歩行観察 1

こんにちは。本日から歩行観察についての記事を定期的に書いていきたいと思います。よろしくお願いします。


今日は、歩行時の「蹴り出し」についてです。

歩行の蹴り出しとは、立脚後期から前遊脚期のことを指します。
地面を蹴って、足を振り出していく場面です。

立脚後期は、足を後方に残して、上半身は前方に位置する姿勢となるため、ここで必要なのは、

立脚後期~前遊脚期
  • 股関節が伸展する。

  • 骨盤が後方に回旋する。

  • 膝関節が軽度屈曲する。

  • 足関節が背屈する。

  • 足趾が伸展する。

これらによって足を後方に残すことができ、ここから蹴り出していきます。そして、前遊脚期では、

  • 膝関節の屈曲が強まり、

  • 足関節は底屈し、

  • 足趾はさらに伸展していきます。

蹴り出しは、左右の足で全く同じということはほぼありません。
ほとんどの人が、左右差があり、蹴り出しが有意な方を蹴り出し足と言ったりもします。

蹴り出し足が左右どちらかを見分ける場合は、歩行のリズムや歩幅、骨盤の側方移動に着目します。

例えば、蹴り出し足が有意(強い)側では、反対の足の歩幅が大きくなります。歩幅が違えば、リズムも左右で変わってきます。リズムは、観察でもわかりますし、足音を聞いてもわかります。
さらに、反対の足の歩幅が大きくなる分、着地時の骨盤の側方移動も大きくなりやすいです。


そして!

今回、歩行を見ていて思ったことは、足部の観察からも蹴り出し足を推測することができるということです。

方法は、後方から歩行を観察し、蹴り出しの時の踵の上がり具合をみます。これもほとんどの人で左右差があります。わかりずらい場合は、どちらの足の裏がよく見えるかでも判断できます。

蹴り出し側は、踵の上がりが大きくなりやすく、足の裏が良く見えます。

上記、骨盤や歩幅と合わせても、蹴り出し足が一致するので、ぜひ観察してみてください。

まとめ

歩行の蹴り出し足を見分ける方法には、以下のものがあります。
・歩幅
・歩行のリズム
・骨盤の側方移動
・踵の上がり具合

立脚後期から前遊脚期の構成要素を把握した上で、観察しましょう。



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