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毎日note'20.01.03/鳥居と群衆

正月は神社に行く機会が多いので,そこにあるものについて思いを馳せる.

神はいるのか?という問いに対して,神は死んだと答えたところで我々は神社にも行くし,教会にも行く.サンタに願うし,神にも祈る.
人を超越したものの存在,いわゆる神は願望の産物であることはもはや自明なのにも関わらずに.

鳥居は願いがかなったときに奉納されると聞いた.伏見稲荷大社の鳥居はその数だけ願い,かなった数だけそこにある.そして,そのことを知らなくてもインスタ映えということで群がれる.願いが形になり,鳥居を形作り,群衆がネットワークに拡散する.これは信仰なのだろうか?形ができて観光地化した時点で本来の願いなどどうでも良くなっていると思う.ただ,願いと偶像の振動があるのみだ.鳥居が波打つように人も波打つ.この頭の中に願いと祈りと神がいる.


#毎日note #写真 #エッセイ

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