大宮アルディージャ2024シーズン大展望
J3に降格してしまった今季。絶対に一年で戻らないといけない。そんな今季のスカッド、そして新加入選手を個人的に評価してみた。あくまでこれは一個人の考えなのでそこはご了承を。本当に思ってることをただ書いていくので不快に思ったりした方はすぐ見るのをやめていただければと思います。
まずは大まかに今年の編成に対してについて
いま現在までの発表されている情報をぱっと見て思うのがやはり原さんの力が大きく働いているなと。まず新監督に元京都コーチの長澤徹氏を招聘。原さんと長澤さんはかつて一緒に渡西していた仲で、2人に繋がりがあったと思われる。また強化部長に招聘された山本さんもJFAの技術委員会で原さんと共に仕事をしていた仲間であり、ここも原さんとの繋がりで加入したものだと思われる。コーチも原さんまたは長澤さんと関わりがあった人が多く加入し、原さんと長澤さんの色が出ている編成だなと感じた。
評価基準
今回は各ポジションごとの編成状況、そして新加入選手をS~D評価で評価していこうと思う。評価基準としては、
S- 非常に満足できる、かなり期待ができる
A-満足ができる。概ね意図が理解できる
B-納得ができる。満足ではないが、不満でもない。平均的な評価。
C-満足するには少し物足りない。不安が残る。
D-かなり不安。意図が全く、もしくはほとんど理解できない
このような評価基準で評価していく。J3とはいえかなり厳しい戦いが予想されるし、ここ数年の出来から考え、かなり厳しめの評価になるかもしれないが決して選手個人に対しての批判ではないことはご理解いただきたい。あとはこのコラムは1/10時点のものなので仮にそれ以降の移籍があったとしても反映されていません。
また今回データソースとして、football labさん、transfermarket さん、そして各チームや選手のYoutubeのハイライトを使って評価していく。
新加入選手の個人的評価
加藤有輝 B
まずは北九州からレンタル復帰が決まったGKの加藤選手。チーム状況的にはA評価でもよかったのだが、本人が置かれている状況を加味しB評価とした。チームのGK編成的にはドンピシャの補強だと思う。19歳の若林、27歳の志村、35歳の笠原といった3人の中に26歳の加藤が入るのはデプス的にもかなりいいし、大宮の血が入った中堅選手がいるのは大きい。北九州でも一昨年後半にスタメンに抜擢され17試合、今年は怪我もあり8試合。順調に経験も積めたと思う。だかしかし、笠原と志村の壁が高すぎる。football lab のデータによると大宮の昨季のセーブポイントはリーグ5位。失点数こそは多かったが去年の笠原、志村のパフォーマンスは及第点以上だったと思う。そんな彼らからスタメンを奪うのは至難の業。控えとして出番に甘んじるならそれこそ北九州や他のチームに買い取ってもらったほうが本人のため、またチームの財政的にもいいのではないかと思った。ただ最初にも言った通り、彼本人の実力は十分なのでB評価とした。
市原吏音 S+
説明不要。ほんとによく大宮を選んでくれたし、強化部も相当頑張ったのだろう。ほんとに両者に感謝。いい意味で3年以内に大宮からいなくなってくれ。
村上陽介 A
続いては明治大学から加入、元大宮ユースの村上選手。空中戦に定評があるCBということでカイケがいない来季は出番がありそうな選手。明治大学の方針で2種登録ができなかったため去年大宮でプレーする機会はなかったが、大宮ユースで大宮への愛を感じるコメントも残してくれているし、かなり期待。世代別代表にも選出歴があり、J3で戦うには十分すぎるものを持っていると思う。またチームとして20代前半のCBがいない現状やデプス的にもいい補強ができたと思う。しかし怪我持ちなのが不安。去年は肉離れ2回、骨折、3度の捻挫と少しここが怖い点。来年は怪我しない身体作りをどれだけできるか。ここが重要になると思われる。
関口凱心 C
続いても大宮Jrユース卒の大卒のSB, 関口選手。大宮では去年右SBをやっていたが本来はボランチやCBが主戦場の選手。複数ポジションをやれる所そして両足使えるあたりなどを評価され加入が決まった模様。C+にした理由としてはチームとしてどこのポジションをやらせたいのかが不明な点。特別指定で出場した3試合は右SBとしての出場だったがあくまでCBやボランチが主の選手で右SBは大宮が初めて。なぜ本職の選手ではないのに取ったのか、ここがあまり理解できない。右SBは貫もいるので育成枠として取るのはきつい。それなり去年やれていたし、個人的にはCBでの獲得ならBまたはA評価まで上がる選手。去年の高柳のようにボランチの方が全然いいのにいきなりサイドハーフにコンバートみたいなのはマジで勘弁してほしい。
濱田水輝 B-
続いては岡山から完全移籍加入濱田選手。ここはほぼ100%徹さんの希望だろう。福岡や岡山で長年経験があり、岡山でキャプテンも勤めていたので精神的支柱としての役割にも期待。そしてなにより徹さんがやりたいことを理解している選手がいるのは大きい。しかしここ2年は出場機会がなく去年は年間でわずか15分。ここ3年は一年通してスタメンを維持できていなく序列がどんどん下がっていっているので、かなり試合離れしているのが懸念点。今年は一年通していいパフォーマンスを維持できるか、ここが課題。
下口稚葉 B
去年は岡山からレンタルで今治にいた25歳右サイドバックの下口選手。これも徹さんのサッカーを理解している選手の補強。左SBやCBもできるとのことだがおそらく右で使われるだろう。去年今治で準レギュラーで25試合に出場。積極的な攻撃参加や身体を張るプレーが特徴でfootball labのデータでもクロスやヘディングシュートの値がかなり高い。調子の波はあるものの化ければ面白い選手とのこと。まだ25歳だし面白い補強かなと。しかし、スタメンで1年間と考えたときに少し不安はある。完全に1年通してレギュラーを掴み取った経験がいままでプロでなく、調子がなかなか上がらない時期もありそうな予感。そーなった時茂木や植田などとどう組み合わせるか、長澤さんの手腕に期待。
植田悠太 D
京都から育成型レンタルで加入の19歳、植田選手。恐らく徹さんが去年京都で見て欲しいと思った選手だろう。世代別代表経験持ちでかなり伸び代がある選手なのかもしれないが正直情報が無さすぎる。まだJリーグでの出場は一試合もなく、カップ戦のみの出場。すでに左SBには鈴木がいるので同じポジションに育成枠を2人も置くのは…というのが正直な感想。正確なキック、攻撃のスイッチが入れるのが得意な選手と言うことで第2の岡庭になれるか。J3に舞台を移した今年、躍動してくれることを願う。
清水祐輔 D
東洋大から加入のボランチ清水選手。こちらも植田選手と同じであまり情報がなく、パスやハードワークが特徴の選手と言うことしかわからなかった。これも植田選手と同じで、一つのポジションに育成枠を2人以上取るのは厳しいというのが正直な印象。左sbより意図が理解できない。ボランチには阿部が現在育成枠的な立ち位置でさらに一つ上の代の高柳がスタメンを張っている現状。小島、石川コンビも契約更新をして新外国人シルバもボランチ起用なら(cfだと思っているが)出る幕がなさすぎると感じるのは自分だけだろうか。ルーキーの才能があるけど試合に絡めなくて結局他に出ていってしまう。(んで他で活躍する)というよく大宮がやりがちパターンだけは避けたい。ただ、去年の東洋コンビは一年目からガンガン試合に絡んでいたのでレギュラーを奪い取る可能性は十分にあるか。
泉柊椰 C+
神戸から育成型で加入のウィング泉選手。Next 三笘と言われるくらいのドリブラー。最初はA評価にしようかと思ったがいろいろ加味するとC+くらいの評価が妥当かなと思った。ドリブルは間違いなくJ3以上のレベルだし、ロマンの塊。それは間違いない。でもいまの大宮の左ウィングに同じ役割の選手しかいない。ここが不安。泉澤はスーパーサブ的な役割だし、山崎倫も怪我持ちでなかなか1試合通して出続けるのは難しい印象。そこに去年山形で途中出場(7試合152分)しかプレーしていない泉となると誰がスタメンをやるの?という話になる。もちろん泉にはスタメンでガンガン絡んで欲しいところだが去年結局山形で得点ゼロなので少し心配になった。あとは守備面。泉は攻撃面ではすごくいいが守備が課題という神戸サポのツイートを見た。山崎や泉澤もまさしく同じタイプ。CFがクバであれば尚更前線で守備をやる人間がいないという展開になりそうだなと思った。ただ開花すれば間違いなくJ3チート級のウイングになるのでかなりこの移籍自体はかなり楽しみ。
中野克哉 S
続いて琉球から完全移籍で加入の中野克哉選手。これは素晴らしい、ドンピシャな補強。ヘッドコーチの喜名さんの繋がりだと思うがまさかこのレベルの選手を取れるとは思ってなかった。一昨年J2で33試合6ゴール、去年J3で34試合7ゴール。しっかり数字を残している選手だし27歳とキャリアの最高期。右ウィングの柴山が抜けた穴を埋めてくれる選手が来た。ドリブルもパスも守備も全ての面で期待。二桁得点を狙って欲しい。
藤井一志 A
東海大卒のFW。3年次に2部リーグ得点王を獲得し昇格へ導いた選手。4年になり怪我をしてしまったが復帰後得点を挙げるなどかなり大学で活躍していた模様。室井が去ったことで若いCFがいなくなったので、チーム状況的にもそこにフィットすると思う。彼も大学の経歴はJ3で戦う上で充分。去年の室井のプレーができるか、あわよくば彼を超えることはできるのか。楽しみ。
アルトゥールシルバ S
衝撃の補強。個人的に今季昇格できるかどうかのキーマンになる選手。去年は富山で30試合9ゴール。一気に才能が開花したこのタイミングでフリー獲得はお得すぎるし、強化部の素晴らしい仕事ぶり。個人願望ではボランチというより4-4-1-1みたいなフォーメーションで1.5列をやって欲しいと思っている。(クバと組んでj3をぶっ壊してくれ)守備に多少の難があるがロングシュートやパス、決定力には定評がある。ボランチならカルリーニョス、1.5なら家長の後釜みたいな選手がようやく来たか?…
種田陽 B+
これは面白い動き。また新たにユースから天才ドリブラーが1人昇格してきた。両足使えて、足元のセンスは抜群。右も左もやってたみたいで前線なら比較的どこでも出来そうなイメージ。柴山を超えるポテンシャルはありそうというコメントも見かけたのでかなり期待値は高い。一年目の今年からバンバンスタメンを狙って欲しい選手。ただウィングが若手ばかりになってしまっているのが懸念点。ここで種田くんを昇格させるなら泉くんをレンタルじゃなくてもう少し中堅どころの選手を1人欲しかったというのが本音。
杉本健勇 A
このレベルの知名度の選手が来るのはいつぶりだろうか。まさかの正月報道通りの加入が決定した杉本選手。個人的にはA評価とした。これにはまずレンタルで取ってきたという面が大きい。室井が抜けたことによって若手FWがルーキー藤井しかいなくなったのでだいぶ危惧していたが、レンタルであれば移籍金がかからないし来年また若いストライカーを獲得する金とポジションが空くのでここをまず評価。あとはやっぱりここ数年は本調子ではないとしてもJ1で20得点以上したこともある選手。クバとの相性も合いそうだし、本人もこれがラストチャンスという意気込みで来てくれているのでJ3での爆発に期待。
続いて…ポジション別評価
今年の編成からだいたい4-4-2か3-4-2-1だろうと想定してやっていますが、正直長澤さんのサッカーが未知数なのでわからないというのが正直なところ。一応今回は4-4-2を想定して評価しています。
GK S
完璧すぎるメンツ。ベテランの笠原、中堅の志村と加藤、そして若手の若林。J3どころかJ2でも全然満足できる。笠原、志村、加藤は経歴、パフォーマンス共に全然戦える。誰がスタメンでもおかしくないので3人でバチバチにやりながら、学歩を育ててほしい。(彼には2年後にまでにはスタメンをとって欲しい)文句なし、100点。
DF C-
正直かなり不安なスカッド。
CB-村上、市原、浦上、関口、濱田
SB-鈴木、茂木、下口、貫、植田 (予想)
CBは怪我持ちの村上、実戦から遠がってる濱田、ルーキーの関口、去年本調子ではなかった浦上、と一年を通して計算できるイメージが市原以外正直湧いていない。また2020のようにCB足りなくて緊急補強!みたいなことになりそうで怖い。
SBも下口がどこまでできるのか正直わからないが、鈴木が去年全く試合に絡めなかったのがかなり気になるポイント。今年も同じようなことになるとかなりメンツ不足かなと思ってしまう。3期連続で右サイドバック夏にレンタルするようなことがあれば編成として大失敗と言わざるを得ない。
MF B
ボランチはかなりいいメンツが揃っている(若干まだ枚数が多いのか気になるが)
石川、小島、高柳(シルバ?)は間違いなくJ3のレベルではない選手なので破壊力は抜群。
その一方で清水、阿部がどこまで試合に絡めるか、ここは本人たちのアピールが欲しいところ。
ハーフは中野克哉の補強でひと枠は当確かなと。あとは泉澤もベンチから絡むだろう。そーなるともう一つのハーフのスタメンは(泉23歳、山崎20歳、大澤22歳、種田18歳)で争うことになる。ここは本気で4人でお互いを高め合って欲しい。攻撃力が去年より上がるか、下がるかはここにかかってると言っても過言ではないので頑張ってもらいたいところ。
FW A
中長期的に見ると正直A評価には程遠いが今年一年で昇格するという意味では期待込みでA評価かなと。クバのコンディションが戻れば10~15得点は容易いだろう。そこにもう1人の相棒が誰になるか。個人的にはシルバのCF起用は一回試してみて欲しい。また杉本健勇、中野誠也の2人は今年がラストチャンスだと思ってもらいたい。藤井も大学で得点王も取っているのでぜひこの相棒枠を狙ってもらいたいところ。
総合評価 B-
実績もある選手も取ってこれたし何より加入の移籍金がほとんどかかっていないというのがとてもgood。原さん中心にここは評価したい。逆に室井や袴田は移籍金が発生したのではないかと思っているので(特に室井)あとは補強が1人か2人ある可能性はゼロではないかと。
現時点ではJ3ではかなり上位に近いスカッドを整備できた感はあるし主力の流失も極力避けられたがやはりDF面がまだ揃ってないように感じる。あとはウィングの経験不足、逆にトップに若い選手がいない点が懸念材料。ウィングとCFは応急処置が必要なほどではないと思っているができれば外国人CBを1人獲得できればかなり昇格に向けて明るくなるのではないか。
今季の予想スタメン↓↓↓
4-4-2または、長澤さんが岡山時代によくやってたとされる3-4-2-1で来ると予想。
昇格へのキーマン!昇格、優勝はこの選手達にかかっている!
続いては個人的に期待している、または絶対に活躍しないといけないと思っている選手が4人いるのでここで紹介。
浦上仁騎
去年は明らかに物足りなかった。甲府からわざわざACLを捨てて来てくれてその本人の頑張り、努力、気持ちはサポーターなら誰もがわかってるだけに歯痒いシーズンだった。2年前は42試合全てに出場している選手。絶対にもっとやれるし彼がディフェンスリーダーとなって今年こそ1年間座を守り続けて欲しい。
鈴木俊也
早稲田大学3年次に既に大宮に内定が決まり期待度は高かったが怪我も重なり去年はほぼほぼチームに絡めず。予想外のシーズンとなった。本来なら茂木のコンバートではなく鈴木が定位置を確保して欲しいところ。同ポジションにレンタルで植田が入って来たのでもう育成枠、ルーキー枠は終わり。今季こそ、1から仕切り直して大宮の左サイドを守り抜いて欲しい。
山崎倫
2年前のデビューシーズンでは想像以上の突破力に大宮サポは第2の奥抜、第2の柴山が来たと心を踊らせたはず。しかし去年はホーム仙台戦以外は特に印象を残せず。先程も言った通り、今年のウィンガーは同年代の選手ばかり。しっかり競争に打ち勝ち、ゆくゆくは海外に羽ばたいてもらいたいプレイヤー。
中野誠也
杉本健勇の加入で立場は去年より苦しくなった。大宮に来てからの3年間で6、6、3ゴール。筑波大学時代に対戦相手として見てきた大宮サポからしたらどう考えても物足りないだろう。やはり今年必要なのはゴール。二桁を超えるくらいの能力は持ち合わせている。今年こそ「大宮のストライカー」として覚醒の年となるか。
最後に
いろいろ厳しいことや選手批判に近いことも書いたかもしれないが、やはり期待はしている。去年1年間苦しむ姿はもう充分なくらい見てきたし気持ちはすごく伝わってきた。やっぱ彼らには今年こそは笑って終わってもらいたい。この新チームはJ3のスカッドとしては豪華すぎるだろうし、昇格は必須。だがあくまで俺たちが目指すのはJ1復帰。選手達にはJ2に戻るのはあくまで目標への中間地点。ということを忘れずに頑張ってもらいたい。
ということで、選手はもちろん、私たちサポーターも頑張っていきましょう。去年より人数が減るかも知れないが、大宮のために声を張り上げ、旗を振り、飛び跳ねてサポートしよう。
今年こそは笑って終われるように。シャーレを掲げるオレンジと紺の勇者達が見れますように。
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