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#001 あなたの思うことは本当にあなたが決めている?

はじめに



私たちの身の回りにあるものたちに、私たちは注意を向けることが少ないです。

空気、水、電気、お金、、、

そして、私自身も。

今回、私は「意識」や「無意識」というものに興味を持ち、調べていく中で<私>や<自分>という考え方を知るに至りました。
その中での気付きを少しでも共有することで、今回偶然にも目を通していただいていた、あなたの日常を見渡すレンズにほんの少しの色彩を加えられたらと淡い期待を抱いています。

<私>が全てを決めている?

悩むことや迷うことの根底には、わたしたちが意識していない

意識を持つ<私>がすべてを決めている

という考えが横たわっている気がします。

しかし、本当にそうでしょうか。

よくよく思い返してみると、私たちの日常では、わたしたちが意識せずに行っていることは数多くあります。

呼吸、消化吸収、免疫、眠りについている時におこなっている数多くのこと

鍵を閉めたかな?ガスは切ったかな?と意識ある<私>が不安になるのも、その行動が無意識下で行われた証

駅へ向かう道すがら、あなたは何を考えていましたか?

あなたはたしかに風景を眺めていたかもしれません。

その時、そこにあなたの何かを考える<意識>というものは存在していましたか?

<私>と<自分>という考え方

あなたやわたしについて考えるとき、大きく分けて2つの存在が共存しているとも考えられます。

<私>

<私>は意識のある、その人のわたしだと思っている部分です。

お腹空いたな、何食べよう、どちらを選ぼう、これはしないでおこう。

意識にのぼる感覚や思考などをおこなっています。

<自分>

<自分>は<私>が行っていること以外の全てを引き受けています。

呼吸、消化吸収、免疫や意識に上らない感覚器官からの情報も扱っています。

必要な情報を<私>に伝えているのは<自分>であるとも言えます。

<私>と<自分>について

<私>と<自分>の関係性

その人の体の中で、<私>と<自分>の占める割合はどれくらいなのでしょうか。

ハイデルベルク大学生理学研究所のツィメルマンは、人間が五官から受け取る情報量は毎秒およそ10,000,000ビット、その中で意識が扱う情報量は平均して毎秒16ビットという結果を報告しています。
(1ビットとはYesかNoで回答できる程度の情報量のこと。<例>そのリンゴは赤いか?)

ユーザーイリュージョン(紀伊国屋書店)より引用

わたしたちの無意識が受け取ったうちの99.9%の情報は意識に上がることなく捨てられており、わずか1%にも満たない情報を意識は感じているのです。

つまり意識の及ばない<自分>は<私>以上の多くの情報を持っているとも言えます。

【まとめ】<自分>との付き合い方


現代の人の悩みの多くは、この<私>が少ない情報量で全てを考え判断することに原因があるのではないでしょうか。

毎秒10,000,000ビットの情報を集めている<自分>はスーパーコンピューターより高性能かも。
<自分>を信じて、任せてみるのもいいかもしれません。

では、<自分>からの提案を<私>はどのように受け取ればいいのか。

それが、直感だと思います。

何もないところから<自分>はその提案を直感として浮き上がらせてきません。

大量の情報や経験から判断した最適な答えを<私>に投げかけているはずです。

悩み事や考え事も<私>がある程度考えたら、<自分>を信じて任せてみるといいかと思います。

参考文献

  • ユーザーイリュージョン(トール・ノーレットランダーシュ:紀伊国屋書店:)

  • マインドタイム(ベンジャミン・リベット:岩波書店)

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