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外銀にいたるまでの新卒就活時代の振り返り #1

10数年前、リーマンショックなんかよりも前に、僕は就職活動をした。インターンもまだまだ一般的ではなくて、今よりずっと就活環境はよかったかもしれない。ただ、外資系の投資銀行や戦略コンサルティングファームで仕事をするとは就職活動時代には全く思わなかったし、多分社会人1年目にも次のキャリアが戦略コンサルだとは思ってもみなかったことだ。そして気づけばWACULというAIを活用したデジタルマーケティングの自動化SaaSを提供する会社で取締役CFOをしている。さらに不思議なことだ。

B2BのSaaSスタートアップということで、あまり会社の知名度も高くないが、少しでも会社のことを知ってもらえたらと始めたツイッターで、思った以上に自分のキャリアを面白がってくれる人が多いことに気づかされた。だから、年末という就活生や転職者などが自分自身のキャリアを考えるタイミングに、このnoteを書いてみる。僕がスタートアップの経営者に転職しよう、と考えだしたのは実は去年のこのタイミングだった。なので、一度自分の中にあるモノを棚卸しをしてみようと思う。


偶然、しかし結果オーライの外資系企業への就職

就職活動を始めたころは、英語の苦手な自分が外資系企業で働いているなんて思いもしなかった。そういう意味では自分の未来はまったく分からないもんだと思う。この前、大学時代に所属していたゼミのOB会で、なんで外資系で働いているんですかと聞かれて「偶然…」と答えたのだけれど、本当に偶然でしかなかった。ただ、防衛機制が働いているだけかもしれないけれど、結果としてこれは間違っていなかったと思っている。というのも、いわゆる日系企業で働いている友人の苦労話を聞くにつけ、あぁそれだと自分は耐えられそうにないな、と思ってしまうからである(そもそも友人の苦労話を聞いているので”隣の芝生はハゲている”理論になるだけかもしれない)。また、そういう自分の特性を、当時の面接官の方々が見極めてくれたのではないかとも思っていて、感謝している(誰だったかは覚えていないけれど)。

日系企業に行こうと思っていたインターン時代

もともとある日系の証券会社に行こうと思っていた。そもそも中学校3年生から株式投資を行なっていたし、ハゲタカというドラマの影響などもあって、証券業に強い関心を持っていたからだ。その証券会社(D証券と呼ぶ)は夏・冬2回もインターンシップに行っていたし、その時にまったく悪い印象は受けていなかったので、D証券でまったりやっていこうと思っていた。そんな中、外資系を受けたのは、そもそも外資系がどうやら流行っているらしいと聞き、面接も早い段階から受けられるので、本命の企業を受ける前の面接の練習として受けておこうと思っただけである(ゴールドマン・サックスの新卒の給与が平均2,600万円だ!という記事がヤフートピックスに載ってバズったりしていた時期だった)。そして大学3回の夏、外資系企業のインターンシップは全部落ちた。
唯一僕をインターンで受け入れてくれたD証券。あそこには非常にお世話になった。大学3回生の夏と冬、2度もインターンとして、しかも片方はマーケットサイド、もう片方はプライマリーサイド。こうしてチャイニーズウォールの両サイドで1人を受け入れてくれるところなんてないのではないだろうか。

夏のインターンは大学の授業の一環によるものだった。当時、大学にD証券の寄附講座があり、そこで夏の課外コースの募集があった。内容はD証券のグループの会社から選べる形になっていて、滞在場所保証・昼食補助あり・給与なし・1ヶ月の長期コースとなっていた。一般のインターンは最大2週間で短く、その寄附講座のコースの方が充実しているとのことだったので、僕はすぐに申し込みのためのエントリーシートのようなものを書いて出した。そして数日後には参加が決まった。どうやら当時はインターンが今ほど普及しておらず、希望者が少なかったため、超低倍率であったらしい。そして僕は自分の希望であったアナリストを見たいという希望を伝えた結果、株式調査部に2週間、債券調査部に2週間行くことになった。

インターン中は昼のご飯は社食のチケットを渡されていて、それを使って食べることができた。また、滞在場所は役員向け社宅であり、駅近で良い物件だった。朝と夜のご飯もついていた。課題は自由研究のようなものがメインとしてあったが、どちらかというとランチタイムの社員との交流、それから夕方の社員から金融に関する授業があり、その部門の業務と基礎知識について新卒社員の研修ように学んでいた。夜はいつも早く帰してもらえたのだが、寮のご飯は食べずにAKB劇場に足を運んだりしていた。当時はまだ全く売れていなかったため、会社の後に開演直前でも満員にはなっておらず、ふらりと見ることができた。そうして1ヶ月の間、東京生活を満喫した。

その後、冬になって、僕は今度は一般の枠で面接を受けた。「夏は調査部を見ました。次はM&A部門の方を見たいです」そう主張したら合格。インターンに行けることになった。そのインターンが終わった後、中華料理店に呼ばれ、あとは最終面接だけ受ければ内定がもらえるという話を聞いた。ここでの両サイドでのインターンの経験が、他社を受けるときのベースとなる知識となり、質のよい質問が聞けるようになったことは非常に大きかったと思う。

戦略コンサルは合わないと思って寝ブッチした

大学3回生のときに採用試験を受けた外資系企業は、P&Gと外資戦略コンサル6社と外銀1社だけだった。一番最初だったP&Gはインターン手前で落ちた。戦略コンサル1社は試験で落ちた。また別の1社は1次で落ちた。2社は2次で落ちた。4社に落ちたこの段階で「コンサルの面接は細やかなロジックの積み上げで自分の性格に合わない、ツライ。ここは自分のいく場所ではない」と思い、あとの2社はES通過後の1次面接を寝ブッチ(=用事もなく、ただ寝て、試験をドタキャンすること)をした。コンサル各社はその後、2度目は受けることはなかった。しかしその後転職先として選び、働いたA.T.カーニーは寝ブッチした戦コンのひとつである(入社後に確認したが、新卒の時の面接などは一切記録されていなかった!)。

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(´-`).。oO(今いるスタートアップの採用情報置いときます…話でも聞きに来てください


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