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マーケティング戦略|コーポレート・ブランドについて

Webマーケティングについては「TANOSHIKA HP作成」サイトにも詳しく掲載しています。
今回の記事では、マーケティング戦略|コーポレート・ブランドについて書いてみます。
情報元は『マーケティング戦略』 野口智雄著 です。

購買へと誘う企業名

われわれは製品を購買する際に、どこのメーカーが作っているのかを確認することがしばしばあります。人々が企業名を見聞きした際に抱く区別的イメージのことをコーポレート・ブランドといいます。

コーポレート・ブランド

★技術水準が高度化し、競争が激化することによって製品の物的な機能のキャッチアップはスピーディーになされるようになりました。ヒットしたり、その兆しがある製品はすぐに追従され、模倣品が出てくるのです。
★しかし、物的機能とは異なり、イメージ面でのキャッチアップは困難で、これは区別化の貴重な手段となります。企業は、製品、広告、PR活動、IR活動、従業員の対応などを通じて総合的に自社のイメージをアピールします。企業名自体がステークホルダーに対して独自のイメージを醸造し、区別化のための手段となるのです。
★日本人はとくに横並び意識が強く、長期的な信頼性を重視しますから、プロダクト・ブランドよりもコーポレート・ブランドを製品の選好基準にする傾向が強くなります。
★企業もコーポレート・ブランドを強化すれば、プロダクト・ブランドごとのプロモーション・コストをさほどかけずに済みます。このため、こちらに力を入れることになります。
★また、コーポレート・ブランドを高めることで、企業価値が高まるので、新規株主を獲得したり、従業員にも誇りや自信が増し、愛社精神を高めたりすることができるのです。

コーポレート・ブランド事例

三菱マテリアル株式会社(mmc)

三菱マテリアル株式会社は、企業全体のリブランディングに取り組んでいます。
まず取り組んだのは、ユーザー調査。
新たにミッション・ビジョン、ブランドコンセプト、ブランドメッセージを決定しました。
そしてブランドメッセージなどを浸透させるために、インナーブランディングとアウターブランディングに着手します。
特にアウターブランディングにおいて、以下のツールを制作しました。
ブランドロゴ作成
お披露目会となる展示会デザイン
Webリニューアル
中でも情報誌「YOUR GLOBAL CRAFTSMAN STUDIO」は、雑誌風のデザインの冊子で「航空機産業と難削加工」など、専門的な情報をわかりやすく伝えています。

MOLDINO

MOLDINOは、コーポレートブランディングの一貫として新しいロゴの作成やメッセージの開発に取り組みました。
コーポレートブランディングに取り組んだ背景は、「三菱マテリアル社との差別化」。
三菱マテリアル社への参画によって社名変更などを控えており、競合他社や三菱マテリアルとは異なる、新たな価値を提供する必要がありました。
新たな価値を定義し、社内・社外に浸透させるために取り組んだことは、主に以下の2つです。
アンケート調査:ユーザーの工具選定基準、各社企業イメージ、各社に対する満足度など
心像イメージ法:顧客と社員に写真を通したブランドイメージを調査
その中で「何でも相談に乗ってくれる」などポジティブな声が多かったものの、「価格や供給などで競合に劣る」ことも明らかになっています。
上記の不安などをカスタマージャーニーマップで可視化。
あらためてビジョン・バリューを定義しました。

ヤンマー

ヤンマーは2014年、創業100年にあたってコーポレートブランディングに取り組みました。
取り組んだのは「デザイン面からのブランディング」。
もともと日本・アジア圏の「農機具」と欧米圏の「高級船舶のエンジン」など、エリアによって異なる企業イメージがありました。
そこで世界的に共通イメージを作り出すために、佐藤可士和氏にブランディングを依頼したのです。
佐藤氏が取り組んだのは、以下の3つ。
シンボルマークの作成
農機具など新商品の開発
農作業ウェアのデザイン
ブランドコンセプトとしてシンボルマークを設計し、ブランドイメージをデザイン面から統一しています。


最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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