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「福祉型カレッジ」について

 知的障害のある方の高等部卒業後の進路として、①企業就労、②福祉型就労、③生活介護のうちのどれかを選ぶ方が多いように感じます。しかし、高等部を卒業した知的障害者に「進学」という選択肢があっても良いと思いませんか?

 ということで本日は、知的障害者の進路として、「福祉型カレッジ」を紹介します。

 「福祉型カレッジ」とは、「自立訓練+就労移行支援」「自立訓練+就労継続支援B型」といった形態をとる多機能型事業所のことで、障害のある若者が社会で活躍するための力をつけるために、最長4年間学ぶことができます。
 カリキュラムは、「日常生活を営むための基礎作り」(自立訓練)が2年間、「働くための訓練」(就労移行支援・就労継続支援B型)が2年間の計4年間という形が多く取られることが多く、青春を謳歌しながら、社会に出るための力をじっくりとつけていきます。

 このような制度が生まれた背景には、定型発達の若者の大学進学率が50%を超える中、知的障害者の高等教育機関進学率がわずか0.4%(文科省,2017)であるという現状があります。障害のある若者が、社会経験の少ないままにいきなり働き、社会への適合を余儀なくされるということは大きな課題ですね。

 福祉型カレッジは、勉強し、働くための力をつけることだけを目的としているわけではありません。知的障害のある若者が社会へと巣立つ前に、同世代の仲間との交流を楽しんだり、様々な体験を通じて自分を育てたりする、モラトリアム期の役割も担っているのです。

 もし、高等部卒業後の進路として「進学」という選択肢に興味があるのなら、一度ご自宅の近くにある福祉型カレッジを調べてみてはいかがでしょうか。

【福祉型カレッジの例】
・ゆたかカレッジ https://yutaka-college.com/
・Wick College https://wickcollege.com/about/
・まなびキャンパスひろしま https://www.npo-manabiya.com/

◎参考
み・らいずワークス https://w.me-rise.com/blog/2022-06-17.html
福祉型カレッジ一覧 https://zensenken.iinaa.net/link.html

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