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猫の看取り日記#4(終)

この記事の続き、
看取り日記の最終回です。

4月X 日
一ヶ月が過ぎた。
長いようで短かった。短いようで長かった。長かった。長かった。
苦しかった。
あの子はどんなに苦しかっただろうと考えると
苦しくて苦しくて、辛かった。
そんなにすぐには立ち直れないよなあ。
まだトンネルは抜けていないと思う。
せめて、光を見失わないように、
壁に衝突して車ごと壊れてしまわないように、
のろのろと走り続ける。

Y 日
酸素室に入った猫の動画のサムネイルが目に入ってきた途端、
とてつもなく暗くてこわい気持ちに襲われて、泣いてしまった。

Z 日
そこにいたのにな。なんでいないんだろうな。
今は、一週間前は、二週間前も三週間前もいなくて、
四週間前はいた。
どうして。どうして。どうして。なんで。
理由なんてない。そんなこと聞いてない。
ただ、なんでよ、という思いが溢れて止まらない。
悲しくて寂しくて苦しい。会いたい。

日記はここで終わっていて、
お恥ずかしながら、自作の詩が続いていました。
見苦しかったらすみませんが、
これも私の一部ということで
載せておきます。

空気の薄さは変わってしまった
あなたと私の呼吸は重ならないから
あの時に戻れたらって思うけど必然
私はあなたを思うだけでいい

めとめつぶっててとてかさねて
今日も一緒に青空を吸う
嫌なことはあなたの前では忘れるから
葉がひとひら 私はふらふら

癪に障る声だって 強い雨音だって
ぜんぶ傘が弾き飛ばしてくれたの
どこかになくしてきちゃったな
雲が来た ああ雨が降る降る

雲のすきまから光
心のすきまから涙
見てみてよ ほら透明で
とった花びらあなたにあげる
ずっとしあわせ祈ってる

これで、全4回にわたった看取り日記、
終了です。

人も猫も、私の中では変わらなくて
なんなら今まで幸いにも守られながら生きてきた私にとっては
猫は私にとって唯一の守るべき存在で、
死にたい時もそばにいてくれて、
ただひとり弱音を吐き出せた、本当に本当に大切な存在でした。
ベランダの柵から身を乗り出していた時、
部屋の内側から、網戸をカリカリしてくれて、
思わず笑っちゃって部屋に戻ったこともありました。

だからか、正直なところ、一年以上経った今も
私はまだペットロスから立ち直れていません。
こうして双極性障害があらわになったのも
彼がいなくなったからじゃないかと思うくらい。

今、大切な猫ちゃんやわんちゃんを亡くされて
悲しみに暮れている方々へ。
本当にお辛い気持ちを経験されていることと思います。
けれど、完全に立ち直るのには長い時間がかかっても
必ずまた、写真や動画を見て
笑ったり、幸せな気持ちになったりできる日が来ます。
心の中で大切な子を飼い続けてあげてください。

いつも私のnoteを見てくださっている方々へ。
普段の闘病日記とは違う形になってしまいましたが、
これはこれで重要な私の日記なので
お許しください。

次回からはいつものような投稿に戻ると思います。
また覗きに来ていただけたら嬉しいです。

それではまた。

るり


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