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ただただ語彙を失うくらい吉田松陰という人物がやばい話

なぜこんな人物が生まれたのか…その存在、思想に畏れを覚えるほどの偉大さを感じます。たった30年の人生でここまでのことが出来るのか…と凡人である私の頭では処理し切れないことをしていると思ったのでまとめます。

ソースはこの書籍です。

お試しがてら、この本をAmazonのAudibleで聞く読書しました。
そのレビューもしていますので、併せて読んでもらえると嬉しいです。

あの松下村塾はたった2年半しか開かれていなかった…

この書籍の中で、冒頭に紹介されていて衝撃を受けました。
かの有名な松下村塾はたったの2年半で総理大臣2名、国務大臣7名、現在も誰もが知っている大学の創設者2名を輩出することになります。更にその教えを受けた門下生から松陰の思想は広がり明治維新に勢いを与えていくわけですが、どう生きればそんな考え方が身に付くのか正直全く理解が追い付いてません。

しかも彼の人生は30年で幕を下ろします。つまり松下村塾で教えていたのは20歳代後半です。当時の平均寿命から考えると今よりも精神的な成熟が早かったのかもしれませんが、それでも20歳後半はまだまだ若い部類ですよね。

すでに私は吉田松陰よりも年上になってしまいましたが、自分が松陰と同じ年のタイミングでは全く考え及ばなかったことばかりが書いてあります。ただただ、「この人ヤバいな…」しか出てきませんでした。

それを弟子たちとの手作りの校舎と教科書を使い、10畳と8畳の二間しかない施設でやってのけたんですから「カッコいい!」しかないです。当事者は全くそんなこと関係ないと思ってやっていたのかもしれませんけどね。

その思想には正直過激な側面もありました。幕府要人の暗殺計画を真面目に立てるほどですから。その部分を幕府に危険視されて、結果的には安政の大獄の犠牲者になってしまったわけですが、そのエキセントリックな部分を差し引いても偉大な人物に変わりはありません。

吉田松陰の教え

松陰その人の教育方針は「教えない」ことでした。
”いかに生きるか”その志を立てさえすれば、人生そのものが学問に変わり全てのことが学びになると信じていたんです。

入塾希望者にも「教えることはできないが、共に勉強しよう」というスタンスだったと言います。これが勉強の本質ですよね。誰かの受け売りだけで勉強した気になってしまっては先が無いです。それを基に自分なりの答えを持って行動を起こして初めて”勉強した”ことになるのかと思います。松陰も知識を詰め込むのではなくて実用的なものが学問だということにこだわっていたようです。

この考え方に共感できる人物が集まっていたんですから、優秀な集団になることも納得できます。一見矛盾していますが、何かを教えてもらうスタンスでは学べないわけですね。あくまでも自分がどう生きるか、行動するかが主体にあって初めて松陰の教えが生きるわけです。

20歳代半ばにしてこの考え方に達していたのがただただ凄いの一言です。同じ年の自分を思い返すと、恥ずかしいくらい何も考えていなかったと思います。

印象的な一節

現代に通じる考え方も多く残しています。というより、いくら技術が発達して便利な世の中になろうとも、たかだか150年で人間はほとんど変わっていないのかもしれません。

一つ紹介します。

人はこれからが本番という時になって自分の田んぼを放置して、他人の田んぼの雑草を取りかがる。これだけならまだ良くて、一番多いのは田んぼの外から人が草を取っている姿を見て、「あの取り方はよくない」とか批評ばかりする人である。

私はこの一節にドキッとしました。かなりこうなる人は多いと思うんですよね。自分は全く行動を起こしていないのに、何かアクションを起こした人の批評ばかりする人、あなたの周りにいませんか?
ネット上では、匿名性も相まってこの傾向が強いとも感じています。

外から人のことをあれこれ言っていても次が無いんですよね。そうしている時間があるなら、今すぐに自分にできることを行動に移した方がいいです。ただ、批評者にそういってもおそらく自分がしたいことは全くビジョンが無かったりもします。それでは、人にあれこれ言えないですよね。

何か意見するなら、その代案なり建設的な意見をセットにしないとあまり意味が無いと思っています。その辺り全然今と変わらないんだなと思います。

何か完璧に準備してから行動を起こそうとすることについても、同じことが言えます。これは本書の中でも言及されていますが、「いつかやろう」、「タイミングが来たらやろう」は一生できません。笑

バッチリ条件が揃う時なんて無いんですよね。だから出来ることからコツコツやらないといけないんです。その連続が大きな成果につながると思っています。これも恥ずかしいくらい自分に当てはまりましたね…

まとめ

こんな目からウロコ、自分が恥ずかしくなるような短編が1ページに収まって全部で170項くらいあります。サクッと消化できますし、自分に刺さった部分を大切にするのもいいなと思います。

とてもいい本だったので是非手に取ってみてください。

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