音声ミキサーUi24rを購入しました
今回は新しく購入したミキサーのお話です。
少し奮発をして「Soundcraft Ui24r」というミキサーを購入しました。
今まで自分が使っていた物に比べると、多機能で複雑なミキサーです。
まずは購入の経緯や、その特徴を紹介できればと思います。
これまでのお話
以前、私のオーディオミキサー遍歴を紹介しました。
この記事でも書いた通り、私はそんなにミキサーの経験がなく、また比較的小型なものばかりでした。それで事足りるものの、工夫が必要だったり、物足りなさを感じることも少なくありませんでした。
より機能の多いこともそうですし、経験としても更に本格的なミキサーを使ってみたい思いがありました。そこで購入をしたのが「Ui24r」でした。
Ui24rとは?
Ui24rは1973年設立のSoundcraft社が2018年に発売した音声ミキサーです。
最大の特徴は、本体にフェーダーやツマミなど物理操作の手段がほぼ用意されていません。パソコンやタブレットから操作をする、デジタルタイプのオーディオミキサーとなっています。
その分、入出力周りは充実しています。アナログ音声の入力は22端子、出力は10の端子を搭載しています。他にもUSB経由で32chの入出力が可能です。
この全ての端子を使えるわけではなく、その内 最大24個までを使うことが可能です。
ネットワーク経由の操作
Ui24rは本体に操作するパーツが殆どありません。基本的には、パソコンやタブレット、スマートフォンから操作をするミキサーです。
同じネットワーク経由で接続したブラウザ、または本体にモニター・マウスを接続して使います。
私はいつもiPadで使っていますが、挙動は非常にスムーズです。ブラウザ経由だとは思えないほど反応が良くて驚いています。
興味がある方はWebのデモ版もあるので触ってみてください。
USBから32Ch入出力
購入理由の一つは、USB経由でマルチチャンネルの音声を扱えることでした。
以前紹介した「zoomISO」というソフトを使うと、zoomの音声を参加者ごとに扱うことができます。ただ、それをオーディオケーブルで出力すると、配線が大変なことになってしまいます。
USBでマルチチャンネルの受け渡しができれば、USBケーブル一本でコトが済んでしまうんですね。
実際に使ってみると、とても便利なことを実感しています。
パッチ機能
Ui24rはUSBも含めれば50ch以上の音声を入力できますが、その内使えるのは24chまでです。そのため、必要なものをだけを選んで割り当てる「パッチ」を行います。
パッチ画面では、上に入力される音声チャンネルが並び、右に割り当てられる入力チャンネルが並びます。それらが交差する場所を押すと、割り当てが完了します。
なんとなくこういった機能を持つミキサーの存在は知っていましたが、使ってみると利便性と複雑さの両方を感じました。
ケーブルを抜き差ししなくとも、イベントに合わせて最適な割り当てができるのは最高に便利です。しかし、ふとした時に構成を忘れてしまう複雑さもあります。
うまく使わないと事故の元になる、私の力量が試される機能だと思いました…!
ハイブリッド配信に向けた機能
また、今後ハイブリッド配信をする際に便利な機能にも惹かれました。
例えば「ハウリングサプレッサー」です。以前に記事を書いた「dbx AFS2」のエンジンを積んだ機能が搭載されています。
これを使えば、会場のハウリングを自動的に防ぐor緩和することができます。
もう一つは「オートミキサー」です。これは複数のマイク入力を、常に同じ音量感を目指して自動的に音量調整をしてくれる機能です。
話していない時は音量を下げ、話している時は音量を上げます。ただ、一人が話している時も、三人が話している時も、同じ音量感を目指すのが特徴です。
複数のマイクがオンな時に、音量調整の手間を下げるだけでなく、ノイズを減らす効果も期待できます。
コンパクトな筐体
そしてこの機材の魅力はコンパクトさです。
いや、本当に小さいミキサーと比べればデカいんですよ。ただ、これだけ入力や出力の数、機能が入っているミキサーに比べると非常にコンパクトです。
部屋の空間に収まるよう、私は奥行20cmラックを使っています。これにも収まるサイズなことも魅力的でした。
とは言え、自分にとっては入出力の数が過剰だとは思っていて、他の類似製品も探しました。
同じようなコンセプトで見つかったのは「Behringer XR18 X AIR」です。よりコンパクトで価格も安く、オートミキシング機能もあり魅力的な製品でした。
ただ残念だったのは、iPad用のアプリが少し前から動かなくなっているようです。この辺りからはBehringerクオリティを感じたこと、また他にいい感じの類似製品は他に見つからず、Ui24rの方を選んだのでした。
気に入っているが、けっこう複雑
使い始めてまだ短いですが、とても気に入っている自分がいます。部屋の狭い空間で、ケーブルを減らして運用できるのはとてもありがたいです。
また、使ってみると紹介していない色々な機能が詰まっていて、中々にパワフルなミキサーなことも分かってきました。
一方で、色々なことができてしまうので、決めるのに時間がかかったり、変に複雑なことを考えてしまったりもします。
自宅で余裕があるから良いのですが、出先に持っていって少ない時間で色々やろうとすると、自分は事故ってしまいそうです…😅
まだまだよくわかっていない事も多いので、これからじっくりと使い込んでいきたいと思います。