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毛玉
2023年6月1日 13:18
僕にはどうすることもできなかった。この痛ましい光景も、悲しい叫び声も、息を止めたくなるような耐え難い匂いも。立ち尽くすばかり。前に一歩踏み出そうにも、裸足で。飛び散った硝子の破片が辺り一面にきらきらとしていた。あぁ。空が飛べたら。月明かりに照らされたガラス片。空も地も光り輝き、そこはまるで宇宙だった。この月は東の線から登りはじめて、今ちょうど僕の脳天に垂直な光を刺して