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【ビールを仕事にする】はじめの一歩

現在、“ビアジャーナリスト”として活躍(?)している私ですが、これまでのキャリアを振り返ってみると、最初からビール関係の仕事をしていたわけではありません。
「ビールを仕事にする」と決めた私がその考えに至った経緯、それまでにやったこと、現在取り組んでいること、そしてこれからやっていくことを記録していきます。

とにかく“ビールを飲む量”に意識が向いていた20代前半

20代前半は、仕事終わりに飲みに繰り出す毎日を過ごす

学生時代からビールが大好物だった私は、とにかくたくさんのビールを飲んでいました。
仲間内でも、とにかくビールをたくさん飲む人物としてお馴染みでした。
銘柄はもちろん、樽生、瓶、缶は問いません。
人より多少はお酒が強かったのかもしれませんが、今思えば、我ながら体を壊すのは間違いない飲み方でしたね。

大学を卒業し、私は新宿に本社を構える不動産業者に就職しました。
基本的にふざけた性格の私も、仕事には真面目に取り組みます。
一方で、業務終了後のONとOFFの切り替えに対しても非常に真面目でした(笑)
仕事が終われば、月曜日から終電まで飲み歩き、週末ともなれば朝まで飲むのは当たり前。
本当に体力のある頑丈な体に生んでくれた親に感謝です。
当時の私の価値観では、「いかに楽しく、大量のビールを飲むか」が、最も重視するポイントだったのでしょう。

「同じ銘柄でも、お店によって味が違う?」

お店の管理状態によって樽生ビールの味は変わる

さんざん飲み歩いていると、あることに気になりました。
「あれ?これって本当に“アサヒ スーパードライ”?さっきのお店と味が違くないか?」
初めてそう感じたときは、酔っ払っている自分に理由があると思っていました。
“酔っ払ってしまえば、何を飲んでも同じ味”とはよく言われますが、逆に酔っ払っていると同じ銘柄のビールでも違う味に感じるのかもしれないと考えたのです。
そんなとき、先輩と2人で飲みに行くことになりました。
先輩は瓶ビール、私は樽生ビールを注文します。
「ん?今日の“サッポロ生ビール黒ラベル”は、なんかあんまり美味くないな。体調が悪いのかな?」
そんなことを考えている私の顔を見て、先輩は言いました。
「外れか?生ビールは当たり外れがあるから、俺は瓶ビールしか頼まないんだ。」
先輩曰く、理由はわからないけど、樽生ビールはお店によって味が変わるから、当たり外れのない瓶ビールしか飲まないそうです。
理由がわからないってところは引っかかったものの、どうやら薄々感じていたことが、間違いないと気づいた瞬間です。

会社の倒産で突然の無職!飲食店でアルバイト

飲食店の品質管理によって、味が変わる樽生ビール

25歳の春、私の人生に大きな転機がやってきます。
リーマンショックによる影響を受けて、勤めていた会社が民事再生法を申請したのです。
例年6月に全社員が参加していたハワイ社員旅行の中止、支店の閉鎖、先輩社員のリストラなど、その予兆はあったし、社内でも噂は広がっていました。
私は「埼玉支店」に所属していたのですが、支店閉鎖に伴い、一時的に本社に所属。
しかし、契約済み、契約予定の案件が片付いた段階で、人事部に呼び出され退職することとなりました。

この退職を機に、少し長めの夏休みを満喫!
国内外を旅して、現地のビールを飲み歩きました。
そして、東京都港区にある居酒屋でアルバイトを始めます。
基本的にオーナーと2人でお店に立つので、人間関係は重要です。
結果的にそこが上手く折り合わず、短期間で再び辞めてしまうことになるのですが、私はこの短期間であることを学びました。
「樽生ビールの味は、お店の管理によって変わる」
ここに気付いたことで、「次の仕事は、絶対ビールに関わる会社に就職しよう」と決めたのでした。
ただのビール好きが、少しだけビールのプロに近づいた“はじめの一歩”です。
次回は、初めてビールに関わる会社に転職したときのことをお話しします。

今日も、美味いビールを飲みましょう! 乾杯!


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