音楽は救わない



やたらとまぶしい前向きな音楽聞くと、余計病んでしまったりすることがある。

昔から音楽は好きで、新しいアーティストを発掘しては、プレイリストを編集する。そして、その月のお気に入り曲だけを厳選したものを、車で流して運転する。それが私の主な音楽の楽しみ方だ。

私は比較的暗い歌詞や、短調が好みであるが、別に明るい曲が嫌いなわけでは決してない。

決してないのだが...

時々「頑張れ」とか、「前を向いて」とか、やたらと私の背中を押そうとしてくる音楽がある。

私から言わせれば、それこそ"うっせえわ”なのだ。


嫌なら聞かなきゃ良いと言われれば、よほど調子の良いとき以外は、そんな前向きハッピーソングは聞かない。そういうことではなく、不可抗力に聞いてしまうことがあるのだ。それこそ新しいアーティストを発掘している最中とか。

例えば、良いな~と思っていた曲のサビが、「君の未来は耀きで溢れているよ~」とかだったとき、私は"ガッカリ”という効果音が部屋中響き渡るほどに目に見えてガッカリする。(※あくまで歌詞は例)

将来が輝きに溢れることが分かってたら、今がこんなに不安で押しつぶされそうなわけねえだろって。

それから「僕が向かえに行くから」とか「助けに行くから」系も嫌い。

だって、

お前来ねえじゃん ()


正直音楽に救われた経験は私にはない。

よく、「この曲を聞いて、就活頑張れました!」とか、

「人生について前向きになれました!」とかいう声も聞くけど、

頑張ったのも前向きに考えたのも自分でしょ?

頑張れたんじゃなくて、あなたが頑張ったんだよ。と思ってしまう。


音楽は救わない。

私のこの考えは、今後も揺るがないと思う。


もし、音楽が私の生きづらさを分かってくれるヒーローだったら、私はもっと楽に生きれたんだろうなと思う。

私がもっと純粋に歌詞を飲み込めたら、生きやすかったんだろうなと思う。


私はつくづく単純な人間になれたらと思う。


考えても仕方のないことだけど、私はこの性格がやるせなくて仕方がない。

この感性も性格も今から変えられるなんてことできないけど、それでも何か救われて、生きやすくなったらいいなって考えてしまう。


音楽に救われなくて、私は誰に救われたらいいんだろう。



私は背中を押す音楽より、いつもそばにいて、一緒に歩いてくれる「人」っていう形をした「存在」の方が欲しいな。

そんな人が現れたら、もっと純粋に音楽が楽しめて、うっせえわなんて思わなくて済むのに。(笑)



あー生きづらい!

生きづらいよ本当に!

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