ファン歴の話


ファン歴の話をします。


推しくんのことを好きになって4年弱が経ちます。

デビューしてちょっと経ったぐらいかな、それから好きになったからデビュー前の三年間の思い出は私には一切ありません。オーディションから追ってたわけでもない、先輩のバックについてる彼を生で見たこともない、当時の映像や写真見ることしかできない、その時の思い出を彼らと共有することはできない、それでも自分なりに推しくんを好きになって自分なりに推してきました。デビューしてから考えると世に言う中堅オタクぐらいかなって思います。

未成年でお酒が飲めずに年上メンバーがお酒を飲んでる中水をちびちび飲んでる推し、事務所内で最年少だった時代に先輩たちからよしよしされている推し、年齢的にもニキビが酷くてしょっちゅう肌荒れしていた推し、そんな姿を見てきた身としては今の年齢よりずっと大人っぽくて落ち着いている見た目(中身は全くと言っていいほど変わってないけど)は新鮮でなりません。

推しくんが大人になるのが嫌なのかなって思う時があります。大人というか、今の推しくんが今しか見れないのが辛くて悲しくて勿体ないと思ってしまう。こんな綺麗なもの瞬間でさえ逃したくないと思ってしまう。その全てを映像と私の記憶に残しておけたとしてももう二度と今の推しくんは生で見れない。当たり前だけど切なくなってしまいます。

桜みたいな人だな、と思う。年中咲いていたら、いつでもすぐそばにあって庭に出たらそこら辺に生えているような花だったらこんなに綺麗だと思うはずがない。それと同じで今の推しくんは今しか見れないから綺麗なのであって、今が一生続いて欲しいなんて願うのは野暮だって分かっている。

多分いつか、今現在の推しくんを恋しく思う日が来ると思う。そうわかっているからできる限り今の推しくんを今精一杯愛そうと思う。それでも結局、今どれだけ推しくんのことを愛して、できる限り推しくんに会いに行ったとしても、2年後の私はおそらく今以上に今現在の推しくんを愛していると思う。もう手に入れられないものに執着してしまうのは人間に生まれた限り仕方がないのかなと思う。10代の推しくんの方がカッコよかったとかそういうわけではない。むしろ今の方がかっこいい。というより毎日かっこいいを更新している推しくんなのだから今日の推しくんが1番かっこいいのは当たり前だ。10代の推しくんも、20代の今の推しくんも、将来の30代になった推しくんも全部同時に存在して欲しい。いろんな推しくんを瞬間も見逃したくなくて,けれどそれができないから、できるはずがないから、それなら同時に存在してくれればいいのに、とさえ思うのだ。

タイトルのファン歴についてようやく触れようと思う。今言った通りに私は若い頃の推しくんに半分執着しているところがある。もちろん今も十分若いし事務所内でも完全に年下組でむしろ年下組代表を担っているぐらい末っ子感が強い推しくんだけど、それでも10代の頃の推しくんってその時にしか出ない儚さがあったと思う。だから最近ファンになった人、つまり新規には可哀想だと思ってしまう。今の推しくんが1番綺麗なのは確かだ。会うたびにかっこよさを更新していてダンスのスキルだって比べ物にならないくらい上達している。それでも私は新規を可哀想だと思う。古参から見たらオーディションから追えていない私は可哀想なのかもしれないが、それでもここ1.2年でオタクになった人よりマシだ。あの儚さを知らないのは可哀想でならない。

喧嘩を売るのはここまでにして、私は30代の推しくんが楽しみでもある。それは推しくん本人もそう思っているようで、しょっちゅうその話をする。30歳になったら、もっとおっきくなったら、俺らがおじさんになったら、そんな話を心底楽しそうにする推しくんをみて私が楽しみにできないわけがない。本人が今言っている全てを30歳の推しに託すのは随分プレッシャーのかかることだと思う。叶えられないこともあるかもしれない、キツいことも、辛いこともあるはずだ。それでもそんな風に話す推しくんの夢が一つでも叶って欲しくて、報われて欲しい、そう願わずにはいられないのだ。

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