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「数字に強い」という言葉の正体

「数字に強い」というのはよく言われることです。

先日、「地頭がよい」ということについてもnoteを書きました。こちらは今もよく読まれていて、みんなその定義にもやもやがあるんだなと感じていました。外資就活ドットコムで「数字に強い」についての質問を受けた時、これも「地頭がよい」に近しいものがあるなと思い、noteにすることにしました。

証券会社でもコンサルティングファームでも、数字に強いことの評価は間違いなく高いです。では、「数字に強い」とは、数3Cをやっていることなのでしょうか。半分正解で半分間違いかな、と思います。もちろん数学的な知識もあるとよいですが、まずは誰でもわかる四則演算からでも数字に強くなるといいのではないかと思うからです。

「数字に強い」とは何か

「数字に強い」を分解すると、第一に定性的な情報を数字に変えて表現できる具体化力、第二にその数字がざっくりとだせる比較力、第三に数字から示唆を見出せる抽象化力の3つがあると思います。

例えば、具体化力でいうと「どれくらい大変なの?」と聞かれたときに「だいたい毎日XX分かかっているので、20日稼働でXX時間くらいのレベルです」とさっと出せるようなものです。

また、比較力でいうと「日本にガソリンスタンドって何か所あるだろう」というとき「1億はないですよね、人口1億人ですし」みたいに、さっと頭で数字を比較しておおまかな規模感などを引き出せる力です。

そして抽象化力でいうと、ある数字トレンドを見た時に「市場が年X%成長しているのに対して、この会社はY%成長しているので、会社のシェアはZ%ずつ上昇していますね」と、前2つの力もありつつ、そこから示唆をだせる力です。

どうやって鍛えるのか

では、鍛え方は何かですが、経験を積むのがベストだと思います。

具体化力でいうと、新人コンサルタントがよく飲食店に入ったときに、酒を飲みながらその店舗の月商を予想するゲームをしがちですが、そういう仮想での経験もいいと思います。

また、比較力でいうと、引き出しの多さがベースに必要です。数字が出ているモノについては感度高く捉えて、引き出しにしまっておきましょう。店舗の月商予想ゲームでいうと、コンビニの1店舗当たりの平均月商なんかを新聞で読んだら覚えておくといいですね。

最後に抽象化力ですが、引き出しにしまった“知っている数字”と比べてどうかということを語れるようにしましょう。店舗の月商予想を推定したら、引き出しにしまってあったコンビニの1店舗当たりの平均月商と比較します。「これならコンビニでもやったほうがいいんじゃね?」とカッコよく話してみましょう。

日常で経験を積むことは充分に可能ですので、学生であっても鍛えられると思います。ぜひゲーム感覚でやってみてください。

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