静かな空港のなかで
北京の空港についたのは、もう夜中の12時をこえたくらいの時間だった。今回は、ここを経由してから南仏のコート・ダジュール空港にいく予定だ。
わりとその経由する空港ですごすことも旅行のひとつとして好きなことで、経由便というのも、目的地の国以外をひょっこりと旅行している気分になりおもしろい。もちろんそのためには、そこでの乗り換えもある程度の時間があるほうがよい。
北京の空港は天井がたかく広々としていて、夜中のだけあって薄暗く静かに時間がながれていた。ところどころに中国らしいオブジェが作られていて(川があり、門と笹がそびえたつ巨大なもの)、そこで次のフライトまで待つひとたちが、寝転がったりとそれぞれの時間を過ごしている。
羽田から北京のフライトが夕食ぐらいのタイミングだったこともあり、ビールを数杯のんで、心地よいタイミングでここについていた。
以前、友人がNYまでのフライトでお酒をのむことができなかった(もろもろの仕事の事情があり)というのを聞いて、お酒のないフライトはわりとつらいなぁと思った。映画がみえなければ持っている本を読んでればいいし、それに飽きればぼおっとすればいいだけだ。
心地よいタイミングということで、せっかくだしと深夜の北京空港であいている中華料理をさがすことに。ほとんどは閉まっていたけれど、ひとつぐらいはと探していると、やはりあいているところを見つけたのでそこに入ることに。
店内はわりと広くゆったりとたくさんの席があり、ご飯をたべている人たちや、食べ終えてそこで居眠りしている人たちで、静かに賑わっていた。無愛想な店員さんに、(笑顔とか感じのよさとかそういったものを求めるほうがここはむずかしい)席にとおされる。
そこまで油っぽいものは食べたくなかったので、お粥を注文しようと(それと青島ビールも)店員にはなしかけると、どうやらこの時間にお粥はないらしい。なるほど。すこし悩んでワンタン麺を注文した。
これは美味しい。ということはなかったけれども、わりと優しい味で、この時間に少したべるぶんにはちょうどよかった。
食べ終えたのでフライトまであと少しの間、飛行機をまった。
搭乗口あたりのベンチでは、横になってねている人たちや静かにすごしている人たちでわりと混んでいた。フランス行きの便だけあってヨーロッパの人たちがここだけ多くいた。
飛行機にのってもう少しビールを飲めば、コート・ダジュールの海がみえてくるはずだ。
❍空港内に川や噴水があるのは北京以外でみたことない
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