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【朗読】寝かしつけ台本『空飛ぶバナナステーション』

⚠️高校生を含む18歳未満の台本使用禁止!
・まだ18歳(さい)になっていない人(ひと)は絶対(ぜったい)に使(つかっ)てはいけません
・18歳以上であっても支離滅裂な文章に
 嫌悪感をお持ちの方は閲覧をご遠慮ください
・当台本は大人だけが読むことができます

利用規約

⚠︎本規約は予告なく変更できるものとします
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・台本の著作権は全て執筆者[tmt]に帰属
・高校生を含む18歳未満の使用禁止
・非商用のみ利用可(無料)
・投稿音声作品には以下を明記
  作者名 「tmt」(読み方→てぃーえむてぃー)
  作品名 「【朗読】空飛ぶバナナステーション」
  当台本のURL
・配信での利用可
 配信時に作者名、作品タイトルを音読してください
・配信時、台本を画面上に表示不可
・台本アレンジ不可
・SE、BGMの指定はありません、演出はご自由に
・無断転載、改変による転載、自作発言禁止
 良識の範囲でご使用ください
・事前連絡は不要、使用報告は任意
 使用していただいた際にnoteのコメント欄に
 連絡いただけたらとても嬉しいです聞きに行きます☺︎

以上のことを守り楽しく演じていただけたら嬉しいです
よろしくお願いします 


概要

寝かしつけ用の睡眠導入、朗読台本です
発熱した時に見る夢のような文章にしました
頭に1ミリも入ってこないお話をゆっくり語りかけ
聴く人を睡眠に導いていただけたら幸いです☺︎


台本

こんばんは、皆さん『空飛ぶバナナステーション』へようこそ。はじめまして。再びお会いできて嬉しいです。今宵も穢れた森からちょっと変わった空模様をお届けいたします

今夜の空の様子です。青空はまるでチェリーのように甘く、逆さまに映った海の写真が交錯しているのが見えるでしょう。地面からは絶え間なくゼリーの雨が降っておりますので、歩くには少し特別なブーツが必要かもしれません。時には雲が、色を変えながら歌い始めることもありますが、これは注意を促すサインです。洞窟から光る寂寥(せきりょう)が降ってくるかもしれませんので、頭上にご注意ください。午後になると、空間が歪んで天候が1秒ごとに変わります。そのためドラゴンの咆哮が響くおそれがありますが、おしゃべりな花々が香りを運んでくるのでご安心ください。ヘビの目を持っておくと良いでしょう

さて、ラジオの音がふわっと漂い始めました。まるで古い自動販売機のメロディーのように、今宵も皆さんの心に寄り添います。予測不可能な時間を過ごしながら、どうか眠りが訪れますように。それでは、いってらっしゃい

▶︎SE    本のページをめくる音

さあ、想像してみてください。青いウサギが空を飛びながらサーカスの象とクジラの涙でジャムを作っています。古時計が逆回転し、オレンジ色のカメレオンが砂漠でスカーフを編んでいるのです。鏡の中に入ったカモメがオルガンを弾き始め、海の底では軽やかに椅子が跳ねています。夕焼けカーテンがきらめきねじれ、水溜りに赤い風船が引っかかっているのが見えます。空に埋もれていたキャベツは、突然ミルクティーを飲みたくなるかもしれません

あちらをご覧ください。風に揺られながら、錆びた本が空を飛びますよ。軋んだカメラが朝の夕焼けを映し、チョコレートの滝が音もなくドロドロと流れています。月の下で踊るパイナップルや泡立つスープ、トランペットの音色が空気を切り裂き、透明な傘が星屑を集めて光っています。彗星が燃える間(ま)に紫のスカーフが静かに波紋を描き、緑の指輪が湖の上を滑り始めました。巨大なクマがレモンを回しながら歌い、空中に浮かぶピアノの鍵盤が虹色のトマトに触れています

硬いソファが甘い風を送り、銀色のリボンが遠くの山を遮っています。ジュークボックスが渋々と、淡い音楽を奏でると、それはやがて青い光を放つラベンダーの風となるのです。地下深くのプールで古い扉が静かに開き、レンズが空を見つめると、銀の玉が空中に放たれ、トランペットが弾けます。よだかが低く高く飛ぶのは願いが届くと信じてるからです。ビルの影でコーヒーカップがひっくり返ります。カーペットの隙間が軽く揺れ、エレベーターが音もなく動き、宝石が溢れ出します。雨の音が窓を打ち、傘が開いて書類が静かに舞い上がります。色を失った色鉛筆は風にそっと囁きました

レコードの針が空回りし、飼い猫が狙いを定めました。蝋燭の灯りが揺れ、影がゆらりと動きます。コップが雷を拾い、扇風機がひらりと笑います。アルキメデスが、高らかにユリイカと叫ぶ時、あふれる湯の底で黄色いアヒル達が隠れんぼをしていたのは、どうかご内密に。セロファンがふわりと揺れる中、時計の針がまったりと曲がっていきます。煙管(きせる)から立ちのぼるシュガーシロップがくらげのように泥の中を泳ぎ、煙は幻想的な模様を描いて星空に溶け込んでいきます。地中に眠るリーフタンクの美しさを忘れないでください

通りの片隅にはアルコールの瓶が置かれ、その冷たさが夜露に反射してフラクタルな花火となりました。微細な輝きが屈折し、かの人の猫のように見えないものと見えるものが境界を超えていきます。ひっそり地面に積もった雪を、あなたは口に含み、この世界の住人となりました。夜がエヴァネセントを帯びて、古びた自動販売機がメロディーを無くし雨に打たれ立っています。タルクはダイヤモンドに憧れを抱きます

隣のベンチには忘れられた指輪とハイヒール、野良犬はつまらなさそうに、流れるアイソトニックの音を見つめています。桜の樹の下に埋められた絵本が静かに佇み、駅の構内では電光掲示板が点滅し、数秒ごとに異なる文字が現れます。それは誰かの記憶の断片のようです。ひまわりが淡い白の中で柔らかく溶け、深淵に触れた彼岸花は、目覚めの前に美しい色彩を添えます

壊れた機械が時折、
砂糖菓子を地面に散らし、
アンプが小さくビリビリと鳴り、
懐中電灯が音もなく消える世界に

……今、確かにあなたは存在していました

▶︎SE     本のページをめくる音

さて、皆さん、お別れの時間が近づいてまいりました。月明かりの下で懐かしいラジオが踊り、夢の中のピアノがやさしく響いています。眠りに誘うカーテンは風に揺れ、うららかに眠るウサギは、空飛ぶバナナの夢を見ているでしょう。次回もまた、不思議な旅路へとお連れいたしますので、どうぞお楽しみに。眠りに落ちる前に、心地よい一夜をお過ごしください

あなたに甘い夢が訪れることを願っております
それでは、またお会いする日まで

(囁き声)おやすみなさい