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エンジニアと環境

リモートワークが当たり前の世の中になってきてはいますが、エンジニアにとっては仕事に集中しやすいという点で好ましい状況となってきていると思います。

またどういう人と働くかによっても成長スピードは変わるのではないかと考えています。

まずはリモートワークが与えてきた影響について国土交通省が出した統計データから調べていきたいと思います。

https://www.mlit.go.jp/toshi/daisei/content/001471975.pdf

雇用型テレワーカー(いわゆる会社員とか業務委託とか企業で働いている人)の割合はこの4年間で14%→27%と大分上がってきています。その中でも特筆すべきは自営型テレワーカーの内技術職(フリーランスのエンジニア)のテレワーク割合は27%(令和2年)→49%(令和3年)と劇的に増加しているというデータです。

私のまわりでもエンジニアが仕事という人でリモートワークでなく出社しているという人はほぼ皆無です。一昔前にはリモートを認めてくれないところも多かったので社会情勢でここまで変わるのかと驚きます。ただ、楽天のように会社が出社を要請してくるケースもあり、100%フルではないケースも出てきました。

このテレワークの課題としてよく上がるのが

  1. セキュリティが心配

  2. コミュニケーションが希薄になる

  3. 仕事とプライベートのオンオフが難しい

というのがあります。エンジニアとしてもこの辺は他の業種同様懸念だったりします。それぞれに固有のソリューションはあるのですが(Slackのようなコミュニケーションツールを使うなど)、まるっと解決するための方策としてはやはりリアルに顔を合わせるために出社というのがあります。
以前当方がお仕事で関わらせていただいたところでは、会社の意向もあって半分出社、半分リモートというのがあり、いわゆる「ハイブリッドワーク」も定着してきているという感覚があります。

出社を会社が要請することでトラブルになったりしているという話も聞きます。以前関わっていた某企業では会社側から週4日の出社という要請があったのですが、在宅で育児をしているので厳しいという申し出があったことで例外条項も出来たりはしておりました。

もちろんリモートになったことでの事業者側、労働者側のメリットもあって、事業者側としては交通費や事務所縮小による経費の抑制があります。労働者側は時間の制約からの開放という側面があります。

興味深いレポートが有りまして、MSでエンジニアの職種ごとのリモートワークによる生産性の違いについての調査です。これによると「職種によって生産性の変化の感じ方はエンジニア(32%)とEM(35%)で変わらず、PM(40%)の方が向上」なんだそうです。ただ、リモートワークの良い点という話では前述同様

  • 96%の人が通勤時間の減少による恩恵を受けた(往復67分、中央値60分)

  • 消費の減少

  • スケジュールの自由度が高い

  • 家族との近さ

  • 服装の自由度

を挙げているようです。その一方で

  • 83%の人が社会的交流の減少を感じた

  • プライベートと仕事の境界が曖昧になった

  • 人間工学(的に有利な機材)の減少(スタンディングデスクなど)

  • 同僚が何をやっているのかわからない

  • 運動不足

というのもあるので、やはり社会的交流という意味合いでも出社も一部必要なんではないかと考えられます。食事が偏りがちというコメントもあるようなのでカフェテリアのある企業からすると利用しなくなると、従業員の健康維持も課題になりそうです。

一時期スタンディングデスクや座り心地の良い高級リクライニングチェアをエンジニア中心に提供する会社もありましたが、もはや自宅で仕事をする人が増えたことでそういった気遣いはしなくて良くなったのも企業側のメリットかも知れません。

次に冒頭に上げた「どういう人と働くかによっても成長スピードは変わる」なのですが、私自身の経験からすると

  • 心理的安全性の高い職場

  • 自分の過去の積み上げ(スキルや経験)がそのまま活かせる現場

  • 自分へのフィードバックを定期的にしてくれて、納得性が高い

  • 是々非々で物事を決められる場所

  • 自発的に仕事を受けてくれてホスピタリティの高い人の多い現場

かなと思っています。こういうところは活気があり、貢献意欲の高い人も多いので朝会一つとっても雰囲気がぜんぜん違います。自分もどうすれば貢献できるかを自然に考えるようになるので、自ずとスキルも向上するはずです。

この記事を読んでいただいた人で、自分の職場も変えないといけないなと感じる人は自ら仕事を引き受けることから始めるといいかもしれないです。私の経験上、自分が組織に新加入メンバーだったとしても「これ誰かやってくれませんか?」というルーズボール状態の球を拾おうとするとするだけで、まわりも活性化します。

ということでエンジニアと環境というテーマでお話させてもらいました。ちょっとしたことで生産性上がるし、居心地良くなるはずなのでおざなりにせず常に考えていきたいですね。

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