3/28 就職したくないでござる

 年度末。まだまだ『今年度を振り返りたい病』を患い中。

 いつの間にか、パソコンのデスクトップにアイコンが溜まっていたので整理した。退職して5日目の日記が出てきた。500文字ちょっとの短いテキストは、落ち込んで冷静になって自己分析して投げやりになって落ち着いて考えたら現状に満足してちょっと前向きになって最終的に未来への夢が広がる感じで終わっていて。たったの30行くらいの文章で、感情の動きが忙し過ぎる。それから10か月経った今、「何もかもをなくしたような気になって、でも自己肯定したくて、一生懸命もがいていたんだなぁ」と過去の自分を微笑ましく思う。あなたが落ち込みつつもがんばってじたばたしてくれたおかげで、今は結構楽しくやっているよ、と。

 前職を退職して数か月経った頃ぐらいは、新年度にはどこかの会社に就職して働き始めていると思っていた。自分の中では根拠もあって。ひとつ、新卒で入った会社を辞めてうつ病になってひきこもっていたときは、病院の先生から「そろそろバイトからでも社会復帰してみる?」と言われてバイトを始めたのが3月中旬だったから、今回もそれくらいの時期には働けるようになるかと思っていた。ふたつ、今回の無職期間中、ハローワークの就職相談に行ったときも、相談員さんに「年度末にいろんな求人が出揃うのを待ってから就職活動してもよいのでは」というようなアドバイスをいただいたので、その頃になったらやりたい仕事を見つけて働きたくなるかもしれないと思っていた。

 無職期間中に、いくつか魅力的な求人も見かけた。前職とも関係がある、本やマンガに携わることのできそうな仕事や、「この人のもとで働きたい!」と憧れている方の会社の求人。応募しようかと真剣に考えたり、履歴書を買ってきたりしたけれど、結局どの求人にも応募しなかった。

 『もう職場の人に関してしんどい思いをしたくない』という気持ちが強かった。どこにいっても変な人のひとりやふたりはいて、みんな人間関係には多少なりともストレスを抱えながら働いているんだ、と思うと、そういう環境に再び飛び込もうと思えるほど元気にはなっていなかったみたいで、拒否感がすごかった。自覚よりはダメージが重かったらしい。
 あと、毎朝決まった時間に起きるとか、満員電車に乗って通勤するとか、暑くても寒くても天気が悪かろうと多少体調が悪かろうと定時には出勤して1日8時間くらい仕事する、という『社会人としてはスタート以前』みたいなことが、長く無職期間を過ごす中でどんどんできなくなっている気がした。
 もうひとつ、新卒のときと今回とあまりいい形ではない退職を経験したことで、『そもそも自分、会社勤めに向いていないのでは?』という疑惑を深めた。次に就職したら『三度目の正直』があるかもしれない。けれど、『二度あることは三度ある』だったら……? 精神的に参って退職するとか、もう二度としたくない。

 そんなことを考えて、結局退職以来、今日まで履歴書を1枚も書いていない。「最近何してるの? 就活してるの?」的な質問をされるたびに、ふざけて「就職したくないでござる~……」と返していたのだけれど。

 →明後日(下記記事)に続く。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?