大切なことは、対話の場で事前に決めた◯◯◯◯をどれだけ手放せるか。
はじめに
参加者として対話の場、セミナー〜のグループディスカッションに参加したとき、「全然対話の場になってない!」と残念に思った経験はありませんか?
なぜ残念な状況が起きてしまうのかについて紐解きます。
人前に立ってプレゼンをする人、講師側の人、いずれにも必要なのは、どういう進行をしていくかという筋書き、段取り、シナリオです。
全体の時間配分のなかで、この部分に何分かけて、ここでこういうことを言って、ここでディスカッションをしてもらう、とか、その構成のシナリオです。
せっかく、参加者が複数人いる場で講師をやるなら、講師と参加者、参加者同士の対話も大切な要素として、場の気づき・学びに活かしたいですよね。
◯◯◯◯の功罪
シナリオの功罪
当然進行には事前に決まっているものがあります。
設定した時間内に設定した目的を達成するために事前にしっかり考えておくものです。
自分が喋り続けてレクチャーするだけのパートであれば、レクチャー内容の台本をひたすら練習することで、かなりうまくいく可能性が高いです。
でも、こと対話の場になると、
ディスカッションのテーマは「◯◯◯◯について」。
個人で3分考えてもらってから、それを10分共有する。
時間管理はストップウォッチを使って確実に。
最初はペアで、その後は4人グループに変更。
発表は1チーム2個まで。
ゴールとしては場の結論として「◯◯である」という結論に到達すること。
参加者に「◯◯◯◯」という気づきを得てもらうこと。
こういったものを細かく決めておいたとしても、うまくいかないケースがあります。
対話の目的はその場それぞれですが、共通しているのは、他者との関わりを通じて、気づきを創り出すことのはずです。
対話の目的は明確。
その場でそのシナリオ、いわば踏み外せない左右のガードレールに沿って、良い状況が生まれているのであれば、そのまま進行を見守ればいいだけ。
もし良い状況が生まれていないのであれば、シナリオを逸脱し、手放してでも、場に介入して、よりよい方向に持っていかなければいけません。
そう、対話の場というものは、筋書きの無い、ストリートファイトなのです!
ストリートファイトには、事前のシナリオなんて参考程度にしか使えません。
みなさんもご経験あると思います。
いい感じの対話になっていたのに、それをぶった切って意味不明のまとめを講師がするとか。
「今のディスカッション意味あった???」って思うやつ。
シナリオを手放すために
では、シナリオを手放すためにできることは何か。
人に興味を持つ。そして、聞く。
その場のシナリオとしては一定の到達したいゴールはあるかもしれない。でも、そこへ無理やり連れて行くのではなく、なぜこの人はこういう発言をしているのか、参加者に興味を持って問いかけをしていくことです。
「どうしてそう思ったんですか?」と、臆せずオープンクエスチョンで興味を持って関わりましょう。
そのうえで、その方なりの気づきを演出したいですね。
参加者にとっての「理」を見つけるお手伝い。
無理にシナリオに収めること、講師からの情報を上手に伝達するよりも、その参加者が次、得た知識を実生活で使えるように仕向けることが重要。
何時間もレクチャーを聞いても覚えている部分なんて一握り。
だったら、その人にとっての「理」のレベルで心底腹落ちできる内容を持って帰ってもらうように仕向けたいですね。
それでも、シナリオを手放せないのなら、
準備練習するしかない。
どれだけ対話が拡散してもついていける知識を身につけるしかない。
対話が逸脱しても、ちゃんと本筋に戻って来れるコミュニケーションスキルを身につけるしかない。
んです。
まずは何度もシナリオを練習して、自信をつけることしかないですね。
まとめ
というわけで、準備・練習に裏打ちされた自信を持って、参加者に興味を持って進行すれば、予定したシナリオを越えた素晴らしい場づくりができます。
そんな、対話の場づくり、実践していきたいですね!
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