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人生は「よろこばせごっこ」だと、信じている

「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」というのは、アンパンマンマーチの一節だけれど、その答えをぼんやり考えることが最近たまにある。

人生の目的というより、生きる理由というより、「わたしにとって、人生は○○だ」の○○を探しているような感じ。

それを「旅」だという人の話をなんどか聞いたことがあるし、ゆうこすさんが最所さん、しおたんさんと3人でのLINE LIVE中に、どん底を経験した自分の人生を「人生ゲーム」のように振りかえっていた話がふしぎと印象に残っている。

そんな風に、RPGゲームや映画みたいに自分の人生を捉えてみると、なんかおもしろい。

わたしが主人公の物語だと空想するだけで、自分の意識が体から幽体離脱していく感じがする。ドローンを空高く飛ばしたように、物事をとらえる視点がズームアウトする気がする。


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「人生の最大のよろこびはなにか?」
という問いにやなせたかしさんはこう答えている。

それはつまるところ、人をよろこばせることだと思った。「人生はよろこばせごっこ」だと気づいたとき、とても気が楽になった。
(「やなせたかし 明日をひらく言葉」より)


たとえば、お母さんが仕事で忙しいなか、一生懸命ご飯をつくることとか。

お父さんが家族のために満員電車に耐え汗水たらして働くこととか。朝会社の人に自分から「おはようございます」と声をかけることとか。好きな人とのデートのために映画やお店を予約することとか。

そういうことをするのは、ただただ、相手によろこんで欲しいからなのだ。


さいきん読んだ「人生の作戦会議!」にはこんな一節があった。

お金ってね、人が嫌がることをやるか、人から感謝されることをやると、余分に手に入るんだよ。

人がめんどくさいと思うことに自分から手を挙げたり、「どうしたらもっと喜んでもらえるかな?」と考えて行動するともらえるものが増える。仕事も「よろこばせごっこ」みたいなものだなあ、と思った。


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人がよろこぶことってなんだろう?

答えは人の数だけありそうだけれど、褒められてうれしくない人はいないはず。そう思っていたところに出会ったこの言葉。

サクちゃんさんのこのツイートを見たわたしは、「出会ったひとをたくさん褒める」という目標を掲げて仕事にのぞんだ。


頭で考えた美辞麗句ではなく、心で感じたことをそのまま伝えてみる。どんな風にわたしの心が動いたのかをひとこと添えて。

すこし小っ恥ずかしい気持ちにリボンをつけてまっすぐ話すと、言葉という入れものに過不足なく想いがすっぽり収まって、きちんと相手に届くような気がする。

この贈りものを受けとった人が喜んでくれたり、笑顔になったりするのを見れるのが、すっごくうれしい。

これからも、こんな風に思いを伝えていきたいなあと思う。


そうは言っても、体や心が疲れきってしまうと、優しく声をかけるのも道をゆずるのも中々むずかしい。

そんな時は、いちばん身近な自分という他人を、ホイミの呪文をかけるように甘やかしてしまおう。わたしがよろこぶことはよく知っているから、大丈夫。

当たり前なことかもしれないけれど、こういうシンプルなことが大切なんじゃないかなあ、と思う春の陽気を感じた1月の夜。最後に、お気に入りの1冊「毎日読みたい365日の広告コピー」から12月30日の言葉をご紹介します。

「たのしい」は、ぱっと終わる。
「うれしい」は、ずっと残る。



追伸…
むかし天狼院書店でビブリオバトルを開催した時、吉嶺 菜穂さんの「明日をひらく言葉」についてのプレゼンがとっても素敵だったので、こちらに動画を置いておきます。

天狼院ビブリオバトル 吉嶺 菜穂さん「明日をひらく言葉」

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