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配信100回の学びを凝縮!熱量溢れるイベント作り、4つのポイント

この記事は #ライブ配信アドベントカレンダー2020 の12月10日分です

皆さんこんにちは。数えたら今年100回ライブ配信をしていた松井です。1日3回配信した日もあり、もはやライブ配信バカですね…笑

というのも、普段は「天神放送局」としてフルオンラインの配信支援をしています。
関係者全員が自宅から参加できるZoom配信で、それでいて一見Zoomではない”絵作り”をした提供しています。100回の八割くらいは天神放送局で支援した配信ですね。

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天神放送局の配信画面のイメージ

なので普段は誰かの企画を配信する側です。ただ、それも言い方を変えれば、色々なイベントの創意工夫を100回見てきた人、とも言えます。
実際に数多のイベント、特に熱量あるコミュニティを見てきて、沢山の事を学ばせていただいたと自負しています。

そこで今回は、今まで学んだノウハウを凝縮した、熱量溢れるコミュニティイベントを私自身が企画することにしました。
実は私にはもう一つ、ITソフトウェアメーカー「サイボウズ」のコミュニティ担当という顔があるんですね。今回は12/9に開催したイベントについて、熱量を高められたポイントを紹介します。

どんなイベント?

今回開催したのは、私が担当する「kintone」という製品のコミュニティイベントです。kintoneを実際に使うお二人をゲストにお招きして、お話を伺うという物でした。

実際の配信アーカイブ

結論から言うと、実際の参加者数自体は大したことありません。最大同接は25名前後だったと思います。
ただ、そこに参加した皆さんの反響がいつも以上に良くて、「ここ、コレは...!!」と可能性を感じざるを得ない物でした。

そこには大きく4つのポイントがあったのではと思います。順番に紹介をしていきます。

1.イベントに愛を込める

今まで数多くの配信を支援してきましたが、「熱量を作る一番の方法は?」と聞かれれば、「結局のところ愛です」と答えています...w
運営がどれだけそのイベントに本気なのか。企画者が「良くしたい」と強く思うイベントは、やはりそれが滲み出てきます。

「幕間(まくあい)」はその良い例ですね。休憩時間などに流す、繋ぎのコンテンツです。静止画にしてしまいがちなこの画面ですが、ここは大事な熱量醸成ポイントなんです!

これを学んだのは「Japan Tableau ユーザー会」というコミュニティイベントでした。幕間に大量のページとネタが詰め込まれていて、もうそれだけで運営の熱を感じるんですよね。
Twitterでは幕間に感動したツイートもあり、それを見た時に「ああ、幕間もイベントの一部なんだ」と確信させられました。

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今回作成した幕間

ということで、今回は私も幕間に愛を込めてみました。知って欲しいことをスライドにまとめて、開始前・休憩中・終了後にループ再生!
本当はもっと用意したかったんですが、時間の関係でここまで。でもマニアックな部分こそ、コミュニティのファンは反応してくださいますよね...w

あとは身なり・格好も大事ですね。ただ黒い服ではなく明るめの服、何なら見ただけで愛が伝わるのも良いでしょう。例えば、製品のロゴマークを被るとか(笑)

実は普段から被っているんですが、メーカーのコミュニティ担当の皆さま、製品ロゴを被るのは超オススメです。シンプルに製品愛を伝えることができますし、灯台的な役割になってイベントでも見つけてもらいやすくなりますw

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もちろん今回も被りました

幕間も被り物も手段の一つでしかありません。とにかく、イベントに、製品に愛を込めるのは、熱量を作る上でとても大事なことだと思います^^*

2.双方向性を作る

言うまでもありませんが、やはりイベントの盛り上がりには双方向性が不可欠です。Twitter、Slido、YouTubeチャット、StreamyardやCommentScreenなどなど...皆さん、様々な方法で視聴者とコミュニケーションされているかと思います。

今回は「Comntly」を導入してみました。なんと、あのトゥギャッター社がベータ公開中の新サービスでございます!
Comntlyはツイートのタイムラインを生成して、ライブ配信の画面に埋め込むことができるサービスです。今まで「Tweetdeck」を使っていた方も多いと思いますが、Comntlyにはコミュニティを盛り上げる機能が搭載されています。

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↑は幕間で表示していたスライドですが、なんと「匿名コメント」ができるんですね〜!
運営としてはTwitterで盛り上がりつつアウトプットしたいけど、Twitterにハードルを感じる参加者も多いですよね。とは言え、TwitterとSlidoを併用するのも分断が生まれて微妙でした。

更に更に「弾幕」がまたエモい!
配信が終わった時の鳴り止まない拍手は、リアルイベントの会場を思い浮かびました。コロナで失った一体感がここにはあるぞ...!

コミュニティ担当者の皆さん、「Comntly」は間違いなく2021年の必須サービスになります。
コミュニティ向けには無償提供の予定とのことです。まだベータ提供期間ですが、ぜひ今のうちから沢山フィードバックをして、一緒に盛り上げていきましょう^^

具体的な挙動はYouTube Liveで紹介したアーカイブもあります。ご参考になれば嬉しいです!

3.イベントにメリハリを作る

結果的に功を奏したのが、「Zoomのライブパート」と「録画動画のセッションパート」を織り交ぜたことでした。

イベント自体は1時間半で2人のゲストが登壇する内容で、20分の動画を前後半に分けて、その合間にZoomパートを設けました。
登壇自体は動画にすることで内容を濃いものにして、ZoomパートではComntlyを見ながら視聴者との交流を作る狙いです。

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動画はZoomと差別化すべく、ハイクオリティを意識して撮影・編集しました。レンタルスペースに照明を持ち込み、カメラは3台体制です。
目指したのは、Zoomで失った「奥行感」「空気感」が伝わるような絵作り。お陰で映像自体はクオリティの高い物になり、視聴者からも好評でした。

ところが、よくよく話を聞くと、単に高画質だったから良かった訳でもないようなんですね。確かに良かったけれど、そこが一番ではないような、と言う反応。ならば、一体何が良かったのか?

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当日の配信映像と事前の収録風景

何人かに聞いた話を解釈するに、イベントにリズムが生まれたのが良かったのだと思います。zoomはできる事の制約が大きいので、どうしても配信のリズムは一定になりがちで、冗長さが生まれてしまいます。
そこに動画を挟んだことでメリハリが生まれたんですね。「あ、これ本気なんだ、と感じた」という感想が印象的で、視聴者も身が引き締まったのだと思います。

だから、高画質な動画がひたすら続いても飽きが来たと思います。多分、胃がもたれてしまうはず。間に程よくZoomの画面が入ることでメリハリが生まれば、イベント全体が引き締まったのでしょう。

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なんだかんだ、Zoomの落ち着く感ありますよね

思えば、リアルイベントを企画した時はメリハリを自然と意識していた気がします。ですがコロナ以降はできることが減ったため、自分はその意識が薄くなっていたと思います。

動画はあくまで手段の一つ。大事なのはイベントにリズムを作り、見る人を巻き込んでいくことなのだなと、改めて思いました。

4.やっぱり中身は大事!

色々と書いてきましたが、やっぱりコンテンツが良くないと参加者の熱量は生まれません。愛情表現も、双方向性も、メリハリも、あくまで演出の手法です。最後は中身に視聴者も引き込まれていきます。

今回のイベントで「kintone エバンジェリスト」の前田さん、清水さんに協力いただきました。kintoneではメーカー社員ではなく、社外の方がエバンジェリストとして任命されます。お二人ともそれぞれの経験から、とても密度と説得力のあるお話ができる素敵な方です。

前田さんはkintoneコミュニティ参加で変わった人生の話、清水さんはソーシャルワーカーから見たkintone業務改善の話。本題からズレるので詳細は省きますが、kintoneの枠に止まらないとても素晴らしいお話でした。
Togetterまとめを見てもらうと、kintoneを知らない方も雰囲気が感じられるかもしれません^^*

ここばっかりは、企画する皆さんの腕の見せ所です。コミュニティを一番理解する皆さんが、見る人が楽しむ内容を企画する。これぞ企画者の楽しみでもありますよね!
生みの苦しみや、開催するまでの不安はありますが、当日参加した人達の喜ぶ声を聞いた時の嬉しさたるや...。これも、愛なのかもしれませんね。まぁ失敗する事も多いんですけどね(笑)

最後に...一人で配信も司会もするのはダメ!笑

さて、いかがだったでしょうか。コミュニティイベントに熱量を作った4つのポイント。あくまで私のイチ事例ではありますが、参考にしてもらえるポイントが少しでもあれば幸いです^^

最後に大事なメッセージがあります。一人で配信も司会もするのはダメです。はい、私のことですね...。
えー、イベントが成功した風に書きましたが、実は途中で2回トラブルを起こしました。何とどちらもPCのバッテリー切れ...。な、何たる初歩ミス...。

普段は二重チェックで起こさないのですが、今回は撮影から配信まで、全てワンオペで進めてしまっていました。当然司会も...。いやー、これはダメです。注意力が明らかに散漫していた!!

と言うことで、配信イベントは必ず複数人でやりましょう...。配信は楽しいけど怖いよ!楽しいけれどw