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ささきくんときせくん

正直、彼らが羨ましい。 高校までドレミが分からず、音楽的な素養をろくに持たない俺にとっての本音はこうだ。 幼少期にピアノ教室に連れて行かれたことはあるが、同級生に「お前、ピアノなんかやってんのかよ、女の子みたい〜!」と言われて入室を拒否した。 以降は野球だのテニスだのに没頭した。 姉のために買ってあった電子ピアノには手を付けず、姉のピアノの発表会には見向きもしなかった。 姉のピアノも結局は大して続かず、我が家は誰一人音楽を身に付けずに過ごしていた。 高校1年生で合唱部

    • 受験を前にして。君はヒーローになれる!!

      今年もこの季節がやってきた。 中学受験 関西統一入試日まで、残り25日。 この手のテーマで文章を書くのは凡そ残り数日、もしくは前日の夜なのだが 今年はほぼ1ヶ月前にこれを書いている。 この仕事にまつわる業が身体から抜けてきたのか あるいは今年の労苦を振り返るのが早すぎたのか 何にせよ、今年は早めだ。 毎年この時期になると必ず言うことなのだが 俺は子供が好きじゃない。 理由は長くなるので割愛するが 要するに、子供が好きだからこの仕事をしているんじゃないと言っておきたい。

      • 出張といえば山ちゃんの手羽先

        「山ちゃん買ってきたぞ〜」 そう言って袋を掲げる父の姿を、名古屋から大阪に帰る新幹線の中でふと思い出した。 父は平均的なサラリーマンであったと記憶している。 頻繁に出張があるなら土産なども無くなって行くのだろうが、父はたまの出張であったため、その都度土産を買ってきてくれた。 それは土産らしいパッケージングの饅頭であったり、定番の東京ばななであったり、うなぎパイであったりしたが、東京土産のなかでとりわけ気に入ったのは「ごまたまご」であった。 あのもったりとした甘味とごまの風

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