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バレエ化することの意味〜谷桃子バレエ団 『Les Misérables』〜

noteもアメブロと並行して動かすことにいたしました。
こんにちは。ミラチカです。


2024年下半期は私、「舞台行きまくる期」にしたいと考えておりまして、
最近いくつか観に行ってきました。 
今日はその舞台たちについて考えたことをあれこれ書いてみようと思います。
   

まずは行った公演を整理してみます。
①谷桃子バレエ団『Les Misérables』
②ヤマカイ『The Ballet Show 美女と野獣』
③エレガント人生お笑いライブ『花は半開、酒は微酔』
④K BALLET TOKYO 『マーメイド』    


この4つでした。豪華でしょ〜🩷ྀི幸せでした〜


本題に入る前にひとつだけ。
私がなぜ“舞台観劇レポ“を書くかっていうと、もちろん皆さんに感想をお伝えしたいという思いもあるんですが、
自分のためでもあるんです。

ここ半年間で大きくメンタルが変化して、感情や思考力も深まってきたなぁという実感がありつつ、
それはいいことばかりでもなくて。
簡単に言えば、「考えすぎ」ってことです。
舞台なんてそういう面から見てもインパクト、迫力がすごいので、
見終わった後も作品の考察や感情整理で頭がパンパンになっちゃったんです(^^;;
だから文章でしっかり整理しないと消化しきれなくて。

でもそれが「感動」ってことですよね。どんな舞台にも思いがけない気づきや発見というのは転がっているし、
精神的に、もっと大きく言えば人生に深みを与えてくれる。
それが「舞台」や「芸術」だと思うので、私は大好きです。
これからもいろんな舞台を見て、そこから色々なことを感じたり、考えたりできる人間でありたいなと思います。

お待たせしました!早速本題に行きましょう!



谷桃子バレエ団『Les  Misérables』

谷桃子、最近YouTubeたくさん出ていますよね。私もよく見ていて、今回あの「レミゼ」をやるということですぐにチケットを取りました。
6月のガラ公演でも、ダッタン人の奴隷の姫として大活躍だった永倉凛ちゃんが今回エポニーヌをやるということで、
とても楽しみにしていました。

観終わった後、本当にいろいろ考えましたね。
普通のバレエ作品よりはかなり難しいかもしれないなぁ〜。(例えばドンキとかくるみとかね。ま、当たり前か。)
そもそもレミゼという作品自体がストーリー展開早いし、複雑だし。それをバレエにするって…!
ほんとすごい!!話を知っていないと厳しいところはあるけど、それは観に行く前にしっかり予習してこそ、
今回の公演は楽しめるのではないかなと思いました。

まず、レミゼのキャラクター達があんなに美しくなるのかと驚かされました。
女性陣、エポニーヌ、コゼット、ファンティーヌ。

ちょっと話は逸れてしまいますが、この頃マリー・デュプレシという女性に興味が湧いており、いろいろ調べていると、
グリゼット、クルチザンヌという女性達が浮かびあがってきました。
つまりねファンティーヌもグリゼットだったらしいのです。グリゼットというのは普段はお針子として働き、その裏で自分の美貌を武器に
富裕層男性の愛人になり(グリセットの場合は学生や芸術家の卵たち)自由を手に入れる。そして最終的にのぼりつめるとクルチザンヌとなり、
豪遊できるのです。現代でいうパパ活みたいなものですね。
これは19世紀半ばパリでの独自の文化で、その当時唯一女性が人生大逆転できる方法でした。

こんな彼女達が夢見ていたのは
「自由」と「愛」。
この時代をもとにしたオペラやミュージカルの名作が多いのは彼女達のそういった思想から
来るのかもしれません。
例えば、「椿姫」のヴィオレッタ、「ラ・ボエーム」のミミ、「マノン・レスコー」のマノン、
「メリーウィドウ」のヴァランシェンヌ、などなど。
ヴィオレッタのようにのぼりつめるか、ファンティーヌのように落ちていくか。まぁヴィオレッタも最後はああなっちゃうのでどちらが落ちているのかは分かりませんが。(笑)
何にせよこの時代には儚く散っていった女性達の姿があるわけです。

そしてその美貌がバレリーナによって忠実に再現されていて、「レミゼ」をバレエ化すると、こんな現象が起きるのか!と
新しい発見でした。ポワントで踊るのも19世紀に出てきた技術ですし、何かしらの効果は生み出しているのではないかと思います。

そして!男性陣も負けていません!特にジャベールかっこよかった〜。
多分何気にいちばん出番あるし、振り付けが良き良き良き。

私の回のジャン・ヴァルジャンは新国の井澤さんだったのですが、
さすがの迫力でした。ジャン・ヴァルジャンにしてはかなりイケメンだったけど🤣

同じくテナルディエ夫妻も美男美女でしたが、卑しさみたいなものはとても伝わってきて面白かったです。
一緒に観劇した母曰く、カーテンコールでもテナルディエ夫妻、演技していたそうです。

そんな感じで素晴らしい公演だったのでしたが、唯一残念だったのは音楽😭 
ミュージカルのあの名曲達を使わないということは事前に知っていたので、クラシックを使うとしたらどんな選曲になるのかと
かなり楽しみだったんですが、実際はコンテンポラリーのような曲というか…
個人的にはクラシックもっと使ってよぉ〜という気持ちになってしまいました。
スメタナの「我が祖国」に乗せた革命シーンは圧巻でしたけども‼️



約2時間の公演で新たな発見や感動があり、観終わってから「レミゼ」をバレエ化することの意味をよくよく考えました。

たとえば宝塚やミュージカルなどは、その作品のあらすじや時代背景など諸々予習していなくても分かるようにできている気がします。
しかしバレエやオペラは予習ありきというか、勉強したうえで観ると何か心に訴えかけてくるものを感じられるようになると思うんです。

そのようなことを考えていると、ある意味バレエの「レミゼ」は原作小説に近い感じがします。
言葉で伝えるか、踊りで伝えるか、表現方法が異なるだけで、書き手や踊り手のエネルギー、パワー、魂のこちらへの入り込み方が似ているなと。

「レミゼ」のバレエ化、そんな意味でも新鮮でしたね。

そして私は舞台からエネルギーをもらったり、輝く魂を感じることが大好きです。
だからこそ、もっともっと自分も人間力、人間性を高めて、いろんなことを吸収できるようになりたいです。 


そしていつか私も発信側になりたいなとも…



お読みくださり、ありがとうございました💖

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