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スリップ事故【母親の涙】


18歳の頃に北海道で免許を取りました。
基本的に北海道の田舎育ちや郊外育ちはもう高校に行きながら自動車学校に通うのがマストなのです。
専門学校で上京したときに、東京の人達は20そこそこでしたが、運転免許を持ってない人の多さに驚いた記憶があります。
でも、まぁ住んでみたら、電車の多さと駅の多さから、確かに免許がなくても生活できるはな、とは思いました。しかし、車育ちの自分からしたら、上京してからもずっと車生活です。
地元も最寄り駅からは1時間くらい歩かなければならないし、21時以降は街中に行くバスもなくなるほど不便な場所に住んでいました。
そんな18歳ではじめて買った車は14アリストでした。スポーティなVIPセダンで、自分にとって文句のない車でした。しかし、北海道で2駆はきつい。
まず雪の路面で発進する時には力がないし、踏み込めば踏み込むほど、ケツを振って進まないなんてこともしばしばありました。
信号のど真ん中でスカイラインやプレジなんかが立ち往生していることもしばしば見られます。
北海道は4駆じゃなきゃきついです。
そんな免許を取った年に初冬が来ました。
札幌の隣の北広島の大曲というところのガソリンスタンドでアルバイトしていたので、そこに
向かっている時に、信号待ちの大型トラックに向かって、自分のアリストが突っ込んでいきました。
自動車学校で習ったポンピングブレーキもだいぶ先から使ったつもりでした。
しかし全然止まらず、アリストは大型トラックの後部の足をかけるところに突っ込んだのです。
大型トラックはほぼ無傷、対してアリストのボンネットは山になっていました。色んな液が垂れていきました。
大型トラックのおじさんが優しくて、「大丈夫か?」とか「こっちはまったく問題ないから〜」みたいな話をしてくれたことが不幸中の幸いです。
そして事故なんて初めてなので、なぜか慌てて親に電話していました。
すると親が保険会社とかに電話したのだと思いますが、とりあえず母親が現場に来ました。
母親は涙ぐんでいたように思えました。トラックの足をかけるところにぶつかったから幸いだったものの、下に潜り込んだりしていたら、自分もろとも原型が無かったかもしれません。
そんなことも母親が頭をよぎったのでしょう。
後からそう考えたら恐ろしい体験でした。
そしてレッカーが到着し、レッカーの兄ちゃんがよくスタンドで給油しにくる常連の人でした。
「なんだか見たことがあって、聞いたことのあるナンバーだったから、まさか!と思ってきたけど、やっぱりだったか〜、この仕事をしていて知ってる人の車を運ぶ時が1番嫌だな」と言っていました。
確かにきついな。。。
それからアリストは全損事故扱いで、ローン丸々保険がおりて、完済しました。
そして、次は4駆の15マジェを買いました。やっぱりあの時代はVIPセダンしか勝たんかったですね。
それからというもの、事故を経験した自分は
またアイスバーンでスリップや止まらなくなりそうなことはありましたが、ひとつ身につけた技は、
「サイドにある雪山につっこむ」
です。笑
北海道は冬になるとだいたい3メートルくらいの雪山が歩道に寄せられます。自分は危なくなるとそこに突っ込むという技を覚えました。

北海道で運転する人は、この技を覚えて行ってもらいたいです。大抵の低速でのスリップは回避出来る可能性が高いですから。
それからの自分は「無事故」です。

色々やってます https://lit.link/haruharu0724

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