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多摩花賣所物語

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東京の西のはずれのある街でビルの軒下から始まったちいさな花屋のものがたり。 笑いあり、涙あり、ヘッポコで失敗だらけの笑える話と全く笑えない話がてんこもりです。 初めはみんなひとり…
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#MIE3

雪国の農家が挑み続ける花づくり 【前編】

[本記事は宣伝会議 第43期 編集・ライター養成講座の卒業制作として作成しています] 家庭…

縹 くも
2年前
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花屋の花に隠れた物語  帰ってきたかぐや姫 【前編】

もうひとつの「雪国の農家が挑み続ける花づくり」 本記事は宣伝会議 第43期 編集・ライター…

縹 くも
2年前
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あめとつちとラナンキュラス

あめとつち  里山の古民家に到着すると、小さく「あめとつち」と刺繍された真っ白な刺し子の…

縹 くも
2年前
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「私のことを覚えていますか」

あとは店の灯りを落とすだけという閉店時に一人の男性客が現れた。 「私のことを覚えています…

縹 くも
2年前
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花屋に賽銭

夕方になって今にも雨が降り出しそうだった。 閉店間際の時間になりやっとひと段落した頃に背…

縹 くも
2年前
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来年の誕生日僕はいないので

うわ~、しあわせ。車のドアを開けるとスイートピーの香りが飛び出してきた。3月の卒業シーズ…

縹 くも
2年前
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これを奇跡と言わなかったならなんていう?

4歳の時私は死にました。 甲州街道沿いの商店街にあった我が家。通りを挟んで向かいの八百屋へ買い物に行った母を追い、甲州街道に飛び出した私は乗用車にはねられて15メートルほど飛んだという。 病院に運ばれましたが、内臓破裂で内出血し、お腹は真っ黒、出血でパンパンに腫れ、ほぼ即死状態だったそうです。 私の血液型はO型。父はB、母はA。祖母がO型でしたが、その頃は60歳を過ぎた人の血液は新鮮じゃないからダメだと言われたそうで、同じ血液型なのに孫を助けることもできないのかと祖母は

世界のどこかには音楽が鳴り止まない国もある

ビルの3階にある花屋に来て「働かせて下さい」と言うんだから、よっぽど面白い子だなと思った…

縹 くも
4年前
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接待必勝法 〜粋なはからい〜

18時ごろ、 40代半ばくらいの男性がやって来た。 「あそこにある枝は何の枝ですか?」 見る…

縹 くも
4年前
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「誰が持つの?それ」と夫は言った

「それ誰が持つの?」 「私が持つわよ」 「そうだよね、それならいいけどさ」 「わかってます…

縹 くも
4年前
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そいつを言っちゃあおしまいよ

父の法事がある日曜日、結婚式とバレエの発表会の仕事が入ってしまった。 どうしてもと頭を下…

縹 くも
4年前
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