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文系マーケターの私がデータサイエンスを学んで得られたマインドセット

1.結果の強さは、仮説の強さに依存する

マーケティングセクションでは、たくさんの調査やデータ管理のためのツールを導入しますが、それらを実行するにあたってあらかじめ仮説めいたことがあることは少なくて、ノリだとか誰かがやりたいと思ってるからとかで始まることが多いと思います。「なぜそうなってしまうのかな?」と少し思いを馳せてみたのですが、おそらく人に仮説を立てる力が足りなかったり、特に日本企業に多いのは強い仮説を立てると社内から反発をかうこともあったりと、人や環境のさまざまな問題で、仮説を立てづらい状況が存在します。

私はデータアナリストやデータサイエンティストとともに業務をした経験があるのですが、彼らから学んだことの1つが「結果の強さは、仮説の強さに依存する」ということです。弱い仮説から強い結論が生まれることはなくて、結論を導くための仮説立ての段階がとても重要ということです。このことは自分でデータを触るようになってからはより強く感じるようになりました。

2.必ずデータを直接見に行くこと

pythonやRを使ったEDAの段階で特に気をつけていることです。特に、自分が馴染み深いデータや、急いでいる時ほど端折ってしまいがちですが、データを直接見にいくと意外な盲点が見つかったりするし、仮説が浮かんでくることもあるので”急がば回れ”精神で、直接データを見にいくのを癖づけるようにしています。

3.アウトプットすることから逃げない

しょうもない仕上がりだなと思っていても、何も残さなかったなら何もやらなかったのと一緒です(EDAや前処理に費やした労力は膨大なのにもかかわらず)。アウトプットを出すことで別の誰かからヒントをもらえるチャンスも作れますし、何か出すことにとにかく執着しています。根性論みたいな話ですが・・・
また、内容が乏しかったとしても手法自体に新規性があれば評価に値するケースだって十分あるので、なにかしらアウトプットすることは重要です。

4.人が解釈できなければ、それは手法に溺れているだけ

機械学習を学ぶようになってから特にこれに関心を寄せるようになりましたが、計算機による処理に頼ったアルゴリズムなどでは特に「どこまで精度を上げればいいのか」や「なぜ精度が上がらないのか」を人が考えることがすごく大切だといいます。私(やみんな)が次に何をどうすればいいのか?を解釈できなければ「モデルがそう言っているから」で帰結してしまいますし、人や事業が成長するチャンスも失われます。MLOpsでは精度がよくても実運用に適していないということもあるということは現場で活躍するデータサイエンティストの方々からもよく出る話です。


5.人の直感は正しいことが多い

これはデータサイエンティストの方から直接教えてもらったことです。分析結果を見て「(分析するまでもなく)まぁそうなるよね」となることがしばしばありますが、人間がなんとなく〜なのでは?と考えることはデータサイエンスを介さなくてもだいたい正解しているということです。これは人間の頭脳で処理できる次元数が少ないのでよく考えると当たり前かもしれませんが、プロのデータサイエンティストでも案外そのように考えていると知った時は驚きました。

6.ドメイン知識あってこそ、社会への実装において強い

私は、マーケティング(特にマーケティングコミュニケーション)領域での業務経験しかありません。データサイエンスを学ぶまでは、結構これがコンプレックスだったのですが(何か特別なスキルがあるわけでないから)、特に私のようなプロではないデータサイエンス学習者ほどドメイン領域での実装にどこまで執着・追求できるかが価値になると思います。
また、データサイエンスについてはまだまだ学ばなければならないことがたくさんあるなかで、マーケティングドメインをもっていることは、学びの方向性を規定してくれる側面もあるので、頼もしい資産だなとも感じるようになりました。

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