ミトコンドリアを増やす3つの方法で寿命が延びる
人体は約37兆個の細胞で構成されていて、その細胞一つ一つが元気であれば健康レベルを高い状態でキープすることができます。
細胞の中でも、ミトコンドリアという小器官が死ぬほど重要な働きをしています。
そのミトコンドリアは、活性化だけではなく増やすことも可能です。
この記事では、食事内容を改善することによってミトコンドリアを増やす3つの方法を解説します。
記事の内容は2点です。
①ミトコンドリアの働きとその重要性
②ミトコンドリアを食事の改善によって増やす3つの方法
ミトコンドリアの働きとその重要性
一つ一つの細胞には、いくつかの小器官が存在します。
その中の一つがミトコンドリアです。
上の図では4つだけですが、実際には一つの細胞に100〜2000個のミトコンドリアがあります。
ミトコンドリアの働きは、エネルギーを生み出すことです。
体に必要なエネルギーの約95%は、糖質、脂質、タンパク質を材料にしてミトコンドリアが作っています。
そのエネルギーの大半は消化と代謝に使われます。
消化も間違いなく重要ですが、とりわけ健康状態を決定づけるのが代謝です。
代謝は、大きく分けると次の4つです。
①細胞の再生(修復)
②免疫力の維持向上
③有害物の解毒(排出)
④エネルギーの産生
これを見れば、代謝なくして生きていけないことは誰でも理解できます。
ミトコンドリアで作られるエネルギーの約9割は、細胞の再生、修復に利用されています。
細胞の再生、修復が順調に進まないと、古い細胞、ガタがきている細胞がそのままいつまでも居続けることを意味します。
それでは健康状態は維持できません。
あらゆる病気や不調が現れるます。
エネルギー消費量が多い筋肉、心臓、脳だけではなく、肝臓、腎臓、膵臓など、主要臓器の機能も軒並み低下します。
そのため、それに伴う病気も
貧血、嘔吐、便秘、下痢といった全身症状から
脳卒中、網膜色素変性、難聴、
心筋症、不整脈、糖尿病、肝不全、腎不全
など、きわめて幅広く発症します。
ミトコンドリアの働きが悪いと、ありとあらゆる病気や不調の原因になることがご理解できたかと思います。
ここからは、ミトコンドリアを食事の改善によって増やす(減らさない)
3つの方法を解説します。
①食事から適度なポリフェノールを摂取する
ミトコンドリアは細胞の中でくっついたり離れたりして、常に数が変動しています。
くっつく、つまり数が減るケースは、ミトコンドリアが活性酸素に攻撃された時です。
自らを守る手段として、活性酸素のダメージから回復するため手段として結合する、くっつくのではないかと言われています。
したがって、ミトコンドリアを傷つける活性酸素を除去する栄養素が必要です。
先立って公開したこちらの記事でも、その点について触れました。
この記事では、ミトコンドリアを活性酸素から守る栄養素として、
コエンザイムQ10を挙げました。
まずは、コエンザイムQ10の摂取が重要です。
その上でポリフェノールを摂ってください。
金沢大学増田和実教授は
「ミトコンドリアの保護や活性化作用を持つポリフェノールを定期的に摂ることで、ミトコンドリアの生成と活性が促進され、日常生活における疲労感の軽減、パフォーマンス向上の可能性があります」
と述べています。
ポリフェノールの種類と含まれる食べ物は下図の通りです。
これ以外では、これからの季節に食べたいミカンにはヘスペリジンが含まれています。
②食事から活性酸素を大量に発生させるものを排除する
体内での活性酸素の約9割は、ミトコンドリアで発生すると言われています。
食事を通じて体内が活性酸素だらけになると、ミトコンドリアは自らを守るためにどんどんくっつく、どんどん減ってしまいます。
活性酸素を大量に発生させるものは、
過剰な糖質、精製糖、
過剰なアルコール、トランス脂肪酸、
酸化した油、食品添加物、
水銀、カドミウム、鉛など重金属
食事以外では、
排気ガス、大気汚染、
電磁波、薬剤、
化粧品等に使われる合成添加物、
激しい運動、強いストレス
精製糖とは、白砂糖と異性果糖(ブドウ糖果糖液糖や果糖ブドウ糖液糖など)を指します。
人工甘味料をはじめとした食品添加物や水銀、鉛などの重金属が体に悪いことは皆さんご存知だと思います。
具体的には、活性酸素がミトコンドリアに悪影響を与えることで健康を害します。
③食事から必要以上のカロリーを摂取しない
手っ取り早く言えば、食べ過ぎ厳禁、
腹7〜8分目を目指す、ということです。
腹7〜8分目程度の食事は、新しいミトコンドリアの産生を促進して、古くなったミトコンドリアの分解も促進します。
逆に、食べ過ぎは過重な消化活動を消化器に強いることになります。
それが活性酸素を発生させます。
消化したあとも、血糖値を下げるインスリンを大量に分泌させるので、膵臓が悲鳴を上げることになります。
いずれもミトコンドリアにとっては刺激が強すぎて、活性酸素を猛烈に発生させます。
食べ過ぎ、および同じ理由で早食いも活性酸素発生の元になります。
くれぐれもご注意ください。
[補足]ミトコンドリアを増やす生活習慣
①持久的な運動
有酸素運動のことです。
筋トレも筋肉量の維持、高齢者のフレイルやロコモ予防のために絶対必要です。
が、筋トレによって増える筋肉(白筋)にはミトコンドリアは少なく、数の増加にはつながりません
②適度な日光浴
紫外線による刺激。
日光浴はビタミンDを体内で生成するだけではなく、ミトコンドリアを適度に刺激します。
私も、顔は日焼け止めを使っていますが、手、腕と足で日常的に日光浴をしています。
賛否両論あるのは承知していますが、来年の春になったら、適度な日光浴をお薦めします。
③短時間の寒冷
最適なのが温冷浴。
熱い湯と冷たい水に交互に浸かる健康法です。
血流促進など多くの健康効果を得られます。
近年は、アスリートが疲労回復のために積極的に取り入れているほどです。
浴槽が2つある家はないでしょうから、ご自宅で行う場合には熱いお湯の浴槽と冷たい水のシャワーを組み合わせてください。
同様の効果を得ることができます。
食事の改善に加えて、この3つの健康法を実践することで、ミトコンドリアを劇的に増やすことが可能になってきます。
まとめ
ミトコンドリアの働きはエネルギーを生み出すことです。
その内の約9割は細胞の再生、修復に利用されています。
ミトコンドリアの働きが悪いと、ありとあらゆる病気や不調の原因になります。
ミトコンドリアを食事の改善によって増やす3つの方法は、次の3つ。
①食事から適度なポリフェノールを摂取する
②食事から活性酸素を大量に発生させるものを極力排除する
③食事から必要以上のカロリーを摂取しない
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