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【グループB】選手名鑑だけ見て語るEURO2020展望

もはや間に合おうが間に合うまいがどうでもいい展望なのですが、一応努力だけはしてみるというそういう姿勢を周りは評価してくれるんですよ。何をどう頑張っても点が入ることは確定のシュートを見送るか、それともとりあえず飛んでみるか。どちらがファンの受けがいいかということなんです。そこで「入るシュートにはあえて飛ばない」なんて新書のタイトルみたいなことをしても、誰も評価してくれないんですよ。完全に自分の足がもつれて失点したのに、やたらと地面を蹴って芝のせいにしたり、むやみに味方を怒鳴りつける、そういうムーブがあなたを救うんです。いいですか!大丈夫ですか!それではいきましょう!

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ベルギー

おそらくこの大会と来年のW杯くらいがピークの黄金世代としては何が何でもタイトルを獲りたいところ。とりあえずキーパーは人格以外はワールドクラス(人格も別の意味でワールドクラス)のクルトワで盤石。DFはヴェルトンゲンとアルデルワイレルなんとかのおっさん2人がいまだにレギュラーで、まあそれも若手の台頭がなくてけっこうしんどいのだが、3バックの中央にザ・ひとでなし・デナイエルがいることで別の不安が浮上。デナイエルは以前にサンダーランドに出向した際に散々罵倒の限りを尽くして去っていくという、立つ鳥跡を濁しまくった上に井戸に毒を入れるムーブを披露した道徳破綻マンなのである。

今はリヨンの守備の要らしいのだが、人徳という面では引退済みのコンパニ大先生とは比較にならず、とりあえず神戸所属のヴェルマーレンが「人という漢字は一人一人が支え合うことでできている」とこの世の道理を説く必要があるだろう。クルトワはダメ、人格破綻者に人の道を説かせてはダメ。中盤以降は豪華面子。レスターで覚醒したザ・ノールックパス・ティーレマンスが仕切る。

そして、前線の攻撃指揮官は「うまい、サッカーうますぎる」と海原雄山も語彙力をなくして絶賛するデ・ブライネ。童貞みたいな顔をしているが、近年さらに決定的な仕事をするようになっていて世界有数のプレーメーカーではないだろうか。そして前線はルカク。ただでさえ恐怖の反則肉体FWだったのだが、インテルで出場機会のないラノッキア相手に数ヵ月間地獄のポストプレー練習をしたことによって苦手を克服。手の付けられないモンスターに進化した。元々見た目はモンスターだったとかは言わない。というか、ラノッキアはそれでいいのか。あと、ルカクは「白滝パスタでダイエット」したらしい。イタリアにあんの、白滝!? 他にもメルテンス、すちゃらかドリブラーカラスコなど十分に優勝を狙える戦力なのではないだろうか。不安は、アザール兄がレアル・マドリーに移籍してからとにかくあちこち痛くてかなわんマンになってしまったこと。ぎりぎりでコンディションは戻ってきたようだが、まともに働けるのか。ダメな場合は廉価版のアザール弟でなんとか誤魔化すとか、バチュアイを自爆させて異世界に飛ばすとか、そこらへんで手を打ちましょう。

・名鑑のエピソードが面白かった選手 レアンデル・デンドンケル

もしくはデンドンカー。デンドンカーという文字列を見ると元阪神の岡田彰布監督の顔がデカデカとサイドにプリントされたトラックを思い浮かべてしまいますね。運転してるのが岡田彰布監督だったらもう笑うしかないですよね。名前だけでも面白いのに、「16歳でロボコップの異名」とかいうよくわからない知識もすごくどうでもいいし、文字数を埋めるためだけの「実家は養豚場を営む」という実家豆知識もすごくいいです。私が知ってる代表選手の実家は伊野波の豆腐屋です。


ロシア

自国開催だった前回W杯では走っても走っても絶対に運動量が落ちないという驚異のタフネスさを見せてベスト8と躍進。なぜ体力が持ったのかは謎ですが、めちゃくちゃ練習したんでしょう。今大会も分散開催でロシアでやる試合も多く、検査が甘……ごほん、無限体力を再現できる可能性もあります。

さて、前回は大会が始まるまで布陣もメンツも全くわからんという自由で開かれた民主主義国ロシア状態だったのですが、ガイドブックを見ると今回もよくわからんとのこと。いや、自国開催と違って予選やってんだからそんなことある?チェルチェソフ監督なんなん?しかし、キーパーはレジェンドのアキンフェエフが代表引退したために後釜も定まっておらず、初戦で誰がゴールマウスに立つかよくわからんらしい。まあ名前を見ると、誰が立ってもよくわからんのですが。DFラインは俺たちのイグナシェビッチが引退してしまったので、ほとんど知ってる人がいなくなってしまったが、なぜかジルコフはアウトサイドにまだいる。名鑑によるとジルコフは第二次大戦の歴史マニアで近々博物館をオープンするそうで、マジでほんとにこの情報どうでもいい。中盤以降だと前回W杯で活躍したゴロビンは健在の模様。そして、前線はロシアのイブラヒモビッチというかアルナウトビッチと俺が呼んでいる決戦巨神兵器アルチョム・ジュバが君臨。戦術としてはとりあえずジュバに放り込んでジュバがなんとかするというロシアW杯と同じ流れになりそう。ロシアW杯ではその圧倒的パワーにより原子力エンジンを積んだ人間核兵器であることが疑われたジュバであるが、2年前には自慰ビデオが流出するというチン事が起こり、はからずも人間であることを証明してしまった。今大会では下半身がアルチョムしないことを願うばかりである。映像は見てないのだが、ジュバの自慰ってどちらかといえば自慰というよりも木の伐採とかに近い激しさなのではないかと推測されるので、地球環境のためにも自制して欲しいものである。あとジュバの愛称ってターミネーターをもじって「ジュビネーター」らしいですけど、無理やり過ぎません?

・名鑑のエピソードが面白かった選手 アンドレイ・モストボイ

えっ、もしかして2002年W杯に出場したあの「皇帝モストボイの親類では」……ないのかよ!!誰だよお前!顔も似てねえよ!

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デンマーク

毎回きっちりとチームを組み立ててくるのだが、毎回決定打がないという全員2番セカンドみたいな打線を組んでくるデンマークだが、今回もそんな感じ。キーパーのカスパー・シュマイケルだけは豪快なセーブと大雑把なキックという6番DHデスパイネの感を漂わせており、ここは安泰。CBもケアーとクリステンセンのコンビの前に鎮座するのはあのモウリーニョが溺愛したホイヴィアだかホイビュアだかホイビュルク。トッテナムのバリバリレギュラーで武闘派かつ気が利くという趣味がケーキ作りのヤクザみたいな性能を誇っております。関係ないけど「あのモウリーニョが溺愛した選手」ってフレーズ、「あの魯山人も通った名店」に似てるね。あと、インテルで死にかけていたのに復活したエリクセンも非常に頼りになる。問題なのは、前線。そうなのだ、前線にホームランバッターがいないのである。ポウルセンは運動量豊富に前線で潰れる移動式電柱として非常に使い勝手がよいのだが全く点が取れる気配がない。あとはなぜかバルサの9番を背負っているブライスワイトもそんな点を取れる気もしない。バントがうまい。みんなバントがうまいし、エンドランの際にボールを叩きつけられるし、フレーミングのテクニックでボールをストライクにすることができるのだ。これが俺の野球知識の限界です。ともかく、ホームランバッターがいない。.295、7本の選手だけ揃えるよりも、やはり.224、32本の選手がいた方がチームとしては勝ちやすいのです。そうなると今回のデンマークに必要なのは阪神の佐藤輝明だったのではないだろうか。EURO前の空白の一日をどうにか利用して、佐藤輝明をデンマーク代表に入団をさせる、それが今大会の鍵を握るはず。デンマーク代表としては国旗を縦じまにするくらいの覚悟で臨んで欲しいものである。でもまあエリクセンがセットプレーばこばこ蹴ってればそれなりに点は取れそうな気がするので、ポウルセンとブライスワイトは全ての競り合いでうまくぶっ倒れてFKを獲得してほしいものである。

・名鑑のエピソードが面白かった選手 マルティン・ブライスワイト

トゥールーズ→ミドルズブラ→ボルドー→レガネスという経歴で何をどうやったらバルサの9番を背負えるのかさっぱりわからないのだが、とにかくそうなのだから仕方ない。バルサでもまだほとんど点を取ってない模様。ただ、そのバルサに移籍する際に「秘密裡に進めるため、こっそり電話をしていたら、彼女に浮気を疑われた」とのほっこりエピソードがあった模様。今度は阪神タイガースに移籍する際もこっそり電話して更に家庭に禍根を持ち込んでほしものである。よく見たら阪神にいそうな顔してる。

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フィンランド

出るのか、フィンランド!まず出場することに驚いてしまったのだが、EUROは初めて本選に出場という快挙。というか、W杯も一回も出たことがないのでフィンランドとしては初めてのビッグトーナメントへの出場ということになりますな。めでたい。有名映画監督のアキ・カウリスマキさんも喜んでいると思います。サッカー好きか知らんけど。まあこういう場合はだいたい参加して健闘してよかったね、という感じになってしまうのが常。しかし、ベルギーはともかくとして、ロシア&デンマークが相手ならワンチャンくらいはあるかもしれない。そのカギを握るのは、昨シーズンはプレミアのノリッジでも活躍した点の取れるハゲことテーム・プッキ。実は2009年には日本との親善試合で代表デビューしていたらしい。全然覚えてない。

Screenshot_2021-05-24 試合詳細レポート

安田理大が代表だった時代である。全く記憶にない。リトマネンと交代で出場というところよりも、リトマネンが2009年まで代表だったということにまず驚きであるし、何よりDFに「アホ」という選手がいるのがすごい。ともかく、昨シーズンは降格したノリッジで1人気を吐いて11得点、今年はチャンピオンシップで26点と大爆発しているプッキの活躍なくしてはフィンランドの躍進はありえないだろう。うまくいけば廉価版ハリー・ケインくらいの活躍はしてくれるはずである。そして、今大会で活躍したプッキ(フィンランドはGL敗退)をアーセナルが血迷って買って、2、3試合スタメンで出したがいまいちフィットしないのでブライトンあたりにローンしたら大活躍というところまでが1セットである。

・名鑑のエピソードが面白かった選手 ルーカス・フラデツキー

全体的に非常に真面目な名鑑でふざけたところがほとんどないのは筆者の武藤さんの人柄だと思うのですが、その中でもレヴァークーゼン所属で代表の絶対的な守護神であるフラデツキーで「根っからのビール好き」というとんでもなくどうでもいい情報がそっと置いてあり、なんだか妙に笑えてきました。なんだろ、急に仲代達矢がコマネチし始めたというか。あと、俺が疲れてるんだと思います。


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