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浜田綾という女

浜田綾はライターとして“大切なもの”を持っている。

はじめて会ったのは2016年だ。共通の知り合いの飲み会で隣の席だった。話をすると、僕が所属しているブログを学ぶコミュニティのメンバーだった。そのブログのコミュニティでは毎日ブログを更新しましたというお知らせが入る。仮面ライダーの記事を書いていたので覚えていた。


「あー、あのアイコンの人か!(ビオレママのアイコンだった)」


僕は当時ブログに全力を注いでいた。毎日、目に流れ込んでくるあらゆるブログを眼を通していた。つまらなかったら即ページを閉じる。最後まで読むことは少ない。浜田さんがセミナーでよく使う言葉を借りると「読者なんて記事を読む時、シャーーー!だから」。でも、浜田さんの記事はなぜか最後までスラスラ読めていた。彼女の文章は読ませる。

ただ、僕はグラフィックデザインをやってきたからどうしても、組版のリズムを見てしまう。(それも今はすっかり自分のものにした)当時、彼女のブログはそこは弱かった。だが、文字だけでストレスなく読ませる文章だったので驚いた。だから、無数のブロガーの中でも際立っていてビオレママの人だと認識していた。ちなみに彼女はそのころはライターじゃなくブロガーだった。

テキストコミュニケーションがすごい。

浜田さんとメッセのやり取りをした人はわかると思うが、テキストコミュニケーションがすごいのだ。気づかいとテンポ。決して人を嫌な気分にさせない。その飲み会の後、お礼のメッセージが来たのだが、どっちがどう終わるだというくらいラリーになった。こんな人は珍しい。

振り返ると、その才能が彼女の真髄なのだろう。ブロガーからライターへ。ライターから編集者へ進化して行ったのは当然だ。箕輪編集室での活動、運営チーム、前田デザイン室運営。マエボン編集長、NASU本編集長で活躍してきたのも、まったく不思議なことではない。

編集者、いや、クリエイターすべてに必要なものを持っている。

僕は、箕輪厚介、佐渡島庸平、竹村俊助、宇野常寛。いろんな有名編集者と触れ合ってきた。彼らに共通するのは「大きくて細かい網」を持っていることだ。それであらゆる情報、あらゆる人の感情、目に見えないものをつかみ取る大きな網。それを持っている。


前田デザイン室の運営、1年間お疲れ様でした。本当にありがとう。これからも前田デザイン室でおもしろいことをやっていこう。

(2024.6.18 追記)
この noteを書いてからずいぶん経つ。5年以上か。浜田綾さんは今も「大きくて細かい網」をもっている。繊細にたくさんの情報をキャッチしている。

前田高志関連書籍に、編集アシスタントとブックライターとして欠かせない存在になってくれている。最も前田高志を言語化する人だ。

僕のはじめての著書『勝てるデザイン』は前田高志そのものを丸裸にした。『鬼フィードバック』は前田高志のデザイナーとの向き合い方を丸裸にした。『デザイナーが最初の3年間で身につけるチカラ』は前田高志の仕事力を丸裸にした。『愛されるデザイン』は前田高志のデザイナー思考を丸裸にした。

大きくてきめ細かい網で情報を取りまとめ、開示してくれている。

そんな浜田綾の晴れ舞台がやってきた。

2024年6月19日(水)梅田蔦屋書店にて。
幻冬舎箕輪厚介さんとの対談が実現しました。ヒットメーカーを目指す、浜田綾の新しい一歩です。見にきてください。

申し込みはこちら


(追記)
浜田さんが、アンサー記事を書いてくれた。泣ける。ライターさんに「読む気がしない」って言ってしまっている過去の自分をぶん殴りたい…。浜田さんの場合はぐんぐん成長するし、他の人より素直に言ってしまうところがある。






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