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子供のミライ:自分が作りたいものを主張できる人に

将来、世界がどうなっているかはわからないが、少なくとも今よりも金稼ぎ=GOODとされる世の中になっていない事を願う。理由もなく自分がやってみたい事が、まずは金がないとできない、という資本主義的な思想をテクノロジーやそもそものイデオロギーが覆しているといいなと思う。

例えば多くの人は以下の事例を「あるある」として理解しつつも悲観的に見るはずだ。

ホテルが似通ってしまう原因

国内でゲストハウスを展開するYoshiokaさんの記事が刺激的だった。中国で1930年に建設された倉庫で、戦中は旧日本軍の司令部として利用されていた建物をリノベーションしたThe Waterhouse At South Bund - Shanghaiについて。

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この記事の中ですごく興味深い事を言っていた。以下引用。

日本でこんな尖ったホテルは、なかなか生まれないだろうなぁと。
これは先日聞いた話ですが、

ホテルのマネージャーが一斉に集まる会合で、
それぞれが自分のホテルの紹介をしたそうですが、
みんな『地域の魅力を発信したい』『ゲストが街と繋がる』みたいな
同じコンセプトの紹介になって、最後の人が『私どもも皆さんと同じですが‥』って枕詞を付け加えたそうです。
この話なんか典型的かもしれませんが、日本人はどうしてもマーケットインの考え方からしかプロダクトを作れないのかなと。

じぶんが自信をもって、これを作りたい!!って言えない。
というか、言えるだけの根拠やそれに基づく経験もない。

結果、市場調査や流行をもとに、今のニーズに応える形でホテルができる。
そして、他社とかぶる。飛び抜けられない。
「便利だから」
「求められているから」
ていうのは、競争優位でも何でもないですよね。。

すごく良い事を言っている。

この話はホテルだけではない。

他の業種、もっというと成熟した業界、先進国全般の中で、資本主義の思想で需要を無理やり生み出そうとしている世界で起こる話だ。ビジネスをする以上、売り上げを出し続けないといけない、ゆえに買いたいと思ってもらえる対象の総人口が多くなければならない。

そうなると所謂ワークライフバランスのワーク、ライスワーク、しかたない仕事、にあたるものがしょうがない、とされる。

でもやっぱり自分の子供には自分がやりたい事が見つかり、それに没頭し続けられる環境の中で生きてほしい。つまらない事はコンピューターに任せておけば良い。

作りたいものだけを作り大成功したマルニ木工

日本の広島に拠点を置く1928年創業の老舗家具メーカー、マルニ木工。

大手の家具メーカーが国内に台頭し始め廃業する寸前にまで追い詰められた。その時、どうせなら、という理由で山中社長は自分の作りたい家具を作る、と言って完成したHIROSHIMAが2017年にAppleの本社に納入される商品に。

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自分が作りたいものを主張できる人に

この二つの話を見て思うのは、失敗しなさそうな選択肢をいつでも捨てられる人になってほしいなと思う。

人間は論理的に順序立てたストーリーの方が理解しやすいので、ロジカルな話のほうが好まれる。

エンタメだとまた少し違う部分もあるが、ビジネスなど利害関係が生まれる資本主義の世界では特に他人より成功し続けなければならないというルールがあるため、失敗は許されない。だから隣のプレイヤーと自分を比較し、成功する法則を探す日々が待つ事になる。

過去の数値データを元に全ての未来を予言しようとする世界ほどつまらないものはない。そうではない舞台で生きていける世の中にするために今できる事は何かを考えていきたいなー。

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