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普通の主婦の人がmintを設定してポイントを配る(まえおき)mint ID : tn8

 

バックグラウンド

私は東京出身、岐阜県の大垣市に住み主婦をしている。この10年先はどんな世界になっているだろうか?と考えるのが好きだ。私の想像する社会は、とてもふんわりぼんやりとしていて自分の直感だけでできてる。具体的に科学技術がどうなるから、という理論的な予測ではない。

数年間に渡る義母の介護は、健康、それから社会での役割を持ち他人から必要とされることが如何に重要であるかを教えてくれた。私は筋トレと運動を始め、驚くほど心身ともに元気になった。AppleWatchはへルスケア機能がずっと進化したし、国営放送は筋トレ番組を流し話題になった。これからの身体の健康は、個人のデータ(DNAや常時変わる血糖値や腸内細菌など)を分析し、最適な運動や食事を提案してくれて、それを滑らかに遂行できるようなシステムができるのではないかと考えている(そしてその次にはそれらも必要なくなる)。

WHO憲章は前文の中で「健康」について心身だけでなく社会的にも満たされていることを健康という、とはっきりと述べている。社会に心の居場所をつくるために、レンタルスペース「葛西スペース」を始めた。葛西スペース(以下、カサスペと略す)については語り出すと止まらないので、細かいことは他の記事を参考にしてください。

能動をデザインする

「葛西スペース」は、ソフトウェアのような空間を目指した。利用者、そこに居るひとに合わせて変化することのできる、プログラミング可能なスペース。そして色々なことを「とにかくやってみる、ダメなら撤退、うまく行けば発展させよう」というポリシーで進めることにした。それから能動的に、これをしてみたい!と思わせる場所になる仕組みを作った。相手に何かしてもらいたい、という気持ちでいるといつまでも不満が残る。自ら進んで動くほうが幸せになれると考えるからだ。「夫はわかってくれない、してくれないの!」とヒスを起こすより、自分から解ってもらえるように説明したり、お願いして、ありがとう、という方が、ずっと幸せになれるのではないだろうか。

私の10年先の想像

話しを最初に戻そう。私の想像では、お金が流通しなくなる。色々なものの価値が変わり、一番大切になるのは、心と時間だ。怒りや恐れといった感覚は生き残るために必要なものであったけれど、十分なテクノロジーがある今は、ほとんど不要だ。如何に楽しく幸せに日々を過ごすのかが大切になってくる。それからシェアリングエコノミーはどんどん成長していくと思う。ここ数年の新しいものだと考えがちだが、そもそもアパートを賃貸するということも長期的なシェアリングエコノミーなのではないか。

今はモノや空間、3次元のものをシェアしているけれど、この次は4D、時間を共有したり交換していくことが流行っていく。スペインではすでに時間銀行として雇用とお金に頼らず人とのつながりで生きていくというシステムが作られている。時間はお金では買うことはできず誰もが平等に持っているとても貴重なものだ。時間を誰かのために使い、誰かが自分のために時間を使ってくれること、時間を共有することは、なんだかとっても素敵なものだ。

管理と信用

ユーザーとしてAirbnbやSpaceMarketを何度も利用して気づいたことは、完全にお金儲けのビジネスを目的としたホストと、利用者に素敵な時間を提供し、コミュニケーションや滞在を楽しませながらついでにお金を貰おうというホストに完全に二分していることだった。ユーザーにとってはこの二者を見分けるのが少し難しいが、蓄積されたレビューやホストのプロフィール、物件を何件管理しているのかを参考にすれば、自分が滞在したいと思える場所を選ぶのはそう難しくない。

2018年の12月、三ヶ月前に葛西スペースを開いてからは、私はユーザーからホストという立場になった。一番の問題は「不安」だった(女性視点でのアドバイスをする時に、私はいつも「安心」を重要なものだと訴え続けている)。鍵の管理や清掃はどうすればいいか、といった新しいことを始めたときの不安、それに利用者が悪いひとだったらどうしよう、騒いで近所に迷惑をかけたり、ものを壊されたらどうしよう?ということだった。集客サイトにはホストへの評価はあっても、ユーザーは新規の方が多く、安心して場所をお貸しできる相手なのか知るすべがなかった。

感謝経済を待ちながら

数年前からある企業が「感謝経済」というシステムを打ち出した。「信頼・貢献・常識・発想・感応・協調・会話・礼儀」の8つの指標をもとに、相手を評価する。それに基づき感謝の気持ちを「O-チップ」というトークンに置き換えるというものだった。誰かにありがとうを伝えたり、チップを貯めれば協賛企業からの特典やプレゼントが貰える。

このシステムに賛同すると「感謝経済圏」という同じフィールドにいることになる。このような企業やサービスを超えたシステムがあれば、安心してシェアリングエコノミーに参戦することができるようになる。とても素晴らしいものだったが、企業向けのもので個人では参入しにくい、ちょっと敷居の高いものだった。

時間を交換するための通貨を作りたい

葛西スペースができて三ヶ月。私は漠然と独自通貨が欲しいなと思うようになった。なぜかというと運営が大変すぎるから。現地での実務はオーナーが行い、掃除は働きたくても働けない主婦やシルバー人材センターのおばあちゃんが手伝ってくれている。それでもウェブの更新、チラシ作成、利用や問い合わせの対応、利用者が行う企画の相談サポート、システムや備品の整備、イベントの企画運営などなど、いつもより良い場所にしよう、と考えていると、やってもやっても終わらないのだ。

現状、人件費をあまり支払えないので、能動的にボランティアをしてくださる方を募り、葛西スペースで何かできるという特権を差し上げたいと考えた。

「とりあえずやってみよう!」と3月に企画したフリマ・クラフトイベントは、予想していた以上に参加希望者が多く、今後も続けていきたい。一方で運営するための人出が足りない。私は遠方に住んでいるので、知り合いを作って手伝いを頼む、というのも難しい。そこで久しぶりに感謝経済についてググっていると、mintというサービスを見つけた。

mintを使おうとする

mintは無料で個人でも使えるという点がすごい、サイトに掲載された利用例が沢山あり、できることが色々とありそうなので、まずは以下を実現することにした。

・3/23に開催するフリマのお手伝い(90分程度)をすると
次回のフリマの優先参加権を得られる!
(または葛西スペースの利用料?
できればお金に換算できないものがいいので別のものにする?)

早速やってみようと思い、アプリをインストール。してみると、分からないことが沢山浮かんだ。不安である。

まず、最初にお客さんに配るポイントはどうやってゲットすればいいの?お店のアカウントと個人アカウント、どっちを作ればいいの?最初に出てくる「ポイント発行」ってどいういうこと?????

実際に利用している説明ブログなどが皆無… 以前の私ならここで諦めていたでしょう。でも私は数年前の私とは違います!筋肉は裏切らないし、駄目元で問い合わせに返信してくださったmintの尾崎さんに提案します。

すみません、どうしてもmintを使いたいのですが色々分からないことが多すぎます…ちょっと設定を教えてください、お礼に記事を書きますので!

と、時間交換を申し出たところ、快くOKしてくださった。私は時間通りに、オンラインの会議室に参加した。

続きは後編にて。

mint  https://themint.jp/


おまけ

前に読んだ本:ルポ 雇用なしで生きる―スペイン発「もうひとつの生き方」への挑戦 – 2016/2/19 工藤 律子 (著)

今までのビジネスは特定のひとをターゲットにした方が楽だったけれど、葛西スペースもmintも「いろんな人が自由な使い方ができる」というのが、今後面白くなっていく世界なのではないか。ツールを使わせられるのではなく、なんとなくクリエイティブで能動的な方が、長く愛せる気がする。

それから、私はすごくmintという名前がとても気に入った。まず青緑は好きな色で葛西スペースの差し色にも使っているし、母体の会社は青葉という名前で青緑がコーポレートカラー。

ヘッダ画像は大好きなTVドラマ「ツインピークス」に出てくるDouble R Dinerのカフェにて。そういえばそこの制服もミントグリーン!

ミントは精油にしたり、お茶にしたりして、心や身体を助けてくれる(私は胃が痛くなるとミントの葉をむしって食べる)。それからミントってとっても強い。庭に植えたら全面ミントになって他を駆逐してしまうから、いつか世界中をミントにできると思う。




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