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凡人に非凡なことをさせるのが組織というものである

アメリカの政治家 ベバリッジ

●ルーズベルトと協力して進歩党を組織したアルバート・ベバリッジは、組織というものを知り尽くしたオルガナイザーであった。タイトルの言葉にも、それがうかがえる。

●ベバリッジは、個性、能力の異なる人間をうまく組み合わせ、一人では成し遂げられないすばらしい成果をあげさせた。

●こうした組織力の優れた人物は、部下の能力を足し算ではなく、掛け算にして使う術を心得ている。たとえば七人の部下がいる場合、各自の能力をバラバラに集めただけでは、七に過ぎないが、上手に長短相補い、さらに長所同士が相乗効果をあげられるよう組み合わせれば、総合的なパワーは、九にも十にもなる。

●優秀なオルガナイザーは、持ち駒の部下をダイナミックに掛け合わせて、個人レベルからみても、組織レベルからみても可能最大限の力を発揮させるのである。

●日商元会頭の永野重雄は、「縦糸と横糸がしっかり絡み合って、はじめて強い組織が出来上がるように、企業組織も、縦の関係のほかに緊密な横の連携が必要である」という。凡人が非凡になりうるのは、まさしくこうした組織の中においてなのだ。

●緊密に機械的に組み合わされた組織が、いかにすばらしい動きをするかを知りたければ、優れた創造力のある製品を世に送り出すプロジェクトチームや、難問を見事に解決するタスクフォースなどの成功例を研究するとよい。

●これらの成功したチームには、メンバーの組み合わせの妙ばかりではなく、チームワークを活性化し、連繋していく秘訣が潜んでいる。

●そうしたチームのメンバーは、誰もが強い責任感と誇りを持ち、活力に満ち、ファイト満々である。その全員参加、一致協力、目標達成の意欲は驚くほどである。そこには共通の精神と理念が息づき、互いに緊密につながっている。

●一人一人が自分の役どころを心得、みなと協力し合うことで、一人ではできないすばらしい成果を上げることができると信じて働いている。

●人の上に立つ者は、こうした組織作りを心がけることで、平凡な部下を使って非凡な結果を達成させる術を修得していくべきである。

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