【ニセモノ注意！】高品質なオリーブオイルの選び方、見抜き方

オリーブオイルの種類
オリーブオイルを選ぶポイント
品質のよい商品を見分ける方法
以上３点について解説します。
（記事の文末に動画を貼っています）

オリーブオイルに含まれる栄養素、体に与えるよい影響については、下の記事を読んでください。

オリーブオイルの種類

実際に日本で流通している３種類に絞って説明します。

エキストラバージンオイル
ファインバージンオイル
ピュアバージンオイル

の３つです。

ピュアバージンオイルは、化学的に脱色、脱臭するなど、精製したオイルに一定のオリーブオイルを混合させたものです。

ファインバージンオイルは、酸化度を示す数値である「酸度」が2､0と非常に高い、つまり酸化していると考えられます。

世界の多くの国々は、IOC（国際オリーブオイル理事会）の基準に従いオリーブオイルを販売しています。
が、日本ではJAS（日本農林規格）の基準に合わせた区分けを行なっています。

・IOC 国際商取引基準：酸度0.8％以下

・JAS 日本農林規格基準：酸度2.0％以下

この記事では、エキストラバージンオイルのみを説明します。

エキストラバージンオイルもさまざま

エキストラバージンオイルの定義は、
「生の新鮮なオリーブ果実から搾油し、理化学的にも官能的（風味）にも、全く欠陥のないバージンオイルで、酸度が0､8％以下のもの」。

であれば、エキストラバージンオイルを選べば間違いない、と多くの人は思うはずです。

ところが、安いものでは500ml入りで300円代〜500円代の商品を見かけます。
デパ地下とか専門店に行けば、3000円代から5000円代、それ以上の商品も陳列されています。

ピンからキリまでです。
同じエキストラバージンオイルでも、なぜここまで価格差がつくのでしょうか。

混ぜ物エキストラバージンもある！

高品質の商品とそうでない商品との違いを、
『酸度』『栽培方法』『収穫方法』
『抽出方法』『圧搾方法』『混合オイル』
の６点から説明します。

　　　　　　［高品質］　［普及品］

酸　　度　　0､3%以下　 0､8％以下

栽培方法　　有機栽培　　通常栽培

収穫方法　　手摘み　　　熊手、機械

抽出時間　　４時間以内　12時間以上

圧搾方法　　低温圧搾　　高温圧搾

混合オイル　　なし　　　　あり

『酸度』
0､8％以下であれば、エキストラバージンオイルを名乗れますが、0､8はかなり基準が甘いと言えます。

最低でも0､5％以下、品質にこだわるのであれば、0､3％以下であるのが望ましい所です。

『収穫方法』
手摘みは手間暇かかるけど、地面に落とさないので傷みません。
手摘みでない場合は、熊手、または機械を使っていると思われます。

『抽出時間』
収穫してから抽出（圧搾）までの時間のことです。

収穫してから12時間以内に抽出しないと、風味など、品質が落ちてしまいます。
高品質の商品は、４時間以内に抽出するようです。

それをすると、少し摘んでは運び、摘んでは運び、と生産効率は悪くなり、当然コスト高になります。
コストを下げるためには、ある程度まとまった量が溜まってから大型ダンプカーで運ぶのが効率的です。

『圧搾方法』
低温圧搾のことをコールドプレスとも言います。
30℃未満の加熱であれば、低温圧搾と表記できます。

油が変質しないので望ましい方法ですが、時間がかかり生産性が悪くなります。
普及品は高温圧搾、あるいは圧搾時に化学溶剤を使います。

『混合オイル』
いわゆる混ぜ物です。
オリーブオイルに大豆油、ひまわり油、キャノーラ油を加えたもの。

「そんなものがあるのか」と思うかもしれませんが、あります。
ほかのオイルを混ぜても、多くの人には分かりません。

では、何を選べばよいのか

スーパーなどで売っている、千円以下の商品。

これに高い品質を求めるのは無理があります。
混合オイルだと思っていいでしょう。

炒め物など、加熱用と割り切って使うのであれば、いいかもしれません。
加熱料理用に数千円かけられる人は、多くはいないはずです。

次に、千円以上の商品。

千円代はともかく、２千円代、３千円代であれば高い品質ではないか。
『有機栽培』とか『低温圧搾』の表記があれば信用できる、と多くの人は思います。

ところが、そうでもありません。
表記してあることが本当かどうかは、誰にも分かりません。

有機栽培も低温圧搾も、有名無実と言っても過言ではありません。
こういった表記や混ぜ物も含めて、オリーブオイルの多くが偽装品とも言えます。

値段が高ければ品質も高い、とはいかないのが、オリーブオイルです。
高級なラベル、高級なボトル・・・だから高品質、とは限りません。

高品質なオリーブオイルを選び方

一つは、自分自身で素直に美味しいと感じるものを見極めるという方法。

本物のエキストラバージンオリーブオイルは、鼻孔をくすぐる素晴らしい芳香や、体にスッと馴染む爽やかを実感できるはずです。
酸化して油臭さを少しでも感じたり、飲んだあと胸焼けや胃もたれ等の不快感を感じたら、避けた方が無難です。　

もう一つの方法は、OLIVE JAPANが主催する「国際オリーブオイルコンテスト」の受賞作を選ぶことです。
これは毎年開催されていますので、直近の受賞作であれば相当信頼できるはずです。

サイトはこちらです。

https://olivejapan.com/contest/2021-winners

コスパまで含めた現実的なチョイスは？

「金額は問わず、最高品質のオリーブオイルを非加熱で味わいたい」という方は、コンテスト受賞品を参考にしてください。

ただ、多くの人にとって、オリーブオイルに出費できる金額は限られています。各自の予算の範囲内で、風味のよい商品を選んで下さい。

上を見ればキリがありません。
セカンドベストなチョイスを探っていくのが現実的です。

この記事の内容については動画もアップしています。
合わせてご覧ください。