせても大丈夫、と思ったようである。つまり、そういう展開になった訳である。

困った……マズイ……
もう、今日は困ったことばかりである。
この日、3月にしては珍しく大雪になり、しかも私はどうしても、着慣れないワンピースを着て仕事をすることが決まっていたので、下半身に吸い付くような下着を防寒のために着ていたのである。
厳密に言うと、着用すると歩くスピードが上がってダイエット効果がありますよ、という〇〇ウォークなんて名前のものを身につけていた(防寒用のものを持っていなかった)。

先生は明らかに鉄壁の下半身に挑もうとしている。しかし、それは不可能である。
仕方がない、正直に言おう、
と、心を決め、先生に告げる。
「ごめんなさい、もうすぐ塾のお迎えなんです……」
いや、これだけではダメだな、と直感的に判断した私は、さらに
「時間、気にしないで、できたらいいのに……」
と、言った。
功を奏した、とはこのことだった。
「夜、出られる?」
この時点で、しっかり夜、なのだが、先生が言いたいのは、長男を自宅に連れ帰ったあと、もう一度会えるか、ということである。
できる、何とでも言い訳できる(むしろ、早く風呂に入れ!とガミガミ言う母である私が不在の方が、長男にとっては好都合)と判断した私は
もちろん、もちろん、できます、できます、
と仕事モードの返事をして、このあとの段取りを考えた。

脱兎のごとく、帰り支度(と仕事②、③の用意)をして、車に飛び乗り塾に向かう。
すまない、長男、待っててくれ、
と、車を走らせながら、最短ルートを効率よく走ること、長男への言い訳、家を出るまでにやることを考える。

寒いよ〜!と、乗り込んできた、塾の前で数分待たされた長男に、あなたを家においたら、またちょっと職場に戻る、と伝える。
そして、このあと起こることを想像しつつ、いくつかのことを済ませた私は、先生といつも落ち合う場所に向かった。

公共施設と病院の間に、多分イベントごとの時のための空き地としてあるこの「場所」には、いつも黒い車が一台駐まっている。その横に先生の車、さらに私の車を駐めると、先生は運転席から私の車の助手席に乗り込んでくる。
詳細を書くだけの力量がないので、詳細については割愛するが、
noteに過去書いたことから関連することを踏まえると、
・スマートウォッチを外してください、気が散るから、と要望される(点灯するので。心拍数を測りたい意欲はもうなかったので、快諾する)。
・数回目にして、ようやく最後まで到達する。
体、動かしすぎ、です、
と、先生から言われたが、これまでは、どうも車を汚したくなかったのか、やはり時間の制約が気になるのか、気を遣われていたのかな、と思う(ごめんね、先生。noteにかつて書いた私の予想は外れていました)。
こちらの体調も特に問題のない時期だったので
大丈夫ですよ、と伝えたことも大きく影響しているのかもしれないが、結局そこら中を拭きまくる結果となった。

以上のようなことを終え、帰宅すると、長男はまだテレビを見て起きていた。表面上は普通に帰ったつもりだが、服の下も、頭の中も、いつも通りではない。明日朝、出勤するまで、あと何時間あるのか、何ができるのか、と考えながら、寝室に上がる長男に
気楽でいいね、
と話しかけると、
それが僕のいいところなんで、
と、返された。
ちょっと仕事しすぎかもしれないな、と反省しつつ、春からは仕事減らしてもらえるように交渉してみよう、と思いながら残業に取り組み始めた。

明日も睡眠不足で朝を迎えるのだろう。

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