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配信初心者にもオススメ!音声ミキサー「TASCAM model 12」は配信も録音もOKでコスパ◎

今回は音声ミキサー「TASCAM Model 12」の紹介です。

コミュニティで試した結果、イベント配信にもマルチトラック録音にも使えて、コスパの良い音声ミキサーであることが分かりました。

ZOOM L-8やYAMAHA MG12XUなど他製品に比べても、ライブ配信初心者の方へオススメができるミキサーだと思います。

一体どのような点が魅力的なのか、この記事で紹介ができればと思います。

コミュニティ オフ会で試しました

この記事は、私が主催するライブ配信コミュニティのオフ会が基になっています。

きっかけは、コミュニティメンバーの方からTASCAM Model 12をオススメしていただいたことでした。

より具体的に言えば、配信初心者には「ZOOM LiveTrak L-8」が人気ですが、Model 12の方がイベント配信向きではないか、と話題になったのです。

一体どのようなミキサーなのか、またどういった点がZOOM L-8よりも優っているのか。オフ会の学びを基に紹介をしていきたいと思います。

オフ会の様子

TASCAM Model 12とは?

今回紹介するのは、TASCAM社のデジタルミキサー「Model 12」です。

2020年に発売された製品で、市場価格は6万円ほど。音声ミキサーとしては比較的安価な部類だと思います。

Model 12は最大8本のマイクを入力できます。出力は主に3系統の音声を作ることができ、リアルイベントの配信でも活躍してくれる機能を備えています。

他にもUSBの入出力や、変わった機能だと4極TRRS端子もあります。4極端子を使えば、電話やWeb会議など遠隔登壇者の音声も手軽に操作ができます。

引用:https://tascam.jp/jp/product/model_12/

特徴的な点として、入力ごとの個別録音も可能です。ミキサーだけでなく、マルチトラックレコーダーとしても活用することができます。

本体には様々なツマミ・ボタンがあるため、サイズは小さいとは言えません。しかし、本体に物理的にあることで、今の設定状況を即座に把握できるのがメリットです。

音声に慣れない初心者だとツマミが沢山あると怖くなるかもしれませんが、慣れてくると逆にある方が安心感を覚えるものだったりします。

これは誰にオススメな機材?

今回のオフ会を通じて分かったのは、Model 12は音響初心者にとっても、中級者以上にとっても便利な機材だということです。

例えば、以下のような方にはピッタリなミキサーではないかと思います。

1.Zoom L-8を使用中で、よりイベント配信に合ったミキサーが欲しい方
2.ミキサーとしても、マルチトラックレコーダーとしても使いたい方
3.コスパ良く面白いサブミキサーが欲しい中級者

Model 12はイベント配信でも活躍してくれる機材ですが、実際に触ってみるとレコーディングを強く意識した機材であることが分かります。

それがModel 12の奥深さにも繋がっていて、中級者以上にも面白い機材だと感じる点です。

一体どういうことなのか、先ほど挙げた3つのおすすめパターンを元に紹介をして行きます。

1.Zoom L-8を使用中で、よりイベント配信に合ったミキサーが欲しい方

ライブ配信用ミキサーとして人気な製品に「ZOOM LiveTrak L-8」があります。

安価でコンパクト、8つの入力端子を備えて、入力ごとのマルチトラック録音も可能です。比較的シンプルな操作パネルなこともあり、初心者でもとっつき易いのではないかと思います。

しかし、イベント配信で考えるとZOOM L-8には物足りない点もあります。そして、Model 12はそれを埋めた機能を備えています。

例えばポストフェーダーのAUX出力です。リアルイベントの配信では、会場と配信の2種類の音声を作る必要があります。その時に、フェーダー操作が連動するのがポストフェーダーです。

ZOOM L-8はフェーダー操作が連動しないプリフェーダーです。そのため、会場と配信の音声をそれぞれ操作する必要があり、比べると調整の手間が大きくなってしまいます。

また、コンプレッサーのツマミがあるのもポイントです。大きな声を抑え、小さな声を持ち上げてくれる機能ですが、定量感のある音声を作るには必要となってくる機能です。


2.ミキサーとしても、マルチトラックレコーダーとしても使いたい方

上記のようなイベント配信向け機能を備えつつ、model 12にはZOOM L-8と同じマルチトラックレコーダー機能も搭載しています。

各入力ごとに個別録音ができるので、後編集でもバランス調整をし直すことができます。また、配信ではない収録だけの現場でも活躍してくれますね。

今使っているミキサーに録音機能が無い場合は、どちらでも使えるのは心強いと思います。

引用:https://tascam.jp/jp/product/model_12/

例えば、イベント配信の定番ミキサーに「YAMAHA MG12XU」があります。

Model 12とも似た見た目のミキサーで、先に書いたイベント配信で求められる機能も搭載しています。価格も4万円ほどと安価なこともあり、利用している方も多いのではないでしょうか。

しかし、大きな違いとしてMGシリーズには録音機能がありません。録音するには別の機材で行う必要があります。今回のオフ会にもMG12XUユーザーがおり、買い替えを検討していたのが印象的でした。

イベント配信の定番ミキサー「YAMAHA MG12XU」
こちらは録音機能がない

3.コスパ良く面白いサブミキサーが欲しい中級者

今回Model 12を触って分かったのは、思っていた以上にレコーディング機能が意識された機材だったことです。それはマルチトラックレコード機能だけでなく、製品の端々から感じる点でした。

例えば、音声の録音・編集ソフトとの連携機能です。今回も音声編集ソフトDAWを操作するコントローラーとして使ってみました。

DAWソフト「Ableton Live」との連携を試している様子

DAW以外にも音声系機材との連携が豊富に用意されています。

私自身に感覚はないのですが、インサート端子、MIDI端子の存在は音響畑の方々にとっては色々と想像が膨らむ機能のようです。

Model12の背面パネル
MIDIのIN・OUTやインサート端子が並ぶ

当日、音響畑の方が盛り上がっていた点に、イコライザーの機能がありました。

Model 12は各入力段階だけでなく、出力段階でもイコライザーを設定することができます。これはメインとAUXのどちらにかけるか切替ができるので、配信にはかけず会場スピーカーにだけかけることができます。

リアルイベントをやっていると、会場音声にだけかけたいシーンがあるようです。ハウリングを防いだり、聞こえの良い音にしたかったり…会場だけ改善したいケースがあるとのこと。

そういった時に役立つのが、中級者の心をくすぐっていたのが印象的でした。これらは一例ですが、Model 12はそういった懐の深さがある機材のようです。

Model 12はMAIN・AUXの最終出力段でEQをかけられる

ど初心者にオススメできるかというと…

以上、オフ会を通じて私が感じたModel 12の特徴をまとめてみました。

Model 12は、音響初心者にもオススメできる機材です。一方で、"ど初心者"がゼロから学ぶミキサーとしては、必ずしもオススメできないかもしれない、と感じています。

それは、マルチトラックレコード機能が便利な一方で、複雑さを増す要因になっている印象だからです。

なまじ中級者も気に入る細かな機能があることで、本当に右も左も分からない初心者にとっては難しさに繋がっています。本体にも一見では機能が分からないボタンが増えています。

そういった音響初心者には、録音機能のないYAMAHA MG12XUの方がシンプルで分かりやすいと思いました。ミキサーの第一歩としておすすめです。

一方で、多少ミキサー操作の経験がある方なら、TASCAM Model 12は非常にオススメできる機材です。イベントでも録音でも利用ができ、思っている以上に調整ができるコスパ◎な機材だと思います。

Model 12はMG12XUに比べると、少し細かいボタンが多い印象

初心者に向けた配信ミキサーの考え方

そもそもライブ配信に必要なミキサーって、どのようなものなのか?

こちらのライブ配信では、そんなテーマで初心者に向けたノウハウをお伝えしています。

こちらでも最終的にはTASCAM Model 12をオススメしております。併せてご覧くださいませ!

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