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【後編】Designship2021を見て印象に残ったこと

前回からの続き。


株式会社スマートバンク 取締役CXO / デザイナー
takejune ㅤ
「強くてニューゲーム」とスタートアップのデザイン

プロダクトが多目的化するのはいいけど、複雑になるのはよくない(フリルの話)

CORE VALUES
ユーザーに求められるものをつくろう。
期待を越えよう。
大きな一歩を踏み出そう。
想いをオープンに。
いい空気をつくろう。

1つ目の事業で見つけたユーザーのサブの課題を、2回目の企業のテーマにした(ニーズの実在性が担保できたから)。

新たな課題を解くには、新たな解決策のデザインが必要。


株式会社フォーデジット アートディレクター
荒井 康豪
グラフィックデザイナーはDXできるか?

グラフィックデザイン業界からデジタル業界へキャリアチェンジした話。

「越境」とよく言われるが(越境…今までと違う領域に入って新しいスキルを取得していく)自分的には越境があまりしっくり来ていなくて、予想以上に障壁が多いんですよね。

過去からも未来からも、詰められるように感じることがあった。
過去(元々染み付いているもの)
- 使ってきた脳の部分
- 慣れ親しんだ感覚
- 抱き続けている憧れ
- 余計なプライド

未来(環境を変えることは)
- 違うルールの中に放り込まれる
- 自分の能力を正しく把握している人がいない
- カルチャーが違う、使っている言語が分からない
- 心理的安全性が極めて低い状態
「越境」というレベルじゃなく、
「Transformatin」形質転換……(自分を)分子レベルに分解して組み替える、必要があった。サナギのように中身がドロドロになるように、1回無にする

- 持ってるものを捨て→新しいものを身につける、と思ってやった
(「一旦捨てて学ぼう」)の姿勢はとても大事
- けどできないことは圧倒的にできないと気づく
- 自分の能力をこの環境で無理やり活かすとしたらどうだろう?
- 使ってきた脳の部分が違う、身につけてきたものは嫌でも残る??
- 全く違うものとして活きたり、混ぜて新しいものになったりするのでは
グラフィックデザイナーのDXとは?
自分を / 環境を / 感覚を『分子レベルに分解して組換える』

今後、働く環境を変えるときに思い出したいことだなと思った。


アサヒビール株式会社 パッケージング技術研究所 主任研究員
古原 徹
缶ビールの常識を変えた!スーパードライ生ジョッキ缶のイノベーション

スーパードライ生ジョッキ缶、開発の話。

生ジョッキ缶のイノベーションは、顧客を深く観察し真のニーズを見つけることで生み出された、のではない。調査や観察では(イノベーションに)たどり着けない。

Break the bias
思考バイアスを構造化し、バイアスの逆を強制発想することで、クリエイティブなアイデアを生み出した。
biad = 先入観、当たり前の常識

ビール会社のバイアス:泡立つ缶はクレームにつながる
バイアスブレイク:泡立つ缶は感動につながる

認知(思考)バイアスについて最近興味があるのだけど。仕事のアイデアや企画にも活かせることがあるのを知れてよかった。

生ジョッキ缶、買えるようになったら飲んでみたい!


クリエイティブディレクター/コピーライター
尾形 真理子
クリエイティブディレクター/アートディレクター
岡室 健
デザインと言葉と

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ルミネトピックス | LUMINE より

ルミネ 2021 冬の広告ポスター
「泣いたのは、わたし。
泣き止んだのも、わたし。」
について。

広告をつくるとは?
「STOPPING POWER」
人の視線なり、足なり指なりを止める力っていうのが、広告は大前提として求められる。気づかれないと、本当に広告費を捨てるようなものなので。生活の中に溶け込んでいくとか、さり気なくそこに価値を持てるみたいなことの前に、やっぱりまずは、「止める力」っっていうところは、もう前提の意識としてありますよね。
人々の視線をもらい、自分たちに関係するものだとポジティブに認識してもらえるか?
1枚の商業ポスターが、街の景色になっていけるか?
瞬時に入ってくる情報って、やっぱり言葉よりも絵だから。絵がほぼ8割型の印象をつくっていくんだけど、ポスターの前から離れた人の、心のなかで滞空するのは、そこには言葉を残せるかなって思っている。


* * *

昨日、今日と書いてきた言葉を、本の栞(しおり)のように思い出すきっかけとして、「デザインの捉え方・向き合い方」を模索していきたい。

スピーカー、運営の皆様、本当にありがとうございました。来年は、会場で。オフラインで参加できるのを楽しみにしています。


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