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職種の大枠が決められないときに試してください

転職に悩む様々な方のご相談をさせていただいていると、職種変更を検討される方には2つの傾向があるようです。

ケース1)経験した職種以外で悩む
1年以上の経験をせっかく積んだのに他の職種を検討している方にお尋ねしているのが、
(a)職種自身が嫌になった
(b)職場の人間関係が嫌になった
です。(a)なら他の職種を検討開始です。(b)では仕事自身は好きだったけど他の職種に変えようとしている場合があります。これはもったいないです。好きこそものの上手なれとも言うようにスキルや知識が上がっているのに、それを捨ててまたイチから習得・勉強しようとされているからです。それならブラックでない企業で同じ職種に就いたほうが良いのではと考えます。こういった方に多いのが応募する前に会社のことを調べずに入社していて、他の会社も同様だと思い込まれています。まずは同じ職種で他の会社を探してみませんか。見分け方は以下の記事をご参照ください。

ケース2)自分に合った職種の検討がつかない
職種選択には様々な方針と言える切り口があります。私の知識と経験からですが、以下になります。
(a)得意なスキルを活かせる職種
(b)経験を活かせる職種
(c)自身の目的達成のために選択する職種
(d)自身の適性を活かせる職種
これらのうち(a)から(c)までの方針を選択されている方はあまり悩まれていないようです。悩んでいるのは(d)の方です。経験を重ねた方ならばある程度わかっているでしょうが、経験の浅い方には難しいようです。ホランド教授の職業選択理論というものがあり、適性検査を受けるのが良いのですがヒアリングでだいたいの見当がつく場合があって、その傾向をご説明します。ホランド理論については以下のちびこさんの記事が参考になるので、ご覧になってみてください。

適性検査も色々あり有償のものが本格的なのですが、ざっくりで良ければ厚生労働省が無償で提供している以下のサイトでお試しになってみてください。
職業情報提供サイト jobtag
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/PersonalUse


ホランド教授の理論では職種を6つに分類しています。以下はちびこさんからの引用です。
「現実的(Realistic)」
「研究的(Investigative)」
「芸術的(Artistic)」
「社会的(Social)」
「企業的(Enterprising)」
「慣習的(Conventional)」

職種をあまり悩まないタイプが多い方を先に述べます。ちなみにここからは私の実務経験に基づいた解釈でホランド理論では述べられていませんので、あしからずご了承ください。

芸術的タイプはご自身の成し遂げたいこと(例:漫画家になるとかプロ演奏家になるとか)が決まっており、その職種で稼げないうちは他の職種に就くのを躊躇しません。お笑い芸人さんが売れないうちはコンビニでバイトしているのが良い例です。

研究的タイプは芸術的と似ていて、ご自身が極めたい事が決まっていて、稼げないうちは(以下略)

企業的タイプは成し遂げたい目的(稼ぐとか起業するとか上位役職に就くとか)が明確な方が多く、迷わずに邁進します。

これ以外のタイプの方々が職種で悩まれるケースが多いと感じています。
社会的、慣習的、現実的の3タイプです。この先に分類するためにお尋ねしているのが以下です。
「同じ業務を繰り返し行っているのが楽しい、もしくは安心するか」
できるできないでなく、楽しめるのか(安心できるのか)です。知恵の輪解きに例えてお尋ねしています。
(ア)同じ知恵の輪が山と積んで有って、解き方は分かっていて黙々と集中して解いていくのが楽しいか安らぐ。
(イ)10個ぐらい異なる知恵の輪が置いてあって量を解くよりも、解くこと自身が大切でそのことが楽しい。
このうち(ア)なら慣習的か現実的の職種を先ず検討してみることをお勧めしています。あとはパソコンをいじるのが得意か手先を使うのが好きかで分かれます。データやモノは働きかけに対して、毎回同じ結果が出るところから例えています。(イ)なら社会的で人と接する職種から検討することをお勧めしています。人は感情を持ち合わせているからか気まぐれで、昨日言っていた事が今日は変わる事もありえます。それでも解決する必要があるところから例えています。

さて、あなたはどちらになりますか。ちなみに私はコンピューターが大好きでキーボード入力もタッチタイピングが出来て速いのですが、データ入力を単調に続けるのは正直言って苦痛です。様々な方が転職の相談にいらっしゃり、同じ相談はあり得ませんが、それぞれの相談に乗るのが楽しくて仕方ありません。ちなみにホランド理論に基づいた職業適性検査を受けたことがありますが、点数が高かったのはそれぞれの頭文字を順に並べて
S(社会的)、A(芸術的)、E(企業的)でした。現職は人と接するカウンセラー(S)ですし、元営業(E)だったので合っていのたのだなと納得です。

残念ながらこの方法で決められるとは限りませんが、方向性は見えるかも知れません。職種で悩んでいる方はご検討なさってみてください。

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